小鳥遊無双? ◆FoU.wbC/ko
「う、嘘だろ……?どうなってるんだよ……!?」
呆然と立ち尽くす彼の名は、小鳥遊宗太。
高校に通うかたわら、ファミレス「ワグナリア」でバイトをこなす日々を送っている。
周囲にいる人間は皆、強力な個性をもった人ばかり。始めは彼らに翻弄されていたが、今ではそれが日常に変わった。
そのことを差し引いても、彼は「普通の」高校1年生。
人間離れした戦士達が集まるこのバトルロワイアルにおいては、むしろ異質な存在ですらあった。
高校に通うかたわら、ファミレス「ワグナリア」でバイトをこなす日々を送っている。
周囲にいる人間は皆、強力な個性をもった人ばかり。始めは彼らに翻弄されていたが、今ではそれが日常に変わった。
そのことを差し引いても、彼は「普通の」高校1年生。
人間離れした戦士達が集まるこのバトルロワイアルにおいては、むしろ異質な存在ですらあった。
そんな少年に、当然事態が呑み込めるはずもなく。
(夢だと思ったのに……ひどい夢だけど、目が覚めたら現実に戻れるはずなのに……
でも、いま首に付いている、これは……!)
でも、いま首に付いている、これは……!)
悪夢から逃れた彼が立っていたのは、自分の部屋ではなく大きな池のほとり。
そして視線の先にはなぜかワグナリアの制服姿で、首に銀の首輪をはめられた自分の姿があった。
恐る恐る首輪に手を伸ばすと、ヒヤリとした冷たい触感が指に伝わる。
頭から冷水をかけられたような悪寒が全身を襲い、これがまぎれもない現実だと気付かせた。
そして視線の先にはなぜかワグナリアの制服姿で、首に銀の首輪をはめられた自分の姿があった。
恐る恐る首輪に手を伸ばすと、ヒヤリとした冷たい触感が指に伝わる。
頭から冷水をかけられたような悪寒が全身を襲い、これがまぎれもない現実だと気付かせた。
(……待て、待て。落ち着け、小鳥遊宗太。
俺はさっきまで何してた?そうだ、今日もワグナリアでバイトだ。
久しぶりに音尾さんが来たのも、山田さんが3枚も皿を割ったのも覚えてる。間違いない。
それで、仕事が終わって着替えようとして――)
俺はさっきまで何してた?そうだ、今日もワグナリアでバイトだ。
久しぶりに音尾さんが来たのも、山田さんが3枚も皿を割ったのも覚えてる。間違いない。
それで、仕事が終わって着替えようとして――)
その後どうなったのだろうと必死に頭を働かせるが思い出せない。
消しゴムで消されたように、すっぽりと記憶が抜け落ちている。
思い出せるのは見ず知らずの人々で一杯の部屋と、そこで起きた惨劇。
消しゴムで消されたように、すっぽりと記憶が抜け落ちている。
思い出せるのは見ず知らずの人々で一杯の部屋と、そこで起きた惨劇。
(そういえばあの人、「殺し合いをしろ」とか言ってたような……
まさか俺、拉致されてここに……!?ど、どうしよう……?
携帯は?ポケットに入れてたのに……だめだ、どこにもない。)
まさか俺、拉致されてここに……!?ど、どうしよう……?
携帯は?ポケットに入れてたのに……だめだ、どこにもない。)
オロオロとしていると、ぽつねんと草むらに置かれたバッグが目に入った。
まさか開けたら爆発とかしないよな――とこわごわデイバッグを開ける。
中の物を1つずつ取り出す。水、パン、懐中電灯、コンパス、時計――
棒状の固いものに触れ、それを引き抜く。すると、小さなデイバックから予想外に長い物体が飛び出した。
まさか開けたら爆発とかしないよな――とこわごわデイバッグを開ける。
中の物を1つずつ取り出す。水、パン、懐中電灯、コンパス、時計――
棒状の固いものに触れ、それを引き抜く。すると、小さなデイバックから予想外に長い物体が飛び出した。
(わっ!……これ、刀だ。これで他の人を殺せってことか。
そんな気はないけど、身を守るぐらいなら、まぁ……)
そんな気はないけど、身を守るぐらいなら、まぁ……)
刀を置き、荷物の確認を続けていると2枚の紙が出てきた。片方は地図。そしてもう片方は名簿だった。
(――中国人?)
『 一方通行 』
(――え?道路標識?)
『 ドラえもん 』
(――本名?いや、あだ名……だよな、これ?
なんなんだこの名簿?本当に……)
なんなんだこの名簿?本当に……)
『 小鳥遊宗太 伊波まひる 』
(――!!あった、俺の名前……って、伊波さん!?)
再び電流のような衝撃が走り、さまざまな思いが頭の中でぐるぐると渦巻く。
(なんで伊波さんまで……いや、そんなことよりも。
彼女もやっぱり、どこかこの近くに一人で置き去りになってるんじゃ!?)
さ、探さないと!!どこかの誰かに殺されちゃうよ!
あの人に殺し合いなんて、できるわけ……)
彼女もやっぱり、どこかこの近くに一人で置き去りになってるんじゃ!?)
さ、探さないと!!どこかの誰かに殺されちゃうよ!
あの人に殺し合いなんて、できるわけ……)
できるわけない、と思いかけたところで別の考えが浮かんできた。
(伊波さんにもなんか武器が支給されてるんだよな、たぶん。
ってことは、だ。もし誰かが彼女を助けようとしても、その人が男だったら――
ってことは、だ。もし誰かが彼女を助けようとしても、その人が男だったら――
伊波『な…なんなんですか?ここどこですか?
なんで私、殺し合いなんかさせられてるんですか?シクシク』
紳士『やぁ、お嬢さん、大丈夫かい?泣いていないで、私と』
伊波『(びくぅ)きゃーっ!!来ないでーーっ!!』
ズガン!
紳士『ぎゃああぁぁぁ……』
なんで私、殺し合いなんかさせられてるんですか?シクシク』
紳士『やぁ、お嬢さん、大丈夫かい?泣いていないで、私と』
伊波『(びくぅ)きゃーっ!!来ないでーーっ!!』
ズガン!
紳士『ぎゃああぁぁぁ……』
【紳士 死亡確認】
……とかなんとか。
ま、まずい!まずいぞ!一刻も早く探さないと、どこかの誰かが危ない!!)
ま、まずい!まずいぞ!一刻も早く探さないと、どこかの誰かが危ない!!)
あわてて荷物の確認を中断し、デイバッグに詰め込んで立ち上がろうとしたとき――
「おい、ちょっといいか」
不意に後ろから声をかけられる。振り向くと、男が立っていた。
派手な緑色の髪。
左耳につけた3連ピアス。
筋肉質の体に、威嚇するような目つきの悪さ。
ポケットに手を突っ込み、肩をいからせる歩き方。
左耳につけた3連ピアス。
筋肉質の体に、威嚇するような目つきの悪さ。
ポケットに手を突っ込み、肩をいからせる歩き方。
「ん?おぅ、いいもん持ってんじゃねーか。俺にくれよ」
(も……ものすごくベタな不良だ!!)
あっけにとられる小鳥遊をよそに、近づいてくる不良風の男。
「な、な、何の用でしょう?」
「お前に用はねぇんだがな……その刀が欲しいんだよ」
「お前に用はねぇんだがな……その刀が欲しいんだよ」
脇に抱えていた刀を指さす。
「か、刀?これのこと?でもこれが無いと……」
「何だ」
「あ、あのその、もし誰かから襲われたりしたときに、身を守れない、というか」
「あぁ?俺がそんな風に見え」
「とんでもない!」
「何だ」
「あ、あのその、もし誰かから襲われたりしたときに、身を守れない、というか」
「あぁ?俺がそんな風に見え」
「とんでもない!」
全力で首を振り否定する。男は舌打ちをし、持っていたデイバッグをあさり始めた。
「まぁ、そうだな……お前弱そうだからな、丸腰じゃぁすぐ殺されちまいそうだ」
「え、ええ、そうですね、ハハハ……」
「渡したくないってんならしょうがねぇ」
「え、ええ、そうですね、ハハハ……」
「渡したくないってんならしょうがねぇ」
ゆっくりと、デイバックから引き抜かれた男の手。
その手には不気味に黒光りする物体が握られていた。
その手には不気味に黒光りする物体が握られていた。
「この」
それが何なのかを認識するのに、長くはかからなかった。
「銃を」
拳銃だ。
脳裏に、あの部屋で起きた光景がフラッシュバックのように蘇る。
脳裏に、あの部屋で起きた光景がフラッシュバックのように蘇る。
「お前に」
(こ……殺される!?)
声にならない悲鳴をあげ、思わず刀を掴んでいた。
(やっぱり素直に差し出してればよかったんだ……!!
こんなこ……!?な、何だ?体が勝手に……!?)
