シェアードワールドライトノベル『双葉学園』wiki内検索 / 「【ゆうこちゃんのたのしいせかいはつづきます】」で検索した結果

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  • 【ゆうこちゃんのたのしいせかいのおわり】
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  • 【ゆうこちゃんのたのしいせかいはつづきます】
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  • 牧村優子
    ...たのしいせかい】 【ゆうこちゃんのたのしいせかいはつづきます】 【ゆうこちゃんのたのしいせかいのおわり】 作者のコメント 誰かイラスト書いてくださいな
  • ジョーカーシリーズ
    ...たのしいせかい】 【ゆうこちゃんのたのしいせかいはつづきます】 【ゆうこちゃんのたのしいせかいのおわり】 【Beautiful World】  ジョーカーズ・ハロウィン 【幸福ドロップ】 前編 後編 ジョーカーズ・クリスマス 【あるメッシーのクリスマス・イヴの話】 主な登場人物 藤森飛鳥&道化師 桜川夏子 雨宮真美 羽里由宇 牧村優子 プロト作品 諸事情によりなかったことになった第一話。読みきり設定のようなものと思ってください。 【白き魔女と傷だらけの道化師】 前編 後編 作者コメント 頼むからみんな読んで感想ください 関連作品 反逆のオフビートシリーズ 冥王星でぼくはタンゴを踊るシリーズ 【オフビサーガ設定】作品内年表 戻る
  • 作品保管庫さくいん 「な行~わ行、英字」
    ...たのしいせかい】 【ゆうこちゃんのたのしいせかいはつづきます】 【ゆうこちゃんのたのしいせかいのおわり】 【雪うさぎ、目を覚ます】 【雪だるまちゃん、来襲】 【ユズコクライシス】 【澱んだ水底のための練習曲】 【前】【後】 【夜のお散歩】 【ラッキーストライク】 【ラルヴァ警報機】 【ラルヴァの王様】 【ラルヴァと結婚した男】 【ラルヴァハンター 前編】 【ラルヴァハンター 後編】 【ラルの新連載】 【ラルの新連載】 【龍王の帰還】【双葉学園・最強料理王編1】【双葉学園・最強料理王編2】【双葉学園・最強料理王編3】 【リトルクラウンサーカス 前編】 【リリィ】 【恋愛の者語】 【第一話「恋と愛」】 【六谷彩子と正義のミカタ】 【前】【後】 【ロボ娘に恋した少年】 【ワナビ・フリー】 ...
  • 作品保管庫さくいん・編集管理ページ
    ...かいのおわり】 【ゆうこちゃんのたのしいせかいはつづきます】 【ユズコクライシス】 【ラルヴァと結婚した男】 【ラルヴァハンター 前編】 【ラルヴァハンター 後編】 【リリィ】 【ロボ娘に恋した少年】 【夢で逢えるから】 【鈴曲】 【雪だるまちゃん、来襲】 英字 【danger zone2 ~danger lesson~(前編)】 【danger zone2 ~danger lesson~(後編)】 【danger zone3】 【danger zone 七夕特別編 ~Milkyway NINJA~】 【danger zone】 【HSW】 【Mission XXX Mission Extra-01】 【Mission XXX Mission-01】 【Mission XXX Missio...
  • 【ゆうこちゃんのたのしいせかい】
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  • 【オフビサーガ設定】作品内年表
    便乗に便乗で年表作成 誰得ってレベルじゃないけど時系列整理のため 反逆のオフビートシリーズ 冥王星でぼくはタンゴを踊るシリーズ ジョーカーシリーズ 【オフビサーガ設定】死亡者リストへ 過去 年 出来事 九年前 藤森明日人の死亡 九年前 巣鴨伊万里含む死の巫女たちの異能覚醒 九年前 兵器開発局のメメント・モリ計画発動と頓挫 三年前 兵器開発局の壊滅とオメガサークルの設立 三年前 エヌR・ルールを元にオメガサークルにより改造人間たちが生まれる 現代 月 出来事 作品 四月:始業式 悪夢の四月の始まり 【ジョーカーズ・リテイク 愚者たちの宴】 四月:↑から一週間後 桜川夏子の死亡。悪夢の四月の終わり ? 四月:↑から三日後 夏子の死をきっかけに滝沢丈が聖痕に入団 【冥王星でぼくはタンゴを踊る】 四月:下旬 牧村優子による世界改変とその終末 【ゆうこちゃんのたのし...
  • 「双葉学園」企画 沿革
    「双葉学園」企画 沿革 2009年6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月 2010年1月 2009年 6月 6月18日  夜未明、勃起人が「シェアードワールドをやらないか?」とラノベ執筆スレを立てる  一晩のうちにWikiとアップローダーが用意され、勢いのまま企画がスタート 6月26日  初の参加型イベント「醒徒会役員選挙」 6月27日  醒徒会メンバーが出揃う。この頃にはだいたいの設定が固まっている 7月 7月4日  第1回定時スレ 定時スレが本格スタートする 7月7日  双葉学園スレ史上初の24時間営業(6日18:00頃~) 7月18日  無事に企画立ち上げ一ヶ月を迎える  同日より20日まで「連休耐久スレ」開催。39スレまで到達 7月25日  学園最強は「醒徒会」であることを土曜議論スレで...
  • 【ジェノサイドカッター千波ちゃん:後編】
    ラノでよむ  ※一部不快な表現と描写ががあります。ご了承ください。  前編にもどる  ぼくと千波ちゃんは一先ず近くの公園へと出向いた。ゴスロリ子ちゃんの死体があるのは人気がないからしばらくは大丈夫だろうが、急いだほうがいいだろう。ぼくたちは公園の茂みをかき分け、猫を探した。この公園も夜になると人は一切いなくなる。電灯も少なく、頼りなるのは月灯りだけだ。 「それで千波ちゃん。その猫ちゃんの特徴は?」 「一応前に写メ撮ったのがあるんだ。見て見て」  そう言って千波ちゃんは短いスカートのポケットから携帯電話を取り出した。もとの形が分からないほどにデコレーションされている。そしてその携帯電話にある画像をぼくに見せた。  そこには小さな黒猫が、ピースしている私服姿の千波ちゃんの腕に抱かれていた。  だけどその猫はどう見ても普通の猫じゃない。目玉が無く...
