アナ「んー?なんか面倒くさい事になっちゃってるなー」
引き抜いてきた植木の影から頭を出して、ブチ切れるレベッカを眺めながら。
アナスタシアは、この先どうしたものかと考えていた。
首を突っ込んで派手に暴れる状況ではないし、他にも懸念材料があったからだ。
「どうしよう!助けに行った方がいいかな!?」
反対側から顔を出しているユリの言葉に、アナスタシアは首を傾げる。
アナ「行っても良いけど、見つかったらミルクがうるさくないか?
『何で隠れて覗いてた!』とかー、『居たなら早く助けに来やがれ!』とか。
それに、なんだか仲間割れに近いみたいだしなー。仲裁とか苦手だし。
ユリは友達同士のケンカとか、穏便に終わらせる自信あるか?」
「取りあえず喧嘩両成敗してから、お互いの言い分を聞く!」
アナ「おまえ天才だな」
大真面目に危険な答えを出すユリに、アナスタシアはニヤニヤ笑いで答える。
アナ「よーし。それじゃ、ケンカが長引きそうなら喧嘩両成敗作戦だぞ♪」
「ラジャー!!」
意見の一致を見て再び木の陰に隠れる2人。
しかし、レベッカが落ち着きを取り戻し、学園長が登場し。
結局危険な作戦が実行に移されることはなかった。
学「ドクター・ヨハネカイン。」
「あっ!学園長が来たよミルクのお姉ちゃん!
これならもう、後は学園長にお任せで大丈夫だね!」
ユリの言葉は他力本願のようにも聞こえるが、裏を返せばそれは絶対の信頼の証でもある。
アナ「本当にあんなじーさんに任せといて大丈夫なのかー?
ここはやっぱり私が出て行って、喧嘩両成敗してやった方が良くないか?」
「絶対任せて安心確実だよ!
なんたって、現在サイキョーの魔法使いの1人なんだもん!」
アナ「ふーん」
熱弁を振るうユリに気のない返事を返しながら、アナスタシアはもう一度現場を確認した。
ちょうど未来を見間違えたヨハネカインが、学園長の言葉に驚いている所だ。
アナ「まー確かに、お姉ちゃんの出る幕はなさそーだなー。
んじゃ、気を取り直して甘いものでも食べに行くか」
「あ!私も行く!
『ムウ大陸探検隊生還おめでとうパーティー』まで、まだ時間あるもんね!」
アナ「パーシー・アイスクリームのチョコレートサンデーだぞ?」
「パーシー・アイスクリームのチョコレートサンデーだよ!」
アナスタシアとユリは,また顔を見合わせて笑い合った。
廊下に置かれた植木は、来た時の倍の早さで後ずさりを始める。
動く木はすぐに角を曲がって、
リリアーナたちの位置からは見えなくなってしまった。
最終更新:2010年02月28日 18:48