Summary. フレームデータ計測の重要な道具であるInputDisplayについてです。

始めに

メルブラのトレーニングモードには、プレイヤーのキー入力を表示する InputDisplay が用意されています[1]。単に押したボタンが表示されるだけでなく、どのボタンを何フレーム間押し続けたかも表示してくれます。上手く使えば様々な情報を導き出すことが可能です。

同じくトレーニングモードで用意されている StatusDisplay をONにしておくと、ボタンを入力したときの状態(硬直中か否か、キャンセル可能か否か・・・etc.)に応じてInputDisplayも彩色されます。特に断らない限り、StatusDisplayも一緒にONにしておきます。

InputDisplayの挙動(PC版)

下の図は、「レバーを4入れっぱにしながらAボタンを押す」をやった場合です。
 
見ての通り、InputDisplayに入力が現れるフレームと5Aのモーションを開始するフレームは一致します。

これはInputDisplayを使って作業するときの基本原理です。ついでに、右の図(5Aの1F目)でもStatusDisplayの色が黒(=行動可能)であることに注目してください。5Aの1F目はもちろん硬直中ですが赤(=硬直中)にはなりません[2]。記憶の片隅にでも留めておいてください。

InputDisplayの挙動(PS2版)

一方、これまでに2作あるPS2版では、いずれもInputDisplayの挙動がPC版のものと少し違います。先ほどと同じことをやると、今度はこんなふうになります。
そう、InputDisplayに入力が現れるフレームと5Aのモーションを開始するフレームが一致しないのです。入力が表示された次のフレームから5Aが始まります。

色々試してみると、PC版の表示と比べて すべてがちょうど1Fずつずれている ことに気付きます。すべてが同じ分だけずれているので、録画を伴わない計測方法に対しては一切影響がありません。逆に、ビデオなどで録画して調べる場合は注意が必要です。

たとえば、発生を調べるときに「録画して攻撃の当たった瞬間のフレームを見よう」とするとInputDisplayは本来と1F違う値を表示します。もちろん、この1Fを "入力の1F" と解釈してしまえば十分なんですが、その場合色々なところで副作用が出てくるので深入りしません。

StatusDisplay

最後に、StatusDisplayの色についてまとめておきます。

色の意味

  • 黒 … 行動可能
  • 赤 … 硬直中(キャンセル不可)[3]
  • 緑 … キャンセル可能
  • 青 … 空キャンも含めてキャンセル可能
  • 黄 … ヒット時のみキャンセル可能
StatusDisplayの色が赤いときにボタンを押すと、基本的に攻撃が出せません。AAの場合は先行入力があるので絶対とはいえませんが。

特殊な状態

上に挙げたのとは別に、StatusDisplayの 右端だけオレンジ色 という状態になることがあります。これは、
  • 通常技の場合、ジャンプキャンセル(のみ)可能であることを示す
  • コマンド技の場合、EXキャンセル可能であることを示す
というルールになっています。





[1]
初めて登場したのは、たしかReACTのver.2.500cだったと思う。

[2]
これは次のように解釈できる: ボタン入力を認識したフレームがちょうど行動可能だったから、意図通りに5Aを開始できた。StatusDisplayの色は、この「ちょうど行動可能だった」のところを示している。

[3]
ただし、派生技だけは例外でStatusDisplayが赤でも受付フレーム中なら出せる。
最終更新:2019年09月08日 04:17