  • 【Beautiful World】 
    ラノ推奨 作品をラノで読む  恋をしました。  みなさん聞いていますか? もう一度言います、私は恋をしました。  ですが私はなぜ彼のことを好きになったのかわかりません。  彼のことをいつから好きになったのか、それもわかりません。それはただ、まるで氷が解けていくように緩やかな心の変化。あることをきっかけに一緒に過ごす時間が増えて、私は彼のことを気にかけるようになりました。  クラス委員をきめるとき、私は親友の代わりに学級委員長に立候補しました。学級委員を務めることが不可能になった親友のため、私は進んで手を挙げました。しかし、私はこのようなことをしたことがなく、いつもクラスの隅っこで目立たないように生きてきました。そうすれば誰に怒られることも、誰に疎まれることもありませんでしたから。  それでも、私は手を挙げました。委員長なんてものを進んでやりたがる人なんてあまりいま...
  • 【カエルの時間をお知らせします】
      ラノで読む  ◇島内広報用スピーカ各所 「ピン♪」   「ポン♪」     「パン♪」 「「「♪ポーン♪」」」  帰りのホームルームも終わり学園生達が岐路につく頃。  気象庁による梅雨入りの発表というそれだけでも気が滅入るというこの時期、双葉島内の各所に設置された区の広報用スピーカから突然、あまりにも不快で耳障りなハイトーンボイスが放送された。 「「「カエルの時間をお知らせします」」」  そのふざけたアナウンスが双葉島全域に響きわたると同時に、それが意図的なのかそれとも偶然なのか、丸一日どんよりと上空を覆い続けていた雨雲がついに活動を開始した。  まるでバケツをひっくり返したような土砂降り。  そして――  ◇双葉区役所広報課通信室  そのあまりに急な出来事に、区の職員は慌...
  • 【雪うさぎ、目を覚ます】
     窓際の席で空を見つめ、一人ため息をつく。私の悪い癖だ。  周りの子は友達とおしゃべりをして、楽しくやっている。中等部に進学して二ヶ月がたち、そわそわしていた雰囲気も落ち着きだした頃だった。 「楽しそうだこと」  私は中々みんなの輪に入れない。昔からそうだった。  私は小学校三年生のとき、異能に目覚めたことでここ「双葉学園」に編入させられた。  ちょっとしたきっかけで「空中浮遊」の力を手に入れたのだ。私は素敵な力の発現に大喜びをし、あの日、高まる期待感とともに両親に報告をした。  私の家は夫婦喧嘩ばかりで、両親の間にはいつも一触即発の空気が流れていた。私の前であるにも関わらず、露骨に私の親権を押し付けあっているような愛の無い家庭だった。洋服も、ろくに新しいものを買ってもらえなかった。  だから少しでも二人に認めて欲しくて、可愛がって欲しくて。私は自分の力を見せた。  宙に浮...
  • 【A new day has come】
      戦うことが愛ならば   君のために戦い続けるだろう   君の幸せが僕の願いだから                    ――『ファイブマン 愛のテーマ』より 「おはよっ。みきおねーちゃん!」 「おはよう、みくちゃ!」  朝食を作っていたとき、みくちゃが起きてきました。ちらりと八重歯の覗いている、にこにことしたかわいい笑顔を見るのも、もうどれぐらい久しぶりのことなのでしょうか。 「私も手伝うね! やることある?」 「そうね。ほとんど終わっちゃってるから、紅茶入れてほしいな」 「うん! まかせて!」  隣に並んだみくちゃは、昔よりもずっとずっと背が伸びてて、しっかりしてて・・・・・・。私の知らないうちに、こんなにも成長したんだなと感心させられました。その反面、独りぼっちにさせてしまい、とても申し訳ない気もします。  今日は九月二日。一日が日曜日であった...
  • 【おーじょさまとなつのたたかい】
    ラノで読む(ラノ向けに改行しているので推奨)  三人の女性が、耐えていた。  彼女達は、とにかく耐えていた。我慢し切った者に勝利が訪れるかのように。  春奈《はるな》・C《クラウディア》・クラウディウスは、三人の中ではもっとも気迫に溢れていた。  ここで倒れては、これまでの労苦が全て消え去ってしまう。それでは、何のためにここまで来たのか分かったものではない。  最後まで残れば全てが報われ、輝かしい未来が待っている。彼女の異能は、それがもう少しで訪れることを感知している。  だから、あと少しの踏ん張りだ。それで全てが終わる。ここまで出来たのだ。出来ないはずは無い。  水分理緒《みくまり りお》は、焦りを感じていた。  彼女の異能は、この場において圧倒的な力を発揮すると考えられていた。実際彼女も、この場に来るまではそう考えていた。  だが、現実はそれほど...
  • 【猛る獅子と放課後の天使たち 『起』その1】
    『起』その1その2をラノでまとめて読む   ※※※※※ 「地上におちた天使は翼を失くしました。もう二度とあの空の向こうに帰ることは叶いません。それでも天使は後悔しませんでした。父なる神に見放されても、あの少女に会うためならばと彼は決意していました。人間たちの住む世界の重力に押しつぶされそうになりながらも天使は少女のもとへと這いずっていきます。天使であった彼にとって人間界の食べ物や空気はとても汚れているもので、誰よりも美しかった彼の心も体も穢していきます。やがて彼は天使と呼べるものではなくなってしまいました」  ―――見夏樹U子〈緑の天使〉より   ※※※※※ 『起』  私は考えます。  恋ってなんなんでしょう。  その答えに達した人間がこの世界にどれだけいるのかわかりません。いえ、理解できないからこそ恋と呼べるものなのかもしれませ...
