真4(Neutral)


魔神

ヴィシュヌ
インド神話の創造神で、三主神の一柱。
宇宙の維持を司り、ヒンドゥー教では
最高神とされる。

世界の守護者である彼は、地上が危機に
陥ると、アヴァタールと呼ばれる化身で
地上に現れるという。

ハチマン
武家の守護神とされた神。日本の八百万の
神の中でも広く信仰される。

「八幡」と表記され、総本宮である大分県の
宇佐神宮の縁起では、応神天皇がハチマン神
ということになっている。
しかしながらハチマン神は道教や仏教などの
大陸文化の影響を受けつつなったとする説も
あり、その正体ははっきりしない。
源氏一族の守護霊であったため、鎌倉時代の
頃から広く武家の守護神となった。

アプスー
メソポタミア神話で「水をたたえた深淵」
として伝えられている存在。

アプスーは時間の誕生と共に存在し、大地を
取り巻き支えていた「真水の海」とされる。
知識や英知の源であり、地上に幸福と豊饒を
広めたという。
アプスーの水は「原始の塩水の海」とされる
ティアマトと混ざり合い、様々な神を産み
落としたという。

バアル
西セム人に主神として長く崇拝されたという
豊饒神。その名は古代セム語で「主」の意。

狭義ではカナアンの主神であるといわれ、
女神アナトの兄にして夫であるとされる。
一説では、神々は全てバアルのようなもので
あったともいわれ、ソロモンの魔神バエルや
ベルゼブブ、ベルフェゴールやベリトなどは、
このバアルから派生した悪魔とされる。
また、かつてヤハウェと神殿を共にしていた
ともいわれる。

マハーマユリ
インド神話に登場する、すべての障害を
滅するとされる神。仏教では「孔雀明王」と
呼ばれている。

蛇毒を始め、一切の諸毒、畏怖、災難を
取り除く神であるとされるが、これは孔雀の
持つ、毒蛇を食うという性質が神格化された
ものだといわれている。
孔雀に乗り、蓮華や孔雀の羽を持った姿で、
菩薩のような優美な表情をしているとされ、
他の明王のような荒々しい存在とは異なった
姿で表されている。
また空海の開いた密教では、釈迦如来が
人々を教化するために孔雀明王に変化したと
解釈されているという。

オーディン
北欧神話の主神。武人にして魔術師であり、
知識の探求者でもある。

魔槍グングニルと増殖する指輪ドラウプニル
を手に、八脚の神馬スレイプニルを駆る。
また世界中の泉の水を飲み知識を得るために
片目を失くすなど、知識を得るにはどんな
犠牲も惜しまない。
戦士の魂を迎え入れる神でもある。

オメテオトル

オシリス
エジプト神話に登場する、死の主神にして
冥界の神。女神イシスを妻とし、ホルス神を
息子に持つ。

かつては豊饒の神とされ、太陽神ラーに次ぎ、
王として地上を支配した最後の神でもあると
いわれている。
弟セトの裏切りによって殺害されるが、
イシスの秘術によって復活し、冥界の神と
なったという。
オシリス信仰では、恐れを抱かせる冥界の
神としての側面はなく、正しい統治を行う
オシリスによって永遠に幸福な来世が訪れる
とされ、善の神として崇められていたという。

ナントセイクン
南斗六星の神格化した存在で、
生前の人間を司る星座神。

北斗七星のひしゃくの近くの6つの星を
南斗六星と呼び、道教においてこの星を
神格化した神がナントセイクンである。
ホクトセイクンと同様に、人間の生死や貧富、
あるいは貴賤を司る神であるが、
ホクトセイクンが死後の人間を司るのに対し
ナントセイクンは生前の人間を司るため、
より優しい性格の神として崇められている。

プロメテウス
ティターン神族の神。その名の意味は
「予想」や「先見の明」とされ、優れた
知性を持つ神である。

ティターン神族は、大神ゼウスをはじめと
するオリンポスの神々の前に世界を支配
していた神々で、巨人族とされる。
その一柱であるプロメテウスは、泥をこねて
人間を作り、火を授けたという。
ゼウスに度々逆らったプロメテウスは、
山の頂に縛られ、毎日鷲に肝臓を食われる
という責め苦を、英雄ヘラクレスによって
解放されるまで受け続けたという。

インティ
インカの太陽神。インカ人を作り地上に
遣わした存在として崇拝された。

人類の創造者で、天空の星を支配する
太陽神インティは、月の女神である妻
ともども、慈愛に満ちた寛大なk枚とされ、
インカの民衆に愛された。
またインカの王はインティと同一視される
ようになり、王とその妻のミイラは金色の
輿に乗せられ、インティの大神殿に安置
されたという。