こんなこ……!?な、何だ?体が勝手に……!?)
「うわあああああああああああぁ!!」
不意を突かれた男の右手にきれいに小手がきまる。拳銃が宙を舞い、くるくると回転し地面に落ちた。
「のわっ!?て、テメェ……」
「ひぃぃ!ご、ごめんなさ……あれ?」
右手を押さえて、こちらを睨みつける男。
たしかに刀で斬ったはずなのだが、なぜか一滴も血が出ていなかった。
「何だ?その刀、ただの模擬刀なのか?」
「え?……あ、本当だ。触っても切れない。
よ、よかった……ってあれ、ちょ、ちょっ」
「……分かった。そんなもんいらねぇから、とっとと失せ」
「ひぃぃ!ご、ごめんなさ……あれ?」
右手を押さえて、こちらを睨みつける男。
たしかに刀で斬ったはずなのだが、なぜか一滴も血が出ていなかった。
「何だ?その刀、ただの模擬刀なのか?」
「え?……あ、本当だ。触っても切れない。
よ、よかった……ってあれ、ちょ、ちょっ」
「……分かった。そんなもんいらねぇから、とっとと失せ」
ガツン、と派手な音がして言葉を打ち切る。
振り出した刀が男の緑髪をかき分けて、頭部にクリーンヒットしていた。
振り出した刀が男の緑髪をかき分けて、頭部にクリーンヒットしていた。
一気に、その場に張りつめた緊張感が広がっていく。
(な、何だよこの刀!?持ってると体が言うことを……いやそれよりも、怒ってる、怒ってるよこの人!)
「……虫も殺せねぇようなツラしてると思ってたが……どうやら違ったみてぇだな」
「ち、違いますよ!いや、違うっていうか違わないって言うか、その……わっ!」
「……虫も殺せねぇようなツラしてると思ってたが……どうやら違ったみてぇだな」
「ち、違いますよ!いや、違うっていうか違わないって言うか、その……わっ!」
そう言っている間にも、体は勝手に構えをとり次の攻撃を繰り出そうとする。
動かないように踏ん張っているのだが、ピョコピョコと相手に向かっていってしまう。
動かないように踏ん張っているのだが、ピョコピョコと相手に向かっていってしまう。
「い、嫌だーーー!戦いたくない!!」
「ふざけてんのかコラァ!どの口が……」
「ふざけてんのかコラァ!どの口が……」
腰の引けた体勢から繰り出される無数の斬り、突き。
それは、並の戦士なら耐えられないほどの猛攻。しかし相手が悪かった。
賞金額一億ベリー越え、しかも三本の刀を振るう”超”が付く一流剣士。
落ち着いて剣筋を読み、巧みなステップでそれらを次々にかわす。
そして一瞬のすきを突き――振り下ろされた刀の刀身を、素手でがっちりと掴んだ。
それは、並の戦士なら耐えられないほどの猛攻。しかし相手が悪かった。
賞金額一億ベリー越え、しかも三本の刀を振るう”超”が付く一流剣士。
落ち着いて剣筋を読み、巧みなステップでそれらを次々にかわす。
そして一瞬のすきを突き――振り下ろされた刀の刀身を、素手でがっちりと掴んだ。
「!?」
「つ・か・ま・え・た・ぜ」
「つ・か・ま・え・た・ぜ」
もう一方の手で、小鳥遊宗太の右手を掴む。
常人離れしたその握力に右手首は悲鳴をあげ、思わず手を離してしまった。
男と視線が合う。口元は笑っているが、その眼に込められているのは明らかな殺意。
常人離れしたその握力に右手首は悲鳴をあげ、思わず手を離してしまった。
男と視線が合う。口元は笑っているが、その眼に込められているのは明らかな殺意。
「ひ……」
「手こずらせやがって……覚悟できてんだろうなぁ?」
「手こずらせやがって……覚悟できてんだろうなぁ?」
ドスの利いた声が頭の中に響くが、その意味は全く認識できない。
小鳥遊宗太は、刀と一緒に意識をも手放していた。
小鳥遊宗太は、刀と一緒に意識をも手放していた。
★ ☆ ★
小さな液晶画面に<D-7>の文字が踊る。
ボタンを操作し地図を右にスライドさせると、表示が<D-8><D-1><D-2>と変化していく。
ボタンを操作し地図を右にスライドさせると、表示が<D-8><D-1><D-2>と変化していく。
(地図の上下、左右でループしている……?なんなんだここは。
ふざけやがって、あのギラーミンとかいう男、ただでは済まさんぞ……)
ふざけやがって、あのギラーミンとかいう男、ただでは済まさんぞ……)
林の中で一人奥歯をギリギリとかみしめる男は吉良吉影。
誰よりも平穏な日常を望む彼にとって、今の状況は最悪と言っていいだろう。
誰よりも平穏な日常を望む彼にとって、今の状況は最悪と言っていいだろう。
(今日はなんて日だ……広瀬康一、東方仗助、それにジョータローとか言う男……
素顔も名前もスタンド能力も知られてしまった。その上気がついたら見知らぬ土地にいるとは。
殺し合いだと?誰がそんなことをするかッ!!
