舞台演出家の蜷川幸雄氏は、あるところで「夜中の電話というのは、日常とはべつの次元に存在しているようだ。
それはまるで、夜中に書いたラブレターを朝になって読み返すとギョッとするのによく似ている」と書いている。
真夜中になると昼間は抑えていた感情や論理では割り切れないものが、ふと思い浮かんでくる。
そこには昼間はほとんど意識しない本音が潜んでいることが多い。
そんな本音を聞いて欲しくて真夜中に電話をかけても、怒らずに許してくれるのは、やはり恋人や親しい仲間だけである。
電話をかける相手が朝の早いサラリーマンなら、一方的な真夜中の電話は歓迎されないかもしれない。
気のあう仲間といっても、ある程度の礼儀は必要である。
それが欠ければベタベタと甘えるだけ、いつかはイヤがられてしまうことになる。
人材育成コンサルタント・前野岳洋
最終更新:2015年09月09日 10:15