エキスパンション枠の埋め方

はじめに

自分だけのオリジナルエキスパンションを作りたいという欲求は、オリカ作成者であれば誰でも抱きうるものである。
アイデアが湧いた日などに「このままであれば自作エキスパンションもいけるのではないか」という思いが込み上げる。
ストーリーを書き、各種レアリティ枠を設け、カードリンク部分([[]])だけをコピペで用意して、ページを作成する。
さあ、自分だけのオリジナルストーリーの開幕だ。

そして、一か月後、まるで進展していないエキスパンション作りを尻目に、また新しい何かに着手する……

どうしてこうなるのか

最近のエキスパンション構成とは違うが、
デュエルマスターズでは、長い間、各エキスパンションの初弾は120枚、それ以降の弾(大半は第4弾、一部は第5弾)については60枚構成となっていた。
(レア枠の拡張に従って、それに少しの枚数が追加されていったが、ここでは割愛する)
第1弾から第4弾までのカード枚数を合計すると300枚……つまり、自作のエキスパンションを作るにあたって、300枚ものオリカを作成しなくてはならない。
「興が乗った」といっても10~20枚が限界だ。そしてそんな機会がそうそうあるわけもない。
そもそも、オリカ作りにはただでさえ時間がかかる。名前、効果、カードパワーの検討。もちろん文字入力の手間も必要になる。
1枚10分かかるとしたら、300枚で3000分。単純計算で2日と2時間(50時間)。

エキスパンションを作るというのは、大きなハードルを抱えているわけである。

こうして、オリカ作成者は志半ばで倒れることになる。

備考:ついでに言えば、地味にレアリティ設定も面倒である。作りたいカード、やりたいカードというのは、どうしてもレアリティが高くなる(実用性を踏まえる為、カードパワーを高く設定しがち)のだが、当然高レアリティ部分は枠が狭くなる。そうなるとどれを枠に納めるかで問題になる。逆も然りで、低レアリティに枚数を多く割かれている以上、やりたくもない作業を延々と繰り返すことになり、最終的にはバニラ(準バニラ)、過去カードの再録に落ち着くこととなる。  

前提

このページは「エキスパンション」を作るための補助になることを目的としており、単体のカードを提示していく(自分のアイデアを披露する)形式に対しては何の効力もない。
そして、これから提示されるのは「そんなの当たり前だ」「それ、やり尽したけど終わらなかった」という類の簡易なアイデアでしかない。悪しからず。

エキスパンションを作りたい

エキスパンションを気持ちよく作るためには、「1つのアイデアを如何に多くのカードに使いまわすか」ということが重要になる。
身も蓋もない話ではあるが、100個のアイデアがあっても、1枚に1個のアイデアを使っていると、100枚作った時点で止まる。
大切なのは、100個のアイデアを使って1000枚くらい作れるようになることだ。

1.サイクルを設ける

サイクルはエキスパンションを作る上で非常に役に立つ方法である。
多くの場合、各文明ごとに1枚ずつ用意される形式であり、レアリティ、種族、コスト、パワー、効果などを共通させるようにする。
これの何が良いかと言うと、自ずと設定できる幅が制限されるため、何かを考える時間が飛躍的に縮まることにある。
「コストが4でパワーが2000、効果は『バトルゾーンに出した時、どこかのゾーンのカードを1枚手札に加える』」……となれば、もうやれることなど、各文明の役割に応じた適切なゾーンを割り当てることだけになる。
サイクルという形式であれば、「使い回し」というものを大々的にやることが出来る。そもそも共通項がなければサイクルと呼べないからだ。
これは多色にも言えることで、単色におけるサイクルは5枚(ゼロ文明を含めると6枚)だが、2色、3色サイクルでは10枚ずつ作れることになる。

もしも仮に上記で挙げた回収サイクルを多色にも当てはめるとすると、
「コストが4でパワーが2000、効果は『バトルゾーンに出した時、自分の持っている文明に即したゾーンにあるカードを1枚ずつ手札に加える』」といった効果になる。
(例えば 水/闇文明の多色クリーチャーであれば、「バトルゾーンに出した時、カードを1枚引き、墓地にあるクリーチャーを1枚手札に戻す」といった感じか)
これを基に2色、3色クリーチャーの全ての組み合わせに対してサイクルを用いると、
単色で5枚、2色、3色で20枚なので、わずか1つのアイデア(cipでカードを回収する)で25枚の枠を埋めることが出来るようになる。
流石に上記のケースはやり過ぎではあるが、「効果に縛りを設けると作りやすくなる」ので、それだけでもサイクルは大きな味方になってくれることだろう。