  • 【ジェノサイドカッター千波ちゃん:前編】
    ラノでよむ  ※一部不快な表現と描写ががあります。ご了承ください。   夜道を歩いていると、黒いセーラー服姿の女の子がゴスロリファッションの女の子を殺していた。  ぼくはその横を、アイスを舐めながら通り過ぎる。  やっぱりガリガリくんはソーダ味に限るね。夏になるとやはりガリガリくんが恋しくなる。でも案外コーラ味も悪くない。冷たい感触が口の中に広がって、ソーダの清々しい味わいが爽やかだ。  サンダルをつっかけながら、こうして虫の音を聞きながら夜の道を歩くのは案外気持ちがいいものだ。だけど頬を撫でる風は生暖かく、汗でシャツがベタベタする。  どうにも今日は夜になっても暑さは引かず、姉がどうしてもと駄々をこねたので、ぼくはコンビニまでアイスを買いに出かけさせられた。ぼくと姉はほかの兄弟たちと違い、一緒のアパートに住んでいる。姉が家事をこなしているため...
  • 【チョコ引受人探してます】
    【チョコ引受人探してます】 ラノで読む  二月十四日、放課後。  ここ双葉学園では激烈なバレンタイン戦線がいよいよ佳境を迎えつつある時間帯、だがそんな流れから置いてけぼりを食らっている人間も確かに存在する。  そう、例えばこの話の主人公である高等部二年N組の生徒、黒田一郎(くろだ いちろう)とか。 (バレンタインなんて考えた奴死ね、爆発しろ)  教室を後にする彼は今、そんな感じの呪いの言葉を心中に垂れ流し続けていた。  取り柄らしい取り柄の無い彼にとってバレンタインデーとはクラスの人気者との差を如実に思い知らされ、そして哀れみとともにしぶしぶという感で心のこもっていないチョコをようやく幾つか恵まれる、そんな拷問じみた時間である。  彼に宿った異能が戦闘で大活躍できるものならば、その戦う様次第では人気を得られたかもしれない。だが、実際に得た異能〈ミストキャッスル〉は...
  • 【駅員小松ゆうなの業務日誌 4日目】
     双葉学園鉄道は、営業列車の走らない営業路線である。  双葉島を出ると国際展示場、豊洲を経てJR京葉線に合流する。つまり東京駅と連絡している鉄道なのだ。双葉学園構想が具体化されたときに異能者が権力にものを言わせ、都内や県外から通う学生たちのために整備した通勤路線である。  現在、原則として双葉学園の学生は双葉島に住み込むことが決まりとなっている。そのため双葉学園鉄道は本来の役割を果たさず、島内や学園への物資輸送手段として活用されていた。  いつもはネズミ一匹横切らないコンコースに、納まりきらないぐらいの人間が押し寄せていた。 「はいはーい、ふたばPASMOはゆっくりリーダーにかざして通ってくださぁい。あ、そこ! 鞄に入れたまま通さないでぇ、読めないからぁ~~~」  四台しかない自動改札機は全て「入場」専用にあてがわれ、旅客が通過するたび絶えずピッピと電子音を上げて応答して...
  • 【年末年始と、過去と未来と】
    【年末年始と、過去と未来と】 ラノで読む 「あなたは私より二つ上だそうですけど、この場ではあなたを年上だとは思いません!未経験で申し訳ないですが厳しくいきますんで覚悟しておいてください!」  開口一番そんな言葉を貰い、そしてそれから今に至るまで文字通りの扱いを受け続けた。  私、何でこんなとこにいるんだろ?  そうぼやいてみても気が楽になるわけでもなく。  私、結城宮子(ゆうき みやこ)は窓から街を見下ろしながらアンニュイな気分を供にぼんやりと休憩時間を過ごしていた。 「宮子姉ちゃん、式名(しきな)のおじさんが呼んでるよ」  と扉越しに妙に抑えた声が響いてくる。私の従弟、結城光太(ゆうき こうた)だ。いつもはもっと騒々しい子なのだが、場所が場所だけにそういう気にはなれないらしい。 「うん、すぐ行くわ」  姉的立場として光太の行動に良く悩まされている私としては...
  • 【雪だるまちゃん、来襲】
     双葉学園に敵襲です。  ラルヴァの名は――雪だるまちゃん!  双葉大橋の袂で待機した初等部生徒・天上院佑斗(てんじょういん ゆうと)は、右耳につけた通信機のインカムに手を添えると、状況報告を行った。 「周りは雪だらけでぇーす。白くて寒いでぇーす。おなかへったでぇーす。おじさんのいう敵ってやつも見えませぇーん。……ねえ、まだ帰ったらだめなのかな、おじさん?」 「おじさんではない! チーフと呼びたまえチーフと!」  敬意の欠片も感じられない通信にこたつで包まりながらチーフは憤慨した。  ここは双葉島内にあるALICEラルヴァ監視ルーム。  双葉大橋を渡って進入してくるラルヴァの迎撃が天上院佑斗に下された任務である。 「あのぉ、お言葉ですがチーフ。初等部ですよ。この任務をあんな小さな子だけにやらせちゃって大丈夫なんですか?」  オペレーターの疑問ももっともである。 「...
