Summary. 入門としてはちょっと硬い話題ですが、ヒットストップについて解説します。コンボを練習するときの1つの目安になるのではないかと思います。


ヒットストップって何?

格ゲー全般に共通することですが、敵に攻撃を当てたとき「バシンッ」という効果音と一緒に相手がぶるぶると振動するような演出が入ります。これは相手を殴ったときの手応えを表現するもので ヒットストップ と呼ばれます。漫画やアニメの戦闘シーンでも同じような表現技法が用いられますね。

堅苦しい言い方をすると、ヒットストップは「攻撃を当てたときに演出として入る停止時間」として定義できます。作用・反作用の原理に従い(本当かよw)ヒットストップは攻撃側にも掛かります。この時間中は双方とも動作が停止し、ヒットストップが終了したあと再びゲームの進行が再開します[1]


コンボゲーにおけるヒットストップ

さて。一見すると演出以上の何者でもなさそうなヒットストップですが、コンボゲーでは意外と大事な存在です。というより、コンボが苦手な人の大体はここに原因があるのではないかと思っています。慣れてる人にとっては当たり前のことなんですが、ヒットストップには コンボの入力タイミングを緩和する という役目があります。

たとえば、レンの4Bで相手を打ち上げてエリアルをするとき。4Bのヒットストップ中にジャンプを入力してもまだ時間が停止しているので すぐには飛び始めません。 ヒットストップが終わるまで待たされることになります。そしてこの場合、ヒットストップが解除されると同時に 最速で ジャンプキャンセルが実行されます。
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4Bのヒットストップは10F(≒0.17秒)ほどあります。この期間のどのタイミングでジャンプを入力しても、実際にジャンプするタイミングは完全に一定になります(しかもこれが最善のタイミング)。てきとうにボタンを押した後、レンが動き出すのを待ってから次の攻撃を出す~、という方法で常にベストの動きをすることができます。

これがコンボゲーでコンボを安定させるための第一歩です。


ヒットストップに慣れる

エリアルが安定しない人は、たとえば {5C NA== >4B}~JC(jc)~JC(dc)~投げ というコンボで指の流れを確認してみてください。このときに
  1. ジャンプキャンセルやダッシュキャンセルはヒットストップ中に入力する
  2. そのあと、レンが動き出すまで待つ(・・・といってもほんの数フレームだけど)
  3. 動き出したらタイミング良く次の攻撃ボタンを押す
という点を意識するのが大事です。このコンボを成功させること自体は大して難しくないはずです。欲を言えば、攻撃を出す位置やタイミングが大体一定になるようにしたいです。

もしかすると、5Cの4段目でキャンセルして4Bを出すより5段目まで待ってから出すほうが楽かもしれません。これもヒットストップの所為で、5C4段目のヒットストップよりも5段目のヒットストップのほうがちょっとだけ長いのです(その分余裕がある)。ただ、このつなぎは4段目でキャンセルできないと後で苦労します。

慣れてきたらエリアルの部分を {JB>JC}~JC>投げ などに代えてください。このときもJBのヒットストップ中にJCを入力するのが基本になります[2]


おまけ: ディレイについて

エリアルに限らず、およそキャンセルと名のつくものは「ヒットストップ中に先行入力」するのが基本です[3]

しかし、これだとどうにもうまくいかない繋ぎもたまに存在します。最速でキャンセルすると逆にコンボが不成立になってしまうようなケースです。そういうときは あえてヒットストップが切れるまで待ってから次の攻撃を入力する ことになります。平たく言うと、入力を遅らせるってことです。

格ゲーの文章では、この「遅らせる」ことをよく ディレイをかける と言います。レンの場合、2B>4Bのつなぎで相手が高く浮きすぎるのを防止するために使ったりします。






[1]
ただし飛び道具などは例外。詳しくはフレームデータ計測の記事で。

[2]
生温いという上級者(?)には、{2B>4B>C2}(後方ジャンプでjc)~低空投げ→2B がおすすめ。
ヒットストップ中に後方ジャンプを入力して、次の低空投げまでにレバーを前に戻すのが肝。習得価値はある。

[3]
これも正確には色々例外がある(EXキャンセルや派生技など)。
最終更新:2010年07月11日 15:58