トレッキングに明け暮れた青春時代、谷水の旨さは格別だった。
ロードサイクル、オフロードバイクと趣味の範囲を変化させ
峠道の湧水で点てるコーヒーは、明らかに水道水の水とは
次元の差を味覚した。
アルマイトの水筒で持ち帰る自然水は、回数を重ねる内に、
どんどんと増え続け、口に入る全ての水を持ち帰りたくなった。
都へ通じる、峠道、間道、林道、そこには旨い水が存在した。
選択肢の重要な一点として、汲んで持ち帰った天然水が、
数日置いた後、どのように変化するかを観察した。
藻が浮いて濁るもの、何となく不純物が混ざり、透明度が
悪い状態が分かるようになるものである。
一月以上、ポリタンクに汲み置いた水質の変化が少なかったのは、
花背峠の湧水であった。
もちろんその頃は、車で往復する水汲みになっていたし、
積雪のあるシーズンもチェーン装着で水汲みに峠へ向かい、
十日に一度の割で、100リットルを下らない水を持ち帰った。
時間的に、行けなかった時はない。
昼間に行けなかっても、夜中に水汲みに、片道15キロの峠へ向かった。
その気になれば、どんな手段を使っても目的は達成できた。
今でも水には、執着しているものである。
最終更新:2009年09月27日 07:51