日本は古くからシナ大陸の文化を摂取するとともに、インド文化の影響も受けてきた。
ただし、インドと直接の交渉をもたなかった日本に、インドの文化が伝えられたのは、
おおむね仏教を通じ、漢訳の仏典を通じてであった。
したがってインドの神々は、仏教の守護神として、仏教のなかにとり入れられている
範囲において日本に紹介されたのであって、その本来のすがたが仏教を離れて理解される
ということはほとんどなかった。
仏教の背景をなしているインドの古典的な思想や文化についての知識は乏しく、
また偏頗(へんぱ)なものであった。
ヴェーダにおいて展開されるのは、発達した神話を伴った多神教の世界である。
神々の大部分は自然現象が擬人化されたものであり、ときには祭式の要素や抽象的概念の神格化も見られる。
- 多くは男神であるが、少数の女神が登場する。
- それらの神々はまた、天・空・地の三界に分属される
- 太陽神 スーリャ → 天
- 風神 ヴァーユ → 空
- 河神 サラスヴァティー → 地
- 神々のあいだの優劣の関係は、必ずしも判然とはしていない。讃歌の作者たちは、場合に応じて、どの神に対してでも最高級の讃辞をささげる。このようなヴェーダの単一神教を、とくに交替神教(henotheism)と名づける学者もある
- 2種の神々
- デーヴァ(天) 自然現象の神格化 → 善神へ
- 雷霆神インドラ(帝釈天)、太陽神スーリヤなど
- 天空地の3領域に「三十三天」
- アスラ(阿修羅)文明的要素の神格化 → 悪神・悪魔へ
- 律法神ヴァルナ、契約神ミットラ、ダム神ヴリトラなど
- 紀元前6世紀にイランに生まれたゾロアスター教の善悪二元論
主要な神々
最終更新:2007年08月02日 01:17