  • 【幸福ドロップ:前】
    ラノで読んだ方が読みやすいと思います 前後合わせてラノで読む 「あなたを襲う不幸とわたしは永遠に戦っていこう」  ――特撮〈戦え! ヌイグルマー〉 【幸福ドロップ】  今日が何の日か、皆さんはご存知でしょうか。  そう今日は十月三十一日、ハロウィンです。  詳しくは知らないのですが、仮装をしたりしてお菓子をもらいに行く日だと、小さい頃にお兄ちゃんに読んでもらった本にそんな風に書かれていた記憶があります。  日本では馴染みのないイベントではありますが、みなさんも名前くらいは聞いたことはあるのでしょう。  今日は私の通う双葉学園でハロウィンの仮装パーティーがあるのです。私は今日という日をどれだけ楽しみにしてきたでしょうか。お菓子を求めて楽しく過ごすのです。派手なイルミネーションが街を包み、みんなは様々な衣装に着替えて、まるでおとぎ話のようなファ...
  • 【幸福ドロップ:後】
    ラノで読んだ方が読みやすいと思います 前後合わせてラノで読む  私が次に接触したのは高等部の女の子二人でした。  その片方ライオンのかぶりものをしたとても長身の女の人で、もう十月も終わりだというのにノースリーブのシャツにホットパンツという、見ているほうが寒くなりそうな格好をした女の人でした。スタイルがとてもよいのですがどこか“男前”という表現がしっくりくるような人でした。  その隣にいるのはもこもことしたトイプードルの着ぐるみを着ているふんわりとしたショートボブの女の人です。落ち着いた顔立ちで、ライオンさんのほうとは少し対照的な感じがします。  二人は何か言い争っているようでした。いえ、ライオンさんのほうは困惑した表情でプードルさんが怒っているのを落ち着かせていました。  ですがプードルさんは怒ったままライオンさんから離れていきました。ライオンさんはどうしたらいいのだ...
  • 「双葉学園」用語集
    「双葉学園」用語集  用語集です  スレ内に出てくる用語を解説します  スレが立ってないときに暇つぶしがてら編集してください  個別PC、NPCのあだ名一覧はこちら 「あ」行「あ」 「い」 「お」 「か」行「か」 「こ」 「さ」行「し」 「す」 「せ」 「た」行 「な」行 「は」行「は」 「へ」 「ほ」 「ま」行 「や」行 「ら」行「ら」 「ろ」 「わ」行 * 日本語 「あ」行 「あ」 アイス 逢洲等華のこと。風紀委員。勃起人のちんこを斬る アダムス 醒徒会会計・成宮金太郎の秘書。一般人のくせしてステータスが存在し、物議をかもした。【アダムスの項目】 魂源力(アツィルト) 能力者の力の源泉たる、命の泉から湧き出す力。全ての能力はこの魂源力を消耗することで発動される。ラテン語で「根源」、カバラにおける原型・流出・神聖界を意味する Atzilu...
  • 【死神さんの怪奇レポート/『座敷荒らし』:後編】
    ラノで読む 前編に戻る    4 「座敷童子《ざしきわらし》?」  鳴海さんが開いているのは双葉学園のラルヴァ研究機関のデータベースだ。そこから今回の怪異の正体を突き止めようというのだ。“見えない”ということは実体を持たない幽霊系《ゴースト》の確率が高い。それに絞って鳴海さんは検索を始めていた。  その中にある『座敷童子』という項目を鳴海さんは開く。僕は横からそれを覗きこむ。 「ああ。最初はありきたりな騒霊《ポルスターガイスト》だと思ったのだが、ラップ音は無く、キミの言う通りに足音が聞こえるということは、姿形を持たない騒霊たちの仕業ではないだろう。家に取りつく人型で、エレメントのラルヴァというのはずいぶん限られてくる」 「それで座敷童子ですか……」  しかし僕はそれに首をかしげる。  座敷童子は妖怪として知られる有名なラルヴァだ。  人の家を守...
  • 【騎士の宿業5 我が名はSizma】
    時は西暦2016年、イギリスの首都ロンドンの郊外。 英国を拠点とする異能力者で知らぬものは居ない、英国の王立学園兼異能者管理監督機関「ガーデン」の理事を 若くして務める「鉄血の淑女」テンペスター子爵の私邸。 子爵と言えどもさすがは貴族、といった雰囲気を漂わせるテンペスター邸は、先日北欧地域で行われた 大規模掃討作戦の成功と、実働部隊の全員生還を労う慰労会が開かれていた。 その屋敷の一角にある、慰労会の会場がある食堂とは真逆の方位にある、来客の宿泊用に宛がう部屋を 集めた棟にある、とある一室。 身形も顔立ちも将来を感じさせる少女が、その部屋を訪れる。 「母様がお客様を運び込ませた部屋、というのは此処ですね……」 まだ11歳になったばかり。まだまだやんちゃ盛りの少女は、淑女の嗜みよりもまだまだ好奇心とイタズラ心が旺盛なお年頃。 そんな彼女に、ヒミツのお客様が泊まって...
  • 【キャンパス・ライフ特別編1-3】
          6 「21時40分」  立浪みくに部屋を追い出されたせいで、僕は手ぶらで学園に来てしまいました。  そのため歴史学部から貸し出された装備を一通り身につけてから、僕は指定された場所へと向かっています。  自分のものでない腕輪型通信機を、かちゃかちゃ調整しながら歩いていたときでした。 「こんばんは。いよいよ出陣ね、遠藤くん」  途中、星崎美沙さんと偶然会いました。学園トップの『治癒能力者』です。  それよりも僕は彼女の隣にいる、ライフルを担いだ男の人のほうに目が行きました。どこかで見たことのあるような顔ですが、まったく思い出せません。 「ひっどいなあ遠藤ちゃん! 俺だよ、体育委員長の・・・・・・」 「あー! あなたが体育委員長の討状之威さんですね!」  僕は本年度の役員一覧に載っていた、妙にチャラチャラしたロンゲを思い出しました。  逢洲等華さんが運転免許...