2.上位種、下位種

「サイクル」に続いてエキスパンション枠埋めの基本的なやり方が「上位種、下位種」の設定である。
これは低レアリティに低コスト、弱い効果のものを入れ、高レアリティに高コスト、強い効果のものを入れるという方法で、この「効果」を共通にすることで使いまわしを図るというものだ。
文明ではなくレアリティに対するサイクルだと読み換えてもよい。

例①:効果を強化する

下位種
観察られる者サンプリング・デッド C 闇文明 (2)
クリーチャー:リビング・デッド 2000
ブロッカー
■このクリーチャーは相手プレイヤーを攻撃する時、攻撃の後、このクリーチャーを破壊する。
ラスト・バースト(このクリーチャーが破壊された時、このカードの呪文側をコストを支払わずに唱えてもよい)
ラスティ・クロス C (2)
呪文
■自分の山札の上から3枚を墓地に置く。その後、相手は自身の山札の上から3枚を墓地に置く。 

上位種
観察する者サンプリング・ミュータント R 闇文明 (5)
クリーチャー:リビング・デッド 5000
■ブロッカー
■このクリーチャーは相手プレイヤーを攻撃する時、攻撃の後、このクリーチャーを破壊する。
■ラスト・バースト(このクリーチャーが破壊された時、このカードの呪文側をコストを支払わずに唱えてもよい)
ブラスティ・クロス R (7)
呪文
■自分の山札の上から13枚を墓地に置く。その後、相手は自身の山札の上から13枚を墓地に置く。 

上記の2枚については、効果の内容は「ラスト・バーストで墓地肥し用呪文を唱える」という点で共通しているが、
呪文面の効果が「3枚ずつ削る」から「13枚ずつ削る」に変わっており、コスト面も含め、まるで違った運用のされ方が為されることが予想できるだろう。
同じアイデアであってもコストや対象範囲によって違うカードとして提示することが出来る。
類例としては「パワー1000以下のクリーチャーをすべて破壊」を「パワー3000以下のクリーチャーをすべて破壊」にしたりするのもこの手法となる。

例②:効果を追加する

下位種
観察られる者サンプリング・デッド C 闇文明 (2)
クリーチャー:リビング・デッド 2000
■ブロッカー
■このクリーチャーは相手プレイヤーを攻撃する時、攻撃の後、このクリーチャーを破壊する。
■ラスト・バースト(このクリーチャーが破壊された時、このカードの呪文側をコストを支払わずに唱えてもよい)
ラスティ・クロス C (2)
呪文
■自分の山札の上から3枚を墓地に置く。その後、相手は自身の山札の上から3枚を墓地に置く。 

上位種
観察られ続ける者サンプリング・エクステンデッド UC 闇文明 (4)
クリーチャー:リビング・デッド 4000
■ブロッカー
■このクリーチャーは相手プレイヤーを攻撃する時、攻撃の後、このクリーチャーを破壊する。その後、カードを2枚引く。
■ラスト・バースト(このクリーチャーが破壊された時、このカードの呪文側をコストを支払わずに唱えてもよい)
ラスティ・クロス C (2)
呪文
■自分の山札の上から3枚を墓地に置く。その後、相手は自身の山札の上から3枚を墓地に置く。 

今度のケースでは、ラスト・バースト時の効果について同一のものとなっている。
どこが違うかと言えば、クリーチャー面が相手プレイヤーを攻撃した場合の挙動である。
破壊されるところまでは同じだが、追加で2ドローする処理が追加されている。
「下位種の効果+別の副次的な効果」という構成も作りやすい。この副次的効果には大体「汎用性が高く、なおかつ各文明に無理なく入れられる」としてドロー効果が選択されることが多い。

例③:制限を解除する

下位種
セブン・チャンス C 自然文明 (1)
呪文
■このターンの終わりまで、コストが7のクリーチャーの召喚コストを2少なくする。ただし、コストは1以下にならない。

上位種
年の功 UC 自然文明 (3)
呪文
■5以上の数字を1つ選ぶ。このターンの終わりまで選んだ数字のコストを持つクリーチャーの召喚コストを2少なくする。ただし、コストは1以下にならない。