私は静かに暮らしたいんだ、植物のように静かな日常を……)
素顔も名前もスタンド能力も知られてしまった。その上気がついたら見知らぬ土地にいるとは。
殺し合いだと?誰がそんなことをするかッ!!
私は静かに暮らしたいんだ、植物のように静かな日常を……)
一通り荷物の確認を終え、最後に出てきた名簿に目をやる。
(クソッ……広瀬康一も東方仗助もいるじゃあないか……
この二人は一刻も早く消さねばならない……他の参加者に私のことを話す前にだ。
とにかく、ここを動くとしよう――)
この二人は一刻も早く消さねばならない……他の参加者に私のことを話す前にだ。
とにかく、ここを動くとしよう――)
「そこのお前、待てよ」
(……遅かったか)
声の主を探すと、先ほどまで闘っていたガラの悪い男がこちらに近づいてきていた。
吉良はこの戦い一部始終を、こっそりと林の中からうかがっていた。
吉良はこの戦い一部始終を、こっそりと林の中からうかがっていた。
「……よく気づいたな。隠れていたつもりだったんだがね」
「フン。戦いには慣れてねぇみたいだな……
全然気配が隠れてなかったぜ。それに」
「それに?」
「フン。戦いには慣れてねぇみたいだな……
全然気配が隠れてなかったぜ。それに」
「それに?」
男はニヤリと笑う。
「臭うんだよ、テメェは。血の匂いがする。
そこらの人間とは違う。俺と同じ匂いだ。……なぁ、テメェ何者だ?」
そこらの人間とは違う。俺と同じ匂いだ。……なぁ、テメェ何者だ?」
ジロジロと吉良の全身を観察するように見る緑髪の男。
その視線が吉良の胸元に止まる――お気に入りの、ドクロ柄のネクタイ。
男が元いた世界では、それが意味するものは即ち「海賊」。
その視線が吉良の胸元に止まる――お気に入りの、ドクロ柄のネクタイ。
男が元いた世界では、それが意味するものは即ち「海賊」。
「はっ、同業者か!どうりで……ははぁ、なるほどな」
良く分らないうちに勝手に同類扱いされ、カッと頭に血が昇りそうになる。
(このカスが……貴様のような馬鹿とは生き方が違うんだよ。
私のキラー・クイーンは最強だ、貴様も消してやろうか?)
(このカスが……貴様のような馬鹿とは生き方が違うんだよ。
私のキラー・クイーンは最強だ、貴様も消してやろうか?)
「……さっきのガキは殺したのか」
「いや。睨みつけたら勝手に気絶しやがった。
刀の扱いには慣れてるみたいだったが……強いんだか弱いんだか分かりゃしねぇ」
「そうか。それで?私に何の用だ?」
「刀を持ってないか。ここに集められた時から、俺の刀がねぇんだ……
あいつが持ってたのは、ありゃオモチャだ。」
「……持っていたとして、初対面の人間にタダで殺しの道具を譲るとでも?」
「分かってるよ。タダとは言わん、これと交換してくれ。
こんな小さいのでも、刀よりは役に立つんじゃないのか?」
「いや。睨みつけたら勝手に気絶しやがった。
刀の扱いには慣れてるみたいだったが……強いんだか弱いんだか分かりゃしねぇ」
「そうか。それで?私に何の用だ?」
「刀を持ってないか。ここに集められた時から、俺の刀がねぇんだ……
あいつが持ってたのは、ありゃオモチャだ。」
「……持っていたとして、初対面の人間にタダで殺しの道具を譲るとでも?」
「分かってるよ。タダとは言わん、これと交換してくれ。
こんな小さいのでも、刀よりは役に立つんじゃないのか?」
男はデイバッグから拳銃を取り出す。
(ふむ、拳銃か……確かに、何が起こるか分からないからな……
接近戦なら負ける気はしないが、離れた相手にはキラー・クイーンでは分が悪い。持っていて損はないか)
接近戦なら負ける気はしないが、離れた相手にはキラー・クイーンでは分が悪い。持っていて損はないか)
「……もし刀を手に入れたとして、これからどうするつもりだ?
