アットウィキロゴ

第3部 森の中:ピクシー戦(5thシーズン(58~) ※作業中

魔法少女達と冒険するスレ 5thシーズン(58~)
コンコン関連

ロ「まいったな、これはすこぶるまいったぞ。」
ロックはうんうん唸りながら、森の中をあちこちうろうろしていた。

――――――――――――

森の梢達が太陽の光を遮ろうと、フクロウの鋭い目は自分の主の姿を
しっかり捉えていた。そのフクロウは音も無くロックの側に降りた。
その逞しい脚にしっかりと”あるもの”を抱えながら…

――――――――――――
ロ「アウル!」
ロ「どこに行っていたんだよ!それに…それはリリアーナか!?」
(アウルは猫になったリリアーナをロックのもとへ届けに来たのだ。)
ロ「大丈夫か?無事か、リリアーナ?お前を連れ去ろうとしたあの女はどうした?」
『う?うん、私は無事よ。それよりロック、その頭の猫耳はどうしたの?』
「ホー」
ロ「おい!待てよアウル!」
ロ「はぁ、困ったぞ。くそっ!どうすればいいんだ!」
『・・・・・・?』
『一体どうしたの?ロックは何をそんなに困ってるの?』
(リリアーナはぴょんとロックの肩へと飛び乗り、ロックの頭に触ってみた。)
『この猫耳! まるで本物そっくりじゃない!
 もしかしてロックも猫に変身させられそうになったの?こんな森の中にいるのも、それが原因とかっ?!
 ・・・って言っても言葉が通じないんだっけ・・・』
ロ「やめろよ、リリアーナ。」
(ロックは迷惑そうに、肩に乗っていたリリアーナの首根っこを掴み、
面と向かって次のように言いだした。 )
ロ「この猫耳が本物そっくりだって?それは違うぞリリアーナ。
 この猫耳は本物だ!お前の言葉、もとい猫の言葉も全部理解できる。」
ロ「何に困っているかだって?周りを見てわからないか?
 森、森、森、見渡すかぎりの森じゃないか!要するにさ…」
ロ「迷子になってしまったんだ!今度からは考え事をしながら
 道を歩くのはやめとくよ!どこまで流されるか
 知れたもんじゃない!
 それにしてもアウルの奴!道案内を頼みたかったのに、
 さっさと飛び去ってしまうなんて薄情だ!」
ロ「…あの音は何だろう?太鼓かな?」
猫リリ『太鼓というには、なんだか音が硬すぎない?』
ロ「行って見ようぜ、このままここで迷っていても仕方がない!」
猫リリ「何か聞こえるわね。・・・・・・歌、かな・・・?」
(リリアーナ、肩の上から飛び降りる。)
ロ(肩の上がお気に入りの場所じゃなかったのか?女って気まぐれなんだな。)
ロ「確かに歌のように聞こえる。でも変だな、何かの唸り声も聞こえるぜ?」
『何だか悲しそうな唸り声ね。一体どうしたのかしら?』

――――――――――――

ロックとリリアーナが音を頼りに向かっているその先にて、
そこはちょっとしたお祭りのようになっていた。
何匹もの小さな妖精達、ピクシー小妖精達が大きな甲羅の上で大騒ぎしているのだ。
その甲羅がまた大きい。大人が5人くらい楽々上に乗れそうな大きさだ。
一見すると亀の甲羅に見えるが、この森の中では見た目などあてにならない。

そこに群がるピクシー達は各々が小さな棒や骨のかけらを持ち、
甲羅を太鼓がわりにリズムよく打ちすえ、歌っている。
それらを見るだけなら、さぞや微笑ましい光景だと人は思うだろう。
しかし、よく聞けばそれが必ずしも微笑ましい事では無いことに気づくだろう。
甲羅の中から発せられる、悲しそうな唸り声に気づいたならば…