例①の亜種となる強弱の付け方。
下位種ではコスト7だけが効果対象になっているが、上位種になるにあたり制限が「5以上のいずれか」に緩和された。
効果は同一だが、条件側を緩める(厳しくする)ことで範囲を広める(狭める)といったコストの調整も可能である。

3.キーワードによる使いまわし

ソーラー・レイ》、《スパイラル・ゲート》、《ゴースト・タッチ》、《クリムゾン・ハンマー》、《ディメンジョン・ゲート》。
各文明の基礎効果と呼べるような上記呪文達は、色々なエキスパンションが出る度、新しいキーワード能力が出るたびに使い回しが為されている。
タップトリガーサイレントスキルターボラッシュ、S・バック、メテオバーンフォートE、返霊、マーシャル・タッチ etc...
キーワード能力を理解させるための基礎的なカードもエキスパンションには必要だ……大体それはコモンやアンコモンといった低レアリティに集中することになる。

4.オリジナルカテゴリーを作る

オリカ作成者がエキスパンションを作るにあたり、一番最初にやることと言えばやはりこれである。
「枠を埋める」だとかそういうことは関係なく、ただ単にストーリーを作ったので主役やヒロイン、味方、敵役といったものを作りたいというだけなのだが。
カテゴリー設定の利点とは、もののずばり「カードパワーを高くしながらもインフレ(壊れ化)を防げる」ことにある。
独自の種族・カード名称を追加し、効果の範囲をカテゴリー内部に留めることで、強力・汎用的な効果であっても、カテゴリーに特化しない限りは効果を利用することを不可能にする。
よって、下記の【ラストアヴァタール】の組み合わせのように、既存の膨大なカードとの組み合わせを考慮せずとも良いというメリットがある。

ただ、エキスパンション埋めに対してこの方法が適しているかと言えば微妙である。
キャラクター分のカードは作れるだろうが、それを使いまわすのはかなり難しい……効果が独自すぎるからである。
後続の弾では、そのキャラクターの効果だけ抜き出した呪文だったり、効果を弱体化し、代わりにカテゴリーに関係なく汎用的に使えるようにしたようなリメイクカードが出来る。

5.過去のカードとのシナジーを意図的に生成する

《アクア・パトロール》に対する《海王龍聖ラスト・アヴァタール》。
上記例は偶発的に出来たであろう組み合わせであるが、オリカ作りの際の参考になる。
過去のカードを確認し、このカードの魅力を引き出す為にはどうしたらいいかを考える。《アクア・パトロール》の例でいくとこのような感じだろうか。

捜索の守護者パトランプ C 光文明 (3)
クリーチャー:ガーディアン 2500
■自分のシールドゾーンにあるカードが手札以外のゾーンに移動した時、カードを1枚引く。

デザイナーの意図が見え過ぎではあるが、シールド焼却といった行動に対してもある程度のフォローが出来るようにはなっている。

6.既存カードをリメイクする

既存カードについて、種族、コスト、パワー、効果を変更する。
リメイクについては「バロム一族」が非常に分かりやすい。

《悪魔神バロム》に対する《悪魔神バロム・エンペラー》。
効果はそのままにコストとパワーをそれぞれ下げて調整。

《悪魔神ドルバロム》に対する《悪魔龍王ドルバロムD》。
効果はそのままに種族と進化元を変更。

《悪魔神バロム》に対する《悪魔神バロム・ハンター》。
種族にハンターを加え、効果を文明指定から種族指定に。

ベースが出来上がっている分、現代風にスペックを調整するだけで作成が出来るという強みがある。
欠点としては、リメイクばかりを頻繁にするわけにもいかないので、
そうそう多くの回数出来るわけではないという点である。

7.分割と統合

上位種、下位種の変化形である。
ある効果を分割し、それぞれの効果を持つカード(下位種)を作成する。
例を挙げるとしたら、《念仏エルフィン》(クリーチャーの召喚コストを1下げる)、《ラブ・エルフィン》(呪文のコストを1下げる)というものを下位種としておき、それを統合した上位種(カード全体のコストを1下げる)を作る。

博識エルフィン R 自然文明 (5)
クリーチャー:ツリーフォーク 4000
■自分のカードを使うコストを1下げる。ただしコストは0以下にならない。

1つのアイデアを3枚分のカードに置き換えることが出来る。

8.言い換え、読み替え

1つの目的について、達成する方法が複数ないかを検討する。
例えば上記のオリカ《博識エルフィン》では「コストの軽減」を行っていた。
これは「自分の手札にあるカードを高速で使用する」為に用いられることもあるが、「2枚目以降のカードのコストを支払う為のマナを捻出する」為にも用いられる。
その場合、この目的を達成するのは「コストの軽減」でなくとも、「マナブースト」や「マナのアンタップ効果」でも可能になる。