あのギラーミンとかいう男に従って、他の参加者を皆殺しにするつもりか?」
「あぁ?別にアイツに従うつもりはないな……とりあえず、何人か知り合いがいるから探してみるつもりだ。
あぁ、まぁ強そうな奴がいたら戦ってみたい気はするな。特に剣士なら最高だ」
「ほぅ、そうか」
あのギラーミンとかいう男に従って、他の参加者を皆殺しにするつもりか?」
「あぁ?別にアイツに従うつもりはないな……とりあえず、何人か知り合いがいるから探してみるつもりだ。
あぁ、まぁ強そうな奴がいたら戦ってみたい気はするな。特に剣士なら最高だ」
「ほぅ、そうか」
その答えを聞き、一つの決断を下した。
自分のデイパックから、一振りの刀を取り出す。
自分のデイパックから、一振りの刀を取り出す。
「いいだろう、お望みのものだ。交換といこうか」
「なんだ、持ってるじゃねぇか……ほらよ、交換だ。
なるほど、悪くねぇ刀だ……」
「なんだ、持ってるじゃねぇか……ほらよ、交換だ。
なるほど、悪くねぇ刀だ……」
男は刀を腰にさし、吉良は拳銃をスーツの内ポケットにしまう。
その時、吉良が思い出したように一枚のメモ用紙を取り出した。
その時、吉良が思い出したように一枚のメモ用紙を取り出した。
「忘れていたよ……その刀についてたものだ」
「?『トウカの刀』だと?なんだ、トウカって」
「名簿の中にトウカ、という名前があった。持ち主の名前だろうな。
おそらく没収された武器を再分配したのだと思う。つまり……」
「……俺の刀も誰かが持ってる、ってことか。
そりゃぁ良かった。なにしろ、形見の品もあるんでな」
「多分誰かが持っているだろうさ。取り返したければ他の参加者に聞いて回ることだな。
さて、私は失礼するよ」
「何だ、一人で動くのか?いろいろ聞こうと思ってたんだが」
「?『トウカの刀』だと?なんだ、トウカって」
「名簿の中にトウカ、という名前があった。持ち主の名前だろうな。
おそらく没収された武器を再分配したのだと思う。つまり……」
「……俺の刀も誰かが持ってる、ってことか。
そりゃぁ良かった。なにしろ、形見の品もあるんでな」
「多分誰かが持っているだろうさ。取り返したければ他の参加者に聞いて回ることだな。
さて、私は失礼するよ」
「何だ、一人で動くのか?いろいろ聞こうと思ってたんだが」
男の言葉に耳を貸さず、荷物を担ぎおもむろに立ち上がる吉良。
「悪いかね?私は一人が好きなんだ。話し相手は他をあたってくれ……じゃぁな」
「まて、せめて名前ぐらい……おい!」
「まて、せめて名前ぐらい……おい!」
そう言うと、吉良はまた林の中へと向かっていった。
後ろでまだ何事かわめいているようだが、それを無視して振り切るように歩き続ける。
後ろでまだ何事かわめいているようだが、それを無視して振り切るように歩き続ける。
(誰が貴様なんぞと仲良くするか!この場で消してやりたいぐらいだッ!
