黒【もうぐにゃぐにゃしてるなぁ……】
赤【まだアレ使わないのか?】
青「此処で使ったら何が起きるかわからな」がたん!
猫車が飛び跳ね、話を中断させられた。
ビー!ビー!とけたたましいアラーム音が鳴り始める。
【外部からの衝撃により、緊急脱出装置が作動しました。
転移装置作動に伴い、中の皆様方は速やかに待避してください。くりかえします・・・・・・】
ヴァンエレンは自身が淡く輝いているが酔っているためそれどころではない!
黒【緊急脱出…って、事故!?】
青「不味いな……ん?体が光ってるな」
グレイブも体を平然と眺め、そして――
クリス(・・・あぶねえ。
もう少し出てくるところがずれていたら〈石の中にいる!〉状態だった。
この様子だと皆さまざまなところへ飛ばされたようだな。
まずは近くを探索してから探しに行くか・・・ )
さっきから奥の方から何かを叩く音が聞こえてくる。
視界が光で満ちて何も見えなくなってしまうが、しばらくすると視界が戻っていった。
戻るとともに感じる浮遊感。
ヴ「おべしっ!」
到着するとともに空中に投げ出されたヴァンエレンはそのまま地面へ。
あたりは鬱蒼としていて薄暗く、あたりには誰もいないようで少し離れた場所に飛ばされたらしい。
ヴ「あいたた。
まったくなんだってこんな目に…」
『ガルル…』
ヴァンエレンの目の前に一匹のドラゴンが出現しました。
ヴ「は、はろー」
汗だらだらでゆっくりと回れ右をした。
ヴ「助けてたもーーーーー!!」
『ガアァァーーーーッッ!』
逃ぐるヴァンエレン
追うドラゴン。
グレイブがぱっと転移させられた場所は森の中の……枝の中。
突然の事態に体が追いつかず、体を枝に打ち付ける。
青「――っつぁ……何があったんだ?」
黒【緊急脱出したみたいだね…】
赤【んで、此処何処?】
青「知るか」
枝の上であたりを見回す。
遠くで声が聞こえはするが、魔法生物が辺りに居る。
青「……下手に降りられないな。恐らく無害だと思うが……」
酒の抜けたグレイブが呟く。
黒【ど、どうしよう、皆と合流しなきゃ……あれ?】
あわあわとうろたえるグレイズの耳に聞こえる悲鳴。
「助けてたもーーーーー!!」
『ガアァァーーーーッッ!』
と、爬虫類の怒った鳴き声。
黒【ヴァ、ヴァンエレンさんじゃ!?この声!】
青「あいつが?ドラゴンの声はわかったが……」
赤【で、そいつらは何やってるんだー?】
きらきらと目を輝かせながらSに問うグレイル。
黒【状況と態度が合ってないよ。……んーと、多分こっちに近づいてる】
青「あと……もうすぐか。俺にも聞こえるぞ」
グレイブはヴァンエレンらしき声に耳を傾け、タイミングを計る。
いくらスピードを出そうと木々を押し倒して追いかけてくるドラゴン。
十数秒が経つ頃、グレイブ達の前にヴァンエレンと追いかけっこをするドラゴンの姿が!
ヴ「うえーーーん!助けてご主人!」
青「行くぞ」
狙いをヴァンさま……ではなく、ドラゴンにあわせて枝から飛び降りた!
ヴァンさまとドラゴンの間に颯爽と着地して、用意した魔力を使って詠唱する。
青「……"出でよ連なる氷壁、我が眼前に"!」
氷壁一枚ならドラゴンであれば容易く破るだろう。
だが、幾つもとなれば破るのに時間がかかってしまう。
案の定、ドラゴンは氷壁に頭をぶつけ止まってしまった。
青「……よし。駄目吸血鬼、この隙に逃げて他の奴らと合流するぞ」
ヴ「だめ吸血鬼でごめんよー。
助かったぞ!」
スタコラさっさとグレイブと一緒に一目散に強敵ドラゴンのもとを離れる。
ヴ「もう少しでみんなに会えそうだ」
青「ほう?俺よりは耳が良いんだな」
グレイブにはまだ聞こえる距離では無かったようだ。
グレイズには聞こえているようではあるが。
それから2分と経たずに、同じように森を抜けたらしい
リリアーナ達と合流できた。
息をつき、辺りの様子を見回しながら話し合う。
クリ(・・・・・・これは何が起こった? )
音の聞こえる方に向かって進んだクリスだが、大量の木がなぎ倒されているのはおかしすぎる。
なんか危険そうな気もするし、近寄らないことにするか。
遠くのほうでにゃんこ先生の声が聞こえた。
人狼のグレイブにもおそらく聞こえたはずである。
ヴ「もう少しでみんなに会えそうだ」
開けた場所に出るとにゃんこ先生と同じく森を抜けたリリアーナたちがいた。
「おお!お主らちょうど良いところに!
今ミシェルが天使を使って押さえておる猫型ゴーレムに、白い御札が貼られておるじゃろ!?
あの御札をはよう剥がすのじゃ!
決して猫型ゴーレムを破壊してはならんぞ!
わしは他の生徒を集めるために半鐘を鳴らしておるからな!」
招き猫像の下ににゃんこ先生はもぐりこんで行ってしまったが、招き猫自体に変化が現れ始めた。
どういったカラクリだろうか?像は半鐘を手にして鳴らしていた。
ジャーンジャーンジャーンとものすごい音がしているのでまだ散っている仲間は気がつくと思われる。
ヴ「んー、もしかしてこの音にさっきのドラゴンを呼んでしまうとか…ないかな?」
最終更新:2009年06月21日 13:26