よって、以下のカードが出来上がる。それぞれ効果が微妙に違うので、活躍の場も違ってくることだろう。
(ある程度は共通しているので、併用することも考えられるが)

インテリ・エルフィン R 自然文明 (5)
クリーチャー:ツリーフォーク 4000
■自分が手札からカードを使った時、自分のマナゾーンにあるタップされているカードを1枚、アンタップする。

とげ刺しエルフィン R 自然文明 (5)
クリーチャー:ツリーフォーク 4000
■自分が手札からカードを使った時、自分の墓地からクリーチャーを1枚選び、自分のマナゾーンに置く。

9.効果に選択肢を設ける

「2つの効果の内、1つを自分(相手)が選ぶ」といった効果がこれに該当する。
自分が選ぶ効果の場合は、1つ1つの効果を弱めに、相手が選ぶ場合は、1つ1つの効果を強めにする。
ベースを《エナジー・ライト》として考えてみると、

エナジー・ブライト C 水文明 (3)
呪文
■次のうちいずれかひとつを選ぶ。
●山札の上からカードを2枚、表向きにする。その後、表向きにしたカードを手札に加える。
●バトルゾーンの相手のクリーチャーを1体、持ち主の手札に戻す。

エナジー・リライト C 水文明 (3)
呪文
■相手は、次のうちいずれかひとつを選ぶ。
●カードを3枚引く。
●バトルゾーンの相手のクリーチャーを2体まで選び、それらを持ち主の手札に戻す。

バウンス効果が選択肢として付いてきた。
自分が選ぶ場合は、状況に応じて除去(バウンス)を撃つ選択肢が増えた分、ドロー効果は「ドローカードを相手に見せる」と弱体化。
相手が選ぶ場合は、ドロー目的で発動したのに除去を選択されるなどのリスクが増えたため、その分だけ各効果が強化されている。

10.デメリットを付加する

デメリット、誓約を付加することで、既存カードと同じ効果なのに違う扱われ方をするように出来る。

スパイラル・フォール C  水文明 (2)
呪文
S・トリガー
■カードを1枚引く。
マナ武装 3:自分のマナゾーンに水のカードが3枚以上あれば、バトルゾーンのクリーチャーを1体、持ち主の手札に戻す。

効果は《スパイラル・ゲート》であるが、マナ武装を追加したことで利用できるデッキを制限した。
デメリットを無視する手段が出ると、大きく化けるのも特徴。

11.代替効果

「9.効果に選択肢を設ける」を応用し、効果やコストを代替する。

例①:行動を代替する
ガクブル C  ゼロ文明 (3)
クリーチャー:トライストーン 3000
■自分が呪文を唱えた時、その効果を使うかわりにカードを1枚引いてもよい。

何かを実行する際に、その行為を別のものに変換する。
亜種として「〇〇をした時、△△してもよい」といった効果の追加パターンも考えられる。

例②:コストを代替する
セント・バーナー C  火文明 (3)
呪文
■コストを支払うかわりに手札から火のカードを1枚捨てることで、この呪文を唱えてもよい。
■相手のパワー4000以下のクリーチャーを1体破壊する。

ありがちな効果でも、代替コストで使うことが出来れば選択肢が広がる。
また、墓地から唱えたり、マナゾーンから唱えられるようにするのも選択肢を広げる方法のひとつである。

12.メタカード

特定のカードや行動に対して、非常に強力な制限を設ける。
敵対文明メタ、サイキックメタ、踏み倒しメタなど、定期的に作られては話題になる。
特定の効果に対して、「~できない」とつけるだけなので、作ること自体は楽である。
また、特定行為以外に効果が十分に発揮されない都合か、メタ効果自体にはあまりコスト計算が加味されていないようにも感じられる。
エキスパンション枠埋めとしては、リメイクカードに近いものを感じる。頻繁に作るようなカードではない。
メタカードは各文明に無理せず入れられる概念であるため、サイクルにするのも容易い。

