ぼくらのよあけ あと語り
今回とりあげた作品は今井哲也さんの『ぼくらのよあけ』
宇宙や天文の事が大好きな小学4年生男子の一夏の出来事。
誰もが思わず子供時代を思い出して「あったあった」と言ってしまうような
「小学生あるある」が散りばめられた今作。
登場する子供たちは、読み手の子供時代を思い出させる様な
「ごく普通な」小学校生活をおくっています。
そして、彼らはかつて阿佐ヶ谷に実際に存在した「阿佐ヶ谷団地」で生活をしているんです。
団地や小学生達の夏休みの風景から来る「懐かしさ」
しかし、今作の舞台は近未来。
人工知能が発達し、オートボットと呼ばれる家事手伝いをしてくれるロボットが
一般家庭に普及しつつある世界。
その他にもSF的な最新デジタルガジェット達が
今とさほど変わらない団地での生活を営んでいる一般の人々の暮らしに深く溶け込んでいて、
懐かしさと新しさが絶妙に入り混じった今作の舞台。
そこで少年は、28年前に宇宙から飛来し、
団地の一棟として再び母星へ帰る日を待った宇宙船「二月の黎明号」との出会い、
宇宙船を母星へと帰すために友達たちと力を合わせて奮闘します。
やがて訪れる別れ、そこから得る成長。
今作は良質なジュブナイルとしても、読み手の心をグッと掴んでくれます。
今回のマンガ語りはたくさんの参加者に恵まれ、
様々な方が作品への愛を語ってくださいました。
作品の隅々にまで細かい情報が散りばめられていて、
背景の細かい部分から設定を読み解き、解説してくれる人あり。
今作にメインで登場するオートボット「ナナコ」
彼女はロボットでありながら、少年と同じ目線で会話をし、遊び、喧嘩し、仲直りする。
そんなSF心くすぐる「オートボット」への愛を語る人あり。
その他にも参加者それぞれの作品愛が集まって大変に盛り上がりました。
参加していただいた皆様、本当にありがとうございました。
そして、今回は作者の今井哲也先生にも直々にツイートにて宣伝などしていただきました。
お陰で沢山の方々と楽しい時間を共有する事が出来ました。
本当にありがとうございました。
2014/9/4 by utarou
最終更新:2014年09月05日 09:37