花芽分化と日照

日照もまた花芽分化に大きな影響を与える要素である。

森林の中の樹木は枝葉があまり茂りすぎていると実をつけないが、間伐するとよく実をつけるし、樹林のしゃへい下では春の葉の少ない時期に開花する低木が多く、夏の茂みの下で花の咲くものが少ないなどはおそらく日照が原因であろう。

クチナシは花芽の発育に長日条件が必要であることが実験によって明らかにされているし、小杉氏によると、ドウダンツツジの日陰に生育したものは、花芽分化を起こさない芽がきわめて多いことを観察している。

またサルスベリ、キョウチクトウのように春おそく伸び出した新梢の先端に花芽をつける花木は、日照時間の長短だけが花芽分化に関係するものと思われる。

このような各種の条件は、花芽分化とその後の発育過程とではまた違うので複雑であるが、花芽分化を誘発しやすい自然環境を、これまで述ぺたことをもとにして考えてみると次のようになる。

人材育成コンサルタント・前野岳洋

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前野岳洋
最終更新:2016年04月27日 09:39