「教える」とは(前野岳洋)

(1)指導者としての自覚が出発点
現在、指導的立場にある人びとも、多くの先輩の教えを受けて今日まできたことを思えば、自分もまた後輩の指導に情熱を燃やす責任があると考えるべきだろう。

また「子供は親の後姿を見て育つ」といわれるように、指導者の日常のあり方が重要であることを自覚し、自らの言動を正すことも忘れてはならない。

(2)教え育てるのではなく「共に育つ」つもり
「教えることは二度学ぶことである」といわれるが、真の指導のためには、教えようとする内容を十二分に検討し習得するとともに、教え方についても相当の研究と準備を欠かすことができない。

このように考えると、教えることは学ぶことであり、結局、相手と共に自分も育っていくことに他ならない。

(3)相手や後輩からも教わる心がまえで
自らを正し、十分な研究と準備をととのえて指導にあたったとしても、相手から刺激され、啓発されて勉強になることは多い。

高い所から「教える」姿勢ではなく「同じ土俵の上で共に学ぶ」という謙虚な気持で働きかければ、相手も心を開き、共育効果も高くなると確信する。

人材育成コンサルタント・前野岳洋

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最終更新:2013年07月16日 12:49