――――――――――――
「出~てけ!出~てーけー!」
「引越~し!引越し!」
ピクシー達は口々にそうはやしたて、歌っていた。

「甲羅を叩け! どんどん叩け!
 ほら見ろこいつ! 嫌がっているぞ!
 甲羅を砕け! やすりで削れ!
 それでも駄目なら沼地の泥を!
 甲羅の中に! そら流し込め!
 ほら見ろこいつ! 嫌がっているぞ!
 ごめんください妖精さん!
 もう騒がないでくださいな!」

『ふうん、そういう事なんだ』
(リリアーナは跳躍し、再びロックの肩に飛び乗った。)
『嫌なのは分かってるけどちょっと我慢してね。地面の上ではいささか内緒話もし辛いのよ。
 ――― 要するにピクシーたちは、嫌がらせして中身を追い出そうとしてるのね。
 それにしても随分穏やかじゃないわね~。甲羅の中に一体何が入ってる・・・ん?』
(リリアーナは、ぱっと後ろを振り向くが、暫くして再びロックに話し掛ける)
『―― で、ロックはどうしたい?
 この追い出し攻撃を止めさせることも出来なくは無いけど・・・。
 いきさつも知らない私達には、どっちが正しいかなんて判んないわよ?それに・・・』
「そうだなぁ、さっきもそれで失敗したからな。」
(気づけばピクシー達は手を止め、じっとこちらを凝視していた。)

『・・・こんにちは妖精さん達、今日はとってもいい天気ねぇ~』
『ところで私、朝から何も食べてないの。とってもお腹すいてるんだけど、何か食べ物は無いかしらぁ?』
「あるよ、あるよ。食べるもの。すぐに用意するから待ってて!」
(少しして、何匹かのピクシーが中身のたっぷり詰まった皮袋を持ってきた。)
(「さぁ~どうぞ召~し上がれ~!」
そういって皮袋を持ったピクシー達は、ロック達の上にその中身をぶちまけた。
 降ってきたのは、人の目玉etc…とても普通の人間が口にするものではなかった。)
ロ「うわ!うわ!うわ!」
ロ「くそっ、よくもやったな!」
ロ「リリアーナ、あいつらの事情なんて知った事ではない!
 だいたい、正義の味方は“いじめられている亀を助ける”のが当たり前なんだ!」
『ロック落ち着いて、アレが何か聞きだしましょうよ。話はそれからよ』
ピ「亀!?亀だって!?はははっ、バーカ!バーカ!」
ロ「誰が馬鹿だ!亀を亀と言って何がおかしいんだ!」
ピ「亀じゃないものを亀と言って何がおかしくないんだ!はははっ!」
ロ「亀じゃないだと!?どこからどう見ても亀じゃないか!」
ロ「プレッシャー!!」
ロックが右手を甲羅の上に向けると、そこに居たピクシー達が見えない力で
吹き飛ばされた。プレッシャーとは、見えない圧力を相手にぶつける魔法だ。
ピクシー達はロックに不意をつかれる形になったが、吹き飛ばされた
ピクシーの数は全体の半分ほどだ。残り半分のピクシー達の逆襲が始まった。
ピ「やったな~!」
ピクシー達は散り散りになり、ロックとリリアーナに群がった。
ロ「俺の猫耳をひっぱるな、この野郎!プレッシャー!プレッシャー!!」
ロックはまたピクシーを吹き飛ばそうとしたが、こうも散り散りになって
襲い掛かられると狙いがうまくつけられない。
『痛い痛い痛い!ちょっと、髭を引っ張らないでったら・・・!!』
ロ「くそっ、やっかいな!大丈夫かリリアーナ!?」
ロックはリリアーナにまとわりついているピクシーをバシバシはたき落とした。
『あ、ありがと~』
ぼさぼさの毛並みのリリアーナは、コイルのようになった髭を撫でつけながらどうにか答えた。
『でもピクシーは身体が小さいから厄介ね。・・・こんな時レイド先せ・・・』
リ(なんて情けないのリリアーナ!自力で頑張るといった舌の根も乾かないうちにこの体たらく。
 これでは先生に呆れられても仕方が無いじゃない!!)
『ロック、雑魚は放っておいて頭を押さえちゃいましょう!』

ジョ「ふぎゃ~!?」(*ピクシーの悲鳴です。)
リリアーナはピクシーの首領らしき個体を引っ捕まえた。
ピ「ああっ!?ジョニー!」
ピ「ジョニー!ちくしょう、ジョニーをはなせ!」
ピ「ああ…お願い、ジョニーにひどいことしないで!」
ジョ「おい、お前達!」
ジョ「俺はもうだめだ。でも、みんな忘れるな。
  一人一人の力がどんなに小さくても、
  みんなで力を合わせれば何だってできるんだ!
  俺が死んでも…」
『ちょっとちょっとちょっとー!!これじゃ私ひとりが極悪人みたいじゃないのよ~!』
ピ「嫌よ、ジョニー!死ぬなんて言わないで!」
ジョ「聞き分けのないこと言うんじゃねぇ、キャサリン! 」
『もしもーし、私、ジョニーさんをただ捕まえただけなんですけど?』
ジョ「いいか、俺が死んでも必ずあいつを甲羅から引き出すんだ!
  安心しろ、死んだって心はいつもみんなと一緒だ…
  ああ、だめだ。目が見えなくなって来た…寒い…ガクッ。」
(ジョニーはセリフ通りガクッと崩れ、動かなくなった。)
ピ「ジョニーぃぃぃい!!…わかったよ、ジョニー。俺達、がんばるよ!」
『ちょ・・・ちょっと待ちなさいよ、私はジョニーを殺してないってば!
 痛い痛い痛いってば!ちょっとロック!黙って見てないで助けて!!』
ロ「おぉぉおお!俺は今、猛烈に感動している!!」
『はあ?!』
(リリアーナはピクシー達に襲われているが、ロックは助けようとしなかった。
ジョニーの三文芝居にすっかりだまされたロックは、
とてもこいつらを傷つけようなんて考えられない!と、思ったからだ。)
ロ「なんて…なんて美しい友情なんだ。久しぶりにいいもの見せてもらったぜ!」

――――――――――――

その時、ロックのすぐ後ろには例の甲羅があった。ロックはおろか、
リリアーナもピクシー達も、その他の何者も気づかなかった。
その甲羅の中から、興奮するような激しい息づかいが聞こえる事を。
そして、その甲羅の主の目がしっかりとロックを見据えていた事を。

次の瞬間、ロックはその場から消えてしまった。
誰もその瞬間を目撃していない。ゆえに事実だけを簡潔に述べなければいけない。
ロックは甲羅の中に引きずり込まれたのだ。物音一つ立てず、そして、一瞬の内に…

――――――――――――

『こ・・・この馬鹿ロック!私よりピクシーの三文芝居を信じるだなんて・・・あれ!?』
「フギャ――――!!」
多勢に無勢、ピクシー達に押さえつけられたリリアーナは、身動きが取れなくなってしまった。
形勢逆転である。

『ちょっとあなた達、ロックは?ロックをどこにやったのよ?!』
彼らの話では、ロックは例の甲羅の中に引きずり込まれたらしい。
『一体どういうことなの?あの甲羅は一体何なの?!・・・痛い!尻尾引っ張らないでってば!!』

そういえば彼らは人間の目玉を持っていた。
もしかしたらピクシーは猫を食べるのかもしれない。
・・・・・・どこからか、何か大きなものが転がる音が聞こえてくる。
次第に音は近づいてくるようだ。

キキ「ちいさいのう…実に…実に小さい」

タグ:

+ タグ編集
  • タグ:
最終更新:2008年10月04日 12:07
ツールボックス

下から選んでください:

新しいページを作成する
ヘルプ / FAQ もご覧ください。