洋風のバースデイのパーティーは、毎年開いてローソクの数をふやしていく。
つまり、歳の数だけ立てるのですが、わが国の習俗で誕生日を祝うのは、従来は満一年の初誕生日に限られていたのが一般だったようです。
この日のことを、歩き祝いとか、餅誕生とかいっていました。
歩き祝いはヨチヨチ歩きができるようになったことを祝う意味ですが、餅誕生というのは、餅をついて一升(約1.8リットル)の鏡餅を背負わせたからです。
これを力餅、または立ったり餅、ぶったおし餅などと呼びますが、いずれも一年間の成長ぶりを示すことばで、立ったといっては体力をほめ、ぶっ倒れたといっては、この子は家を遠く離れて暮らすようにはならないだろう、と喜んだりしたものです。
このほか男の子にはソロバン、筆、すずり、女の子には物さし、針、糸などをならべて取らせ、将来を占ったりもしたものです。
人材育成コンサルタント・前野岳洋
最終更新:2017年08月25日 15:31