医師によって死亡が確認されたら、遺体をふき清めます。
これが湯灌(ゆかん)です。
湯灌には、ただ汚れを落とすという意味だけでなく、死者の霊を復活させようという願いもこめられているようです。
昔はさかさ水といって、水をはったたらいに湯をそそいでぬるくした湯を使うしきたりがありました。
現在ではアルコールで全身をふき清めます。
そのあと、汚物が出ないよう耳、鼻、のど、肛門に脱脂綿をつめます。
これらの処置は、病院で死亡した場合は病院側がやってくれます。
自宅の場合も死亡に立ち会った医師や看護婦か葬儀社がしてくれます。
しかし湯灌は本来、遺族自らが行なうべきものでしたので、家族は見ているだけでなく手伝いたいものです。
前野岳洋
最終更新:2016年08月06日 14:23