  • 【MPE 10】
       10  彼女の想定していた通り、洋館は広かった。二階には高そうな家具の配置された豪勢な客間があり、廊下の壁にも絵画や照明など洋風の調度品がたくさん置かれていた。ドイツでもこれぐらい豪華絢爛な家はあまり見なかった。  ×××××は洋館の二階を探索していた。敵に警戒しつつ、バヨネットを片手に×××××を探している。チェーンで開かなかったドアには苦労させられたが、何とかドアを蹴破って破壊して脱出することができた。  残してきた×××のことが気がかりだが、後ろを向いている時間は残されていなかった。別の客間に足を踏み入れた。自分が軟禁されていた部屋とそっくりだが、そこには馴染み深いデザインのブレザーがハンガーにかけられている。  誰のものだろうと上着を手に持つ。名前を記入する欄には「××××」とあった。×とともに魔女エリザベートに付いたと言われている、×××××の仲間だ。  ...
  • ファニー・ストーリーシリーズ
    シリーズ概要 続き物ではない、自作の短編中編掌編をまとめたページです。 シリーズタイトルの意味は『おかしな物語』。 シリーズ作品 【人外戦線/『花宴の件姫』】 前 中 後 両面族と件と飛頭蛮の戦い。 伝奇アクションを目指して書いたものです。 気が向いたら次回も書くかと。 【スタンド・アローン】 宇宙で孤独に闘う機械の兵士の恋のお話。 SFっぽいものを目指した作品。 【早瀬VSコピー早瀬】 超音速の世界で生きる者同士の死闘。 早瀬大好きゆえに。 【神託】 母国の紛争に思い悩む留学生が受けた神託とは……。 某作品を読んでオチだけ思いつき、勢いだけで書いた掌編。 【腹話術師の道具屋】 女子中学生の弥子は、河川敷で倒れていたウサギのぬいぐるみをもった腹話術で会話するおかしな道具屋と出会う……。 一応期末テストお題。ある意味お試...
  • 【猛る獅子と放課後の天使たち 『承』その2】
    『承』をラノで読む 『承』その1へもどる    ◇ ◇ ◇  ぐるぐるぐると目が回りそうです。  私は今階段を降りています。それは無限の螺旋階段。周りは世界を囲うような灰色の壁だけが見え、窓も無く、一体ここがどこなのかまったくわかりません。  ふっと螺旋階段の手すりから下を覗き込んでも、螺旋階段が延々と続くだけで、底があるのかどうかも不明です。それはまるで底なしの地獄に続いているかのようです。  鉄製のその冷たく錆びている階段に足を踏み出すたびにかつんかつんと、その空虚な空間に寂しく音だけが響き渡ります。 なぜ降りなければならないのかわかりません。ただ、自分はこの階段を降りていかなければならないという気がしてならないのです。  ですがもう何時間、何十時間、何百時間と階段を降りているような感覚がしますが、景色が変わることはありません。気が狂いそうです。...
  • 【俺の弟が気持ち悪すぎてしぬ 後】
     父さんの顔を見た。父さんも僕と同じように泣いていた。  ポロシャツが血だらけなのは、母さんを抱き寄せていたからだと思う。 「こんな結末は見たくなかった」  ツグミのところに行き、そっと抱き上げた。 「まだ息がある」  え、と僕は目を丸くする 「健介、よく聞きなさい」父さんは言った。「ツグミはお前と契約してしまった。よりにもよって血の通った実兄である、お前とだ」 「契約?」 「母さんとツグミには、吸血鬼の血が流れている。青い瞳がその証拠さ。お前と契約した以上、ツグミはお前と一心同体となり生きていかねばならない」  父さんが何を言っているのかわからない。 「近親者である以上、それは絶対に避けなければならなかった。あまりにも血が濃すぎて暴走を起こしかねなかったんだ・・・・・・!」  僕の脳裏にありありと浮かび上がってきた、ツグミと母さんの殺し合い。  ラルヴァを惨殺した...
  • 【Mission XXX Mission Extra-03】
    Mission XXX Mission Extra-03 ある記念日の話 ラノで読む 「今日のミヤがね、妙に機嫌がいいんだ」 「?いいことじゃないですか」  ある土曜日の昼下がり、学園内にあるカフェテリアの一つ。皆槻直(みなつき なお)に呼び出された結城光太(ゆうき こうた)は、困惑の体で放たれた彼女の言葉に首を傾げつつそう答えた。 「いや、まあ、それはそうなのだけどね…」  妙に歯切れの悪い直の返答にらしくないな、と思いつつ、光太は頷きで話を促す。 「どうも何かの記念日だと思うのだけれど、その…何の記念日かどうにも思い出せないんだよ」  なるほど、と納得の表情を見せる光太。 「でも、それなら宮子姉ちゃんに直接聞いたらいいんじゃないですか?」 「うーん、あんなに嬉しそうにしていたのに私がそれを全然覚えていないと知ったら…」 「ああ、そうですよね…」 ...
  • 【フレンド】
    ラノで読む  私には幼いころ親友がいた。  名前はリコちゃん。  あの日に別れてから、二十年間会っていない。      ○ 「ママ! ちょっとお出かけしてくるわ! おともだちと遊ぶの!」  キッチンでクッキーを焼いていると、シルヴィアがマフラーを巻きながら言った。まだ六歳のシルヴィアが外で遊ぶのは心配だったけれど、家に閉じ込めておくわけにもいかない。  私は「車に気を付けるのよ」とシルヴィアの白い額にキスをする。ふんわりとしたブロンドの髪を撫でてやると、嬉しそうに目を細めた。 「うん。わたし気を付けるわ。じゃあいってきまーす!」 「三時のおやつまでには帰るのよー!」 「はーい!」  お気に入りの靴を履いてシルヴィアが元気よく玄関を飛び出していくのを見送り、私は再びキッチンへと挑む。  少し前まで双葉大学の研究生だった私は、今こうして自分が主婦とし...
  • 【俺の彼女の胸が大きくなったよ!】
    ラノ  俺が付き合っている女の子、留美子《るみこ》ちゃんのおっぱいが大きくなっていた。 「どうしたのゆーくん。どうかした?」  留美子ちゃんはソフトクリームをぺろぺろと食べながら首をかしげる。童顔で、ツインテール姿の彼女はとっても可愛い。俺にとっての自慢の彼女だ。今日は休日ということもあり、いつもの制服姿ではなく可愛いワンピースにカーディガンを羽織っていた。  今日、俺たちはデートをしに双葉公園にやってきていた。  周りでは休日を持て余した生徒たちが遊びに来たり、俺たちのようなカップルがデートをしにぶらついているのが見える。  空には小鳥たちが羽ばたき、猫がうなーうなーと鳴いている。  のどかで平和なデート日和。  可愛い彼女が隣にいるし、俺は幸せ者だ。  だけど、俺はベンチで隣に座る留美子ちゃんのある“違和感”について気になって仕方がなかった。  そう、俺の...
  • 【スカイラインピジョン05】
       スカイラインピジョン05  まだ他の部員が来ていない早い時間に、一人で弓を引いていたときのことである。  朝日が差してきて、薄暗かった射場が琥珀色に洗われる。木の葉を揺らしていたすずめたちを、パンという的を射る音が驚かせた。  弓の先端を床に下ろす動作まで、最後まで集中力を切らさずに行う。だから、自分をじっと見つめている小鳥に気付かなかった。 「?」  目が合った瞬間、こちらを見ていた女の子は慌ててその場から立ち去ってしまった。  肩辺りまであるボブカットと、まだあどけない子供のような顔。おろしたてのブレザーが印象に残る。そういえば昨日は高等部の入学式であった。  この部活に興味のある新入生だと、中田青空はすぐに理解した。  それから弓道部にも新入部員がやってきて、部室の空気も新鮮なものに入れ替わる。青空が汗を拭いながら、射場と併設されている部室に足を...
  • 【駅員小松ゆうなの業務日誌 2日目】
     ラノ・おっぱいリミックスヴァージョン  http //rano.jp/969 「まったくもうー。助役さんったらお話長すぎて苦手です」  小松がぶすっと頬を膨らませてそう言うと、六谷があははと笑ってこうなだめた。 「そんなこと言うな小松。安全遵守は鉄道の基本であり、みんなで守っていかなければならないものだ。助役があそこまで熱っぽく話したくなるのもよくわかる」  二人はEF210型電気機関車に乗って、持ち場である双葉学園駅(仮称)に向かっていた。この機関車は、双葉学園鉄道が貨物輸送の機関車を導入するにあたり、JR貨物の優良な機種を採用して、特別にオーダーしたものである。 「早く駅に着かないかなあ」 小松はうんざりとした様子で前方を見た。強い発光を見せる青信号が、左のほうへと流れていく。継ぎ目のまったくないロングレールが、機関車のライトに照らされてどこまでも続く光の線とな...
  • キャラの出演作品を探す(NPC)
    キャラの出演作品を探す(NPC)  こちらはNPCの登場作品を探すページです  PCはキャラの出演作品を探す(PC) に掲載しています  長くなったので分割しました 醒徒会 藤神門 御鈴   タグ「藤神門御鈴」 【ある前座の話2】 【キャンパス・ライフ1 その2】 【早瀬速人は存在しない】 【時計仕掛けのメフィストフェレス二話 前編】 【キャンパス・ライフ1 その4】 【双葉学園レスキュー部の軌跡 蛟の一】 【うれしかった日。或いは醒徒会乗っ取り未遂事件のこと】 【キャンパス・ライフ1 その5】 【怪物記 第三話】 【編入☆双葉学園】 【駅員小松ゆうなの業務日誌 2日目】 【Mission XXX Mission-02】 【健康ランドにご用心】 【醒徒会の七夕】 【キャンパス・ライフ2 その1】 【先...
  • 【魔剣領域BladeZoneⅣ-Ⅲ】
    【魔剣領域BladeZoneⅣ】 赤い帽子の少女 Ⅲ  ・白東院迦楼羅  妹が生まれたのは、私が双葉学園に入学してからのことです。と言いましても、その頃の私はまだ四歳。小等部以前、幼稚園保育園に当たる学園施設に入りましたから、入園と言うのが正しいかもしれませんね。  その日、私が学園都市内の別邸に帰ると、当時の使用人が妹――潤香さんが生まれたことを伝えてくれました。  最初にそのことを聞いたときは、お母様がお産みになったと思っていました。  けれど、潤香さんを産んだのはお母様ではなく、他の女性だと実家に帰ってから知りました。当時の私は正妻や愛人、いわゆる二号さんのことがよくわかっていなかったので、よくわからないままに妹の潤香さんを可愛がることにしました。  普段は学園で暮らしているので会えませんが、お盆や年末年始に家に帰ったときはよく話したり、カルタで遊んだりして...
  • 【ゴーストヘッドにうってつけの日 第三話】
    ※この物語はフィクションです。作品には暴力的、残酷的な描写を多く含みます。苦手な方はさけてください。 ラノで読む  act.3「ザ・スラッシャー」 ※ ※ ※  自転車に乗って道路を走っているとパトカーと何台もすれ違った。何かあったのだろうかと鷹野《たかや》淳美《あつみ》はその行き先を見つめる。パトカーが走っていったのは第三住宅区域であった。  あの金持ちばかりの場所でも揉め事や事件は起るんだな。でもあたしにはどうでもいいことだ、淳美は停めていた自転車をまた走らせて商店街のある場所へ向かった。『TAKAYA』という看板を掲げているその店が、淳美の自宅であった。 「ただいま兄ちゃん!」  淳美がレジのカウンターでぼーっと突っ立っている兄の祐輔《ゆうすけ》に呼びかけると、啓祐は驚いたように入口に目を向けた。 「おい淳美。家に帰って来る時は裏口...
  • 立候補する生徒はこちらへ
    醒徒会役員NPC投稿所  醒徒会役員のNPCを設定するにあたり、イベントもかねてキャラ設定を募集することになりました  醒徒会だけに重要人物のNPCなので、今後色んな方の作品で大活躍させてもらえるかもしれませんよ!  期限は一応6月27日24時までとなっています  ノリで作った学生掲示 ■投稿はこのページに  考え出したキャラ設定を、このページの「立候補者一覧」に載せていってください  設定だけを載せるのもよし  小話を入れるのもよし  キャラクターに思う存分演説させるのもよし  キャライラストを描いて画像をアップロードさせるのもよし  選挙らしく企画参加者の投票で決められますから  みんなにアピールするつもりで載せるといいかも? ■立候補者一覧 天ヶ咲三月 「私が広報部長になった暁にはッ! 週に一度はイベント敢行しますっ!」 ...
  • 【MP2 ハイスクールデイズ:後編】
    ラノで読む 前編へもどる  ※ ※ ※ 「えー。出席の前に、今日は新しいお友達を紹介したいと思います。み、みなさん静かにしてくださ~い。ど、どうぞ入ってください」  騒がしいH組の教室で、練井は小さな声で生徒たちそう言った。そうして促されるままショコラは騒がしい教室の中に堂々とした足取りで歩いていく。 「はいショコラちゃん。これでここに名前書いて自己紹介してね」  練井は優しくショコラの手にチョークを握らせ、黒板を指さした。 (ふん。ここが学校というものか。こんな狭いところに四十人前後も集まってるなんて妙な光景じゃのう)  ショコラはざっとクラスメイトを見渡してから、背伸びをして黒板に名前を書いていく。日本語に慣れていないせいか酷く拙い字だがそれは仕方がないであろう。手をぱんぱんと叩いてチョークの粉を落とし、ショコラはクラスメイトたちのほうへ...
  • 【あるメッシーのクリスマス・イヴの話】
    ラノ推奨 作品を読む  例の通りに、縦に長く無愛想な表情の少年|召屋《めしや》正行《まさゆき》と、小学生のような体型の男の娘である有葉《あるは》千乃《ちの》は第七進路指導室を訪れていた。  その目の前にはこれまた例の通りに召屋の担任である字元《あざもと》数正《かずまさ》が中央の机の椅子に腰掛けていた。 「もう冬休みだってのに、よく来てくれたな二人とも。実は――」 「断る」  字元が声を発した瞬間、間髪入れずに召屋はそう釘を刺した。 「おいおい待てよ。私はまだ何も言ってないんだが」 「言われなくてもわかるわ! まったくこれで呼び出されるの何度目なんだか。どうせまた厄介な事件の捜査とかだろ。もう俺はそんなのうんざりなんだよ。大体こんな寒い日に呼び出しやがって。文句言うために来たぜ俺は」  召屋は毎度のことにげんなりした様子でそう言った。ちらりと横目で隣に...
  • 【七の難業 一】
    【七の難業】 七の難業  高等部二年N組の委員長である金立修(かなり おさむ)は現在、強い焦りを抱いていた。  彼の頭を悩ますのは申請の締め切りが迫る文化祭の出し物の件である。  変わり者の含有率が高く「奇人の園」と陰口を叩かれることもあったN組のクラス委員長に就任して半年、こうやって同じクラスになったのも何かの縁とクラスの連帯を深めようという(ある一面で見ればただのお節介とも言える)努力を続けてきた。  全く無駄骨だったというわけではない。これはN組を、修を知るものなら同意せずにはいられない事実であった。  修自身もそれを認めつつ、だが現状に満足しているというわけではない。 (クラス一丸となっての共同作業。これは最大のチャンスだよね)  と思うものの、どういう出し物がベストかと己に問いかけても、まともな応えは返ってこなかった。 (どういうのなら協力し...
  • 【俺の弟が気持ち悪すぎてしぬ 前】
     楽しいね、お兄ちゃん!  ぼんやり突っ立っていた僕に、金髪の少女が抱きついてくる。いきなりのことだったけど、自分でも驚くぐらい優しい笑顔をして、頭を撫でてあげる。  ふんわりと、洗い立てのタオルを思わせる柔らかさ。優しく撫で回して、赤ちゃんみたいな丸い頭の形を確かめる。彼女はコバルトブルーの瞳で、僕の顔をじっと見上げてきた。  あっち行ってみましょ、お兄ちゃん!  うん、競争だ!  二人で駆け出してみると、次第に僕たちがどこにいるのかがわかってきた。  まずここは川原だ。クリアに聞えてくる、冷たそうなせせらぎに僕らは包まれている。そして緑の深い山々が迫っている。きっと山奥だろう。そう理解すると次々と、川魚を釣って楽しんでいる他の家族連れや、俺と同じように兄弟姉妹で遊んでいる子供たちが出現してきた。季節はやはり夏だと思う。  温かい視線も感じる。それは父さんと母さんだった。二...
  • 【双葉学園怪異目録 第五ノ巻 トイレの花子さん】
    ラノで読む  どこにでもある噂。それは当然、この巨大学園都市にもまた存在する。  校舎3階のトイレで、扉を3回ノックし、『花子さんいらっしゃいますか』と尋ねる行為を一番手前の個室から奥まで3回ずつやると3番目の個室から、かすかな声で「はい」と返事が返ってくる。そしてその扉を開けると、赤いスカートのおかっぱ頭の女の子がいてトイレに引きずりこまれるという……有名な話だ。  そしてこれにはいくつものバリエーションも存在する。  トイレに引きずりこむのではなく、赤い紙や青い紙のどちらがいるか聞いてきたり。  あるいは呼ばれたら出てきて、子供達と遊んだり、危険を告げる予言をしたり。  全国の学園に伝わる花子さんの噂話は実に多岐多様にわたるものだ。  そして、この双葉学園では…………  双葉学園怪異目録  第五ノ巻 トイレの花子さん 「ちなみにこの...
  • 【クラスメイトの話をしてみようと思う】
    【クラスメイトの話をしてみようと思う】 ラノで読む ――クラスメイトの話をしてみようと思う。  彼女の名前は久遠千里。勉強は学年トップクラスで運動はそこそこ出来るほうだ。もっとも、化物ぞろいのこの学園からしてそこそこであるのだから、おそらく一般的な学園にいけばそれはそれは恐ろしいことになるのではないかと私は思っている。  さて、容姿のことについて少し言及してみようと思う。眼鏡をかけているけれど近視ではなく極度の遠視のとのことだ。理由は彼女と親しくなって知ったことではあるのだが、実のところ親しくなったこととその理由を知ったことには少々の因果関係が生じるので後述させてもらおうと思う。  家族構成には両親と兄が一人居り、少年が好きで仮面を被り、奇行が目立つと以前耳にしたことがある。他人の噂に無関心な私も知っていることなのでよほど有名なことなのだろう。  そんな彼女で...
  • 【ゴブリンマーケットにようこそ】
    『醒徒会主催新入生歓迎ハロウィンパーティーのお知らせ』そんなタイトルのメールが自分の携帯端末に送られてきたのは10月月末のハロウィンの数日前のことだった。 メールの内容も至ってシンプル。日時と集合場所そして参加する際の注意書き。ちなみに参加は個人の自由である。 そしてハロウィンの前日メールに記載された集合場所である双葉学園運動場、月は高く雲も無く漆黒の天蓋を彩るのは満天の星空の下には深夜には似つかわしくない大勢の人の姿があった。昼の雲一つ無い快晴からの放射冷却による冷え込みはとんでもなく寒い。  「くしゅんっ!」 盛大にくしゃみして帽子の中のずれた耳の位置を直しながら、眠気覚ましも兼ねて冷え冷えした夜気を肺一杯に吸い込み体内で存分に温まったところで悴む両手に吐きつける。 (こんな事なら途中でホッカイロか温かい缶コーヒーでも買っておくんだった) 心中で零し...
  • 【アブノーマル・ヒーロー】
    ラノで読む  高等部に進学してしばらくたったある日、山中《やまなか》ぴぃ子は恋に落ちた。  きっかけは些細なことだった。その日ぴぃ子は朝寝坊をし、学校に遅刻しそうになっていた。急いだ彼女はパンを咥えながら通学路を駆け抜ける。しかし慌てたのが災いし、道の角を曲がると、大きなトラックがぴぃ子のほうへと突っ込んできたのだ。  道を走っていて角で男の子とぶつかり、そこから恋に落ちるというのはよくあることだが、トラックにぶつかったらただでは済まない。 (あっ、死んじゃう)  その一瞬でぴぃ子は死を悟る。これまでの十五年間の人生が頭の中で映像として流れこんできた。とくに語ることもないような、絵に描いたように平凡な人生だった。彼女にとって人生最大のイベントはせいぜい先週のラーメン屋での大食い大会で優勝したことだろう。 (死ぬ前にもう一度ファミレスのチョコパフェ食べたかったなぁ。そ...
  • 【猫髭博士と怖い噂 三怪目「夏の怪」】
    縦読み版  「夏の怪」  今年は酷暑だな、と猫髭《ねこひげ》京一郎《きょういちろう》は大粒の汗を掻きながら太陽から目をそらした。彼は暑苦しい着物と袴姿で、山の道を歩いている。四方八方を見渡せば、周りは山と田んぼばかり、わずか数軒の民家がポツンポツンと見える。ここはN県のとある村だ。都会の喧騒とは隔絶された田舎の村である。 「本当に、暑いね京ちゃん」  その猫髭の横には彼の妻である猫髭めぐみがぴったりと寄り添っていた。めぐみは猫髭とは不釣り合いな、若い女性である。少女と表現してもいいほどにあどけない顔立ちをしている。彼女は白いワンピースに麦わら帽子、そして白い日傘をさしていた。 「京ちゃんももう少し涼しい格好をすればいいのに」 「一応これでも夏物の着物なんだけどね。日差しが辛すぎるんだよ」 「本当に今年は暑いもんねぇ」  猫髭は着物の袖で汗をぬぐった。  ...
  • 【反逆のオフビート 第二話:前編】
     元が縦書きなのでラノで読んだほうがいいかもしれないです ラノでまとめて読む FILE.2〈彼氏と彼女の初めての共同作業:前編〉  藤森弥生《ふじもりやよい》はぼんやりとした感覚の中でそれを見ていた。  目の前にはまだ七歳だったころの自分が佇んでいた。今と変らない二つに結った髪に、今と変らない幼い顔。弥生はすぐにこれが夢だと確信した。  幼い弥生の前に同い年くらいであろう少女が泣きながら弥生と話をしていた。  その少女は赤い髪が特徴的で、どこか強さを感じる顔立ちをしているが、今は泣き顔でクシャクシャになっていた。  それもまた、幼き日の巣鴨伊万里《すがもいまり》であった。 (ああ、これあの時の・・・・・・)  これは遠い日の記憶。  伊万里の両親が自動車事故で亡くなった日の出来事だった。 (そう、あの日伊万里ちゃんは家族で出かけるはずだったんだ、...
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