『聖闘士星矢』あと語り

  今までに「Twitterマンガ語り」で取り上げてきたジャンプ作品は
 「アイシールド21」「魔人探偵脳噛ネウロ」「るろうに剣心」「レベルE」「きまぐれオレンジ☆ロード」
 そして、今回取り上げた「聖闘士星矢」を入れてトータル6作品。

  今までの「Twitterマンガ語り」を通じて、ジャンプ作品を語る難しさが私の中で浮き彫りになってきた。

  ジャンプ作品は、雑誌内に同時に連載される作品の影響を強く受ける。
 「週刊少年ジャンプ」という雑誌全体のバランスを考えて掲載作品は作られている。
 他の漫画雑誌にも同じ傾向はあるのだが、ジャンプはその傾向が極めて強い様に感じられる。

  週刊少年ジャンプは「全員で野球」をやっているようだ。
 それぞれの作品に雑誌の中での「役割(ポジション)」が与えられていて、
 それぞれの作品がそれぞれの役割を果たすことで「週刊少年ジャンプ」は、一つの漫画雑誌として高い娯楽性を保持している。

  今回取り上げた「聖闘士星矢」も、掲載当時のジャンプの中で果たすべき「役割(ポジション)」を与えられた作品の中のひとつだったはずだ。
 ジャンプ作品を単体で取り上げて語る場合であっても、その作品と同時に連載されていた他の掲載作や、当時の時代性などを込みで語る必要があるだろう。

  加えて今作は連載前にアニメ化が決まっていたのだそうだ。
 今作を語るのであれば、当然アニメも観るべきだった。
 今作の様にメディアミックスを想定して作られた作品を取り上げる際には、メディアミックスされた作品にも言及する事でやっと作品の全体像が見えるものなのだろう。

  ジャンプ作品は、他の雑誌の作品に比べて、作品外にある状況と強く結びつき、互いに大きな影響を与え合う関係性の中で成り立つという傾向にある。
 ジャンプ作品は、作品を使って社会的なムーブメントを起こす事を目的としている側面が強いと言えるだろう。
 つまりはビジネスライクなのである。
 ジャンプ作品の面白さとは、その作品が作り出す「ムーブメント」の面白さであり、
 ムーブメントを起こすために作られた「強い設定」「強いキャラクター」「強い物語」にあるのだろう。

  ジャンプ作品は面白い。
 しかし、その面白さは「週刊少年ジャンプ」という雑誌抜きに語ることは出来ないのだろう。
 彼らは「全員で野球」をしているのだから。


  そして今回は「作品への愛が足りなかった」

  今回取り上げた「聖闘士星矢」という作品の面白さ、楽しさ、そして、漫画としての仕掛けの妙、
 いろいろな角度から今作を語ろうと試みたが、やはり絶対的な「愛の不足」が語りの足を引っ張る形になってしまったのが惜しかった。

  ごくごく当たり前な事ではあるのだが、「どんな作品も同じように愛せるものではない」ということ、
 加えて、「愛せない様な作品を語る対象として取り上げてはいけない」という事を強く思い知らされる結果となってしまった。

  わたしというひとりの漫画読みが主体的に「この作品を取り上げ、この作品の良さを皆で共有したい」と思える様な作品を取り上げるべきなのだと、
 今更ながら強く感じさせられる回になった。

  今回の「Twitterマンガ語り」はあらゆる意味で失敗だったかもしれないが、
 今回の失敗から数多くの事を学ぶことが出来た。
 自らが実際に失敗を犯すことで、体験としての学びを得る機会となった。

  賢者は歴史に学び、愚者は経験に学ぶ。という。
 わたしは愚者かもしれない。
 ただ、こうやって当たり前の事を学びながら少しずつでも前へ進む「マンガ語り」でありたい。

 これからの「マンガ語り」に乞うご期待!

                                                    2013/5/31 utarou

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最終更新:2013年07月06日 02:22