……まぁいい。なかなか好戦的な男だったし、他の奴らと潰し合ってくれるだろう。
あの部屋にいた人間、何人が殺し合いに乗ったのかは知らんが……
この調子なら仗助に康一も、じきに戦闘に巻き込まるだろうさ。
私が手を下すのはまだ後でいいだろう。しばらく人のいなさそうな所で様子を見るとするか。
この先は『ゴミ処理場』に『温泉』。まさか戦いを求めた人間は来ないだろう……)
……まぁいい。なかなか好戦的な男だったし、他の奴らと潰し合ってくれるだろう。
あの部屋にいた人間、何人が殺し合いに乗ったのかは知らんが……
この調子なら仗助に康一も、じきに戦闘に巻き込まるだろうさ。
私が手を下すのはまだ後でいいだろう。しばらく人のいなさそうな所で様子を見るとするか。
この先は『ゴミ処理場』に『温泉』。まさか戦いを求めた人間は来ないだろう……)
振り返ると、気絶したままの少年を担ぎ反対方向へ歩いて行く男の姿があった。
それを確認した後、吉良は踵を返し森の奥へと歩を進めた。
それを確認した後、吉良は踵を返し森の奥へと歩を進めた。
【D-7 林の中/1日目 深夜】
【吉良吉影@ジョジョの奇妙な冒険】
[状態]:健康
[能力]:スタンド「キラー・クイーン」
[装備]:ニューナンブM60(残弾5/5)、GPS
[道具]:支給品一式
[思考・状況]
1・なるべく戦闘に参加しない。
2・東方仗助、広瀬康一は始末する
3・とりあえず北へ向かう。
[状態]:健康
[能力]:スタンド「キラー・クイーン」
[装備]:ニューナンブM60(残弾5/5)、GPS
[道具]:支給品一式
[思考・状況]
1・なるべく戦闘に参加しない。
2・東方仗助、広瀬康一は始末する
3・とりあえず北へ向かう。
※参戦時期は単行本39巻「シアーハートアタックの巻⑩」から。シンデレラによる整形前の顔です。
また、第三の爆弾バイツァ・ダストは使えません。
※キラー・クイーンの能力制限にはまだ気が付いていません。
また、第三の爆弾バイツァ・ダストは使えません。
※キラー・クイーンの能力制限にはまだ気が付いていません。
【D-7 湖のほとり/1日目 深夜】
【ロロノア・ゾロ@ワンピース】
[状態]:健康
[装備]:トウカの刀
[道具]:支給品一式 秘剣”電光丸”不明支給品(0~2)
[思考・状況]
1・自分の刀(特に、和道一文字)を回収する。
2・こいつ(小鳥遊宗太)から情報を得る
3・ゲームにはのらないが、襲ってきたら斬る(強い剣士がいるなら戦ってみたい?)
4・ルフィ、ウソップ、チョッパーを探す
[状態]:健康
[装備]:トウカの刀
[道具]:支給品一式 秘剣”電光丸”不明支給品(0~2)
[思考・状況]
1・自分の刀(特に、和道一文字)を回収する。
2・こいつ(小鳥遊宗太)から情報を得る
3・ゲームにはのらないが、襲ってきたら斬る(強い剣士がいるなら戦ってみたい?)
4・ルフィ、ウソップ、チョッパーを探す
※参戦時期は未定。
※秘剣”電光丸”の能力には気づいていません。
※吉良吉影のことを海賊だと思っています。
※秘剣”電光丸”の能力には気づいていません。
※吉良吉影のことを海賊だと思っています。
【小鳥遊宗太@WORKING!!】
[状態]:気絶
[装備]:なし
[道具]:支給品一式 不明支給品(0~2)
[思考・状況]
1・この男はヤバイ!
2・伊波まひるを一刻も早く確保する。
3・ゲームに乗るつもりはない。
[状態]:気絶
[装備]:なし
[道具]:支給品一式 不明支給品(0~2)
[思考・状況]
1・この男はヤバイ!
2・伊波まひるを一刻も早く確保する。
3・ゲームに乗るつもりはない。
※参戦時期は具体的には不定。
【秘剣”電光丸”@ドラえもん】
持っているだけで勝手に体が動き、剣の達人のような立ち居振る舞いができる。
具体的には相手の動きをセンサーで検知し、コンピュータで判断した作戦を実行する。
死亡状態でない限り、持ち主の状態に関係なく作動する。(目を閉じている、眠っているなどの状態でも可。)
ただし刃が付いていないので、殴るだけである。またバッテリーが切れると動かなくなる。
持っているだけで勝手に体が動き、剣の達人のような立ち居振る舞いができる。
具体的には相手の動きをセンサーで検知し、コンピュータで判断した作戦を実行する。
死亡状態でない限り、持ち主の状態に関係なく作動する。(目を閉じている、眠っているなどの状態でも可。)
ただし刃が付いていないので、殴るだけである。またバッテリーが切れると動かなくなる。
【ニューナンブM60@現実】
日本警察が正式採用するリボルバー。弾丸は装填済み。
日本警察が正式採用するリボルバー。弾丸は装填済み。
【GPS@現実】
小型のGPS。
液晶画面に地図と正確な現在位置を表示する。
小型のGPS。
液晶画面に地図と正確な現在位置を表示する。
時系列順で読む
投下順で読む
GAME START | 小鳥遊宗太 | 小鳥の遊び |
GAME START | ロロノア・ゾロ | 小鳥の遊び |
GAME START | 吉良吉影 | 吉良吉影は静かに過ごせない |