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確率数理要論 メモと練習問題3

4.2 大数の強法則

  • 試行を繰り返していけば,その確率変数の統計的な値は理想的な,数学的な値に収束していく.これを大数の法則の法則と言う.
  • 弱法則が確率収束に,強法則が概収束に対応する.

定義(上極限,下極限)

{\limsup}_{n\rightarrow \infty}A_n := \bigcap_{k=1}^{\infty}\bigcup_{n=k}^{\infty}A_n

{\liminf}_{n\rightarrow \infty}A_n := \bigcup_{k=1}^{\infty}\bigcap_{n=k}^{\infty}A_n

これらをそれぞれ上極限,下極限と言い,前者にωが含まれる場合,ωを含むA_nが無限個存在する事を意味し,下の場合はωを含まないA_nがたかだか有限個である事を意味している. ちなみに,nが有限の場合は下極限の方が広い集合を言っている.


定理(Borel-Cantelli lemma)

A_1,A_2,...を事象の系列とし,

B:=\limsup_{n\rightarrow \infty}A_n=\bigcap_{k=1}^{\infty}\bigcup_{n=k}^{\infty}A_n

とおく,この時

(1)\sum_{n=1}^{\infty}P(A_n)<\inftyならばP(B)=0.

(2)事象A_1,A_2,...が独立でかつ \Sigma_{n=1}^{\infty}P(A_n)=\inftyであればP(B)=1


定理(4次モーメントの存在を仮定した大数の強法則・概収束)

X_1,X_2,...を独立に同一の分布に従う確率変数列とする.X_iの分布の4次モーメントは有限である仮定し,期待値と,分散をそれぞれμ,σ^2とおく.このとき

P \left( \lim_{n \rightarrow \infty}\frac{X_1+\cdots+X_n}{n}=\mu \right) = 1


5 確率分布の弱収束

定義(弱収束,または分布収束,法則収束)

P_n(n=1,2,...),PをそれぞれR^k上の確率測度とする.R^k上の任意の有界連続関数fに対し,

\lim_{n\rightarrow \infty}\int_{\mathbb{R}^k}fdP_n = \int_{\mathbb{R}^k}fdP

が成立するとき,P_nはPに弱収束とか分布収束だとか法則収束するとか言う.


定理(Fが収束する=Pが弱収束)

P_n(n=1,2,...),PをそれぞれR^k上の確率測度,F_n,Fをそれぞれに対応する分布関数とする.Fの任意の連続点xにおいて

\lim_{n \rightarrow \infty}F_n(x)=F(x)

が成立する事はP_nがPに弱収束する為の必要十分条件である.

最終更新:2008年12月05日 17:43
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