13.除去耐性をつける

高レアリティ、強力なクリーチャーに付けられるもの。
「破壊されない」というテキストは昔では考えられないものだったが、今では頻繁に見られる。
それどころか最近では「バトルゾーンから離れる時、かわりにとどまる」やら「〇〇の時、バトルゾーンから離れない」まで登場し、とんでもないインフレっぷりを感じさせる。
バリエーションは増えるが、バランス調整はかなり難しい。

14.自作デッキに欲しいと思ったカードを作る

ここまでくると「枠の埋め方」というよりかは「アイデアの出し方」となってしまうが、
自分の所持しているデッキについて、「このようなカードがあればいいのに」という観点で考案するという方法がある。
例えば昔の自分は青黒ウィニー(メルニアや飛行男でがんがん殴る)のデッキを持っていたため、

惰弱の影エンボミエ UC 闇文明 (3)
クリーチャー:ゴースト 2000
■自分のコスト2以下のクリーチャーが破壊された時、ターンの終わりにそのクリーチャーを持ち主の手札に戻す。
■相手の呪文の効果でこのクリーチャーがバトルゾーンから離れる時、かわりにバトルゾーンにとどまる。

上記のようなカードを考える。

15.枠埋め用のカードを作る

最終手段。
バニラ(準バニラ)、過去カード再録といったものがそれにあたる。
「頓挫するくらいなら埋めてしまえ」の理念で、同弾の完全下位互換になろうが気にせず出していく。
仕方がないのだ。公式だってやっているのだから。

総括

これは何もエキスパンション作りに限った話ではないのだが、「制限があった方が作業を進めやすい」というものがある。
「何から何まで自分で決めて作る」というのは、物凄くエネルギーがいることだ。
サイクルにしろ、上位種・下位種にしろ、代替コストにしろ、既に型枠が用意されており、可変部分に自分の設定(オリジナリティ)を落とし込むとした方がやりやすくなる。
以上に挙げた方法は、1つのアイデアを色々な角度から見てみた結果に過ぎない。
「クリーチャーをタップする」というアイデアにとっても、1コストで1体タップ(《ソル・チューブ》)、S・トリガーを付けると2コスト(《ソーラー・レイ》)、クリーチャーに付加すると3コスト(《雷光の使徒ミール》)、2体タップなら4コスト(《ムーンライト・フラッシュ》)、フリーズにすれば……といくらでも拡張できる。

と、これだけやっても、まだエキスパンションというのは中々埋まらないもの。
どうしても行き詰ったり、作成する意義が感じられなくなったら、別のことを為すのも良いと思う。
皆様のオリカ作成に幸あれ。

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以下、見苦しい釈明

なぜ「枠埋め」についてこんなに力説しているかと言えば、この作業自体が「創作」に関する考えに繋がるからではないかと思ったためである。
エキスパンション作りは、10パーセントの「やりたいこと(ストーリー作り、やりたいカード作成、新キーワード作成)」に90パーセントの「やりたくないこと(枠埋め)」で構成されると思っている。
この90パーセントの苦しみをどのように軽減するか……ここに完成の成否がかかっている。

低レアリティの全てがバニラや再録カードでも構わないのだが、そうなると「どうしてエキスパンション形式で作ったんだっけ」という話になってしまう。数種から十数種のカードを提示するのであれば、別に1枚ずつカードを出してしまえばいい。「作成者の作成カード一覧」という固有ページを作り、そこに今まで作ったカードのリンクを出せばいいのだ。
しかし敢えて「エキスパンション」という方法で提示したいということは、そこに自分も「公式」の真似事をしたいという欲求があったのではないかと思ったのだ。
どうせ作るのであれば、なるべく完成度の高いものを目指してみたいと思うのが、創作者の性というもの。
……アイデアの量は不足しているが、それで何とかサマにしなくてはならない。
となると、必然的に使い回すしかない。しかし、その「手抜き」が相手側にバレてはいけない。
誤魔化す為に編み出されたものが、サイクルや上位種・下位種という観点である。それらを一見したところで手抜きとは思うまい。いわゆる完全上位互換・下位互換、コピペという訳でもなく、個別に別々のカードとしての使い道が存在する。

そんなことを延々と考えているのは何故?
作っている「自分」の為である。面白く、楽に、しかし後腐れなく作りきるために。

備考:当たり前の話だが、300枚分のアイデアが次々と湧いてくるという方が良い。というより、そういう人にはおそらくこのページの説明は全く不要である。

作者:仙人掌

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最終更新:2021年08月02日 19:29
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