トート
エジプト神話に登場する全能の神。
ヒヒの頭を持っている。

悪神セトとは常に反目する立場を取り、
オシリス、イシスといった善性の神々に
従って行動したとされる。

神獣

バロン
バリ島の森に住む偉大な神獣。かつては
凶暴な存在であったが、人々の鎮祭により、
その守護者となった。

善の象徴であるバロンは、悪の象徴である
鬼女ランダと、永遠に決着することのない
戦いを続ける運命だとされる。

アヌビス
ジャッカルの頭を持つ、
エジプト神話の死者を導く神。

死者の魂を裁く「オシリスの法廷」で死者の
心臓の重さを量り、天国に行けるかどうかを
判断する役目を担う。
またミイラ化の技術を司るとされる。

ウカノミタマ
日本記紀神話に登場する神で、
稲の精霊が神格化されたものである。

宇迦之御魂(うかのみたま)」あるいは「倉稲魂(うかのみたま)」と記され、
古事記ではスサノオとカムオオイチヒメの、
日本書紀ではイザナギとイザナミの子供だと
される。
本来は五穀・食物を司る神だが、現在では
商売繁盛あるいは家内安全などにも御利益が
あるとされている。
全国の稲荷神社の祭神の多くが、
このウカノミタマであるといわれている。

キマイラ
ギリシャ神話に登場する怪物。獅子と
牡山羊(おやぎ)の首、それに蛇の尾を持つという。

元来は季節を表す聖獣であったが、
ギリシャ神話に取り込まれる中で
凶暴な魔物と見なされるようになった。
父は風の巨人ティホン、母は蛇神エキドナ。

カイメイジュウ
開明獣。天界の王である天帝が住む
コンロン山の正門を守護する神獣。

山海経(せんがいきょう)」では、九つの人面をした頭を持ち、
虎のような体をしているとされ、開明門の
門前にある岩の上で威風堂々と立ちはだかる
姿が描写されている。
開明という名の通り、知能が高かったとも
いわれるが、これに関する伝承は残されて
いない。

マカミ
日本神話の神獣。狼が神格化した存在。

厄除け、特に火難や盗難から守る力が強いと
され、古くから絵馬などに描かれてきた。
しかし一方では、人を喰らう獣として恐怖の
対象でもあったとされる。

カマプアア
豚の姿をした勇猛な神。
マントを羽織った人間の姿にも変身する。

敵に対して容赦のない戦士であり、人間の
ような手で武器を振り回して戦い、豚鼻で
敵の収穫は根こそぎにし、また敵の貴重品は
戦利品として奪ったという。
好色な神であったらしく、女神たちを口説く
こともしばしばであったが、火の女神ペレを
口説いた時には「ブタの息子のブタ」と
侮辱され、戦いにまでなったという。

シーサー
沖縄に伝わる、獅子のような姿をした聖獣。
あらゆる魔から家を守り、福を与えるという。

魔除けの力を持ち、その姿の焼き物が家の
屋根に置かれることで知られる。
沖縄では、死者の霊魂は火の玉となり、その
一部が家に住みつき火災を起こすとされるが、
シーサーはこの火の玉を追い払ってくれると
いう。

聖獣

スフィンクス
ギリシャ神話の怪物。女の顔と胸、
獅子の胴体、そして翼を持つとされる。

大地の女神ヘラにより、テーバイ市の災い
として送られ、海辺の道を通る者すべてに
謎かけをした。しかしオイディプスが正しく
応えると、海へ身を投げて死んだという。
エジプト神話では太陽神の象徴であり、
ギザ高原の像のように、人間の頭に
ファラオの頭飾りを着けて横たわる獅子の
姿とされる。

スレイプニル
北欧神話に登場する八脚の駿馬。
主神オーディンが所有する。

空中をも駆けることができるとされ、
父はスヴァディルファリという牡馬、
そして母は牝馬に変身したロキである。
この馬は、死のシンボルでもある絞首台の
木にもなぞらえられ、オーディンが冥界から
ルーン文字を手に入れるために首を吊った
木も「スレイプニル」といった。

ビャッコ
中国の多くの神話や思想に語られる
「四聖獣」の一柱。

方角の西、季節の秋、五行思想の金を司る。
古代中国における百獣の王は虎であり、
ビャッコはその頂点に立つ存在とされる。

アイラーヴァタ
インドラ神の乗り物で、4本の牙を持つ巨象。
その体は雪のように白いとされる。

神々が混沌の乳海をかき混ぜた時に、他の
宝物と一緒に生まれた象で、象の王とされる。
その白く巨大な姿は、シヴァの天国が
置かれるというカイラーサ山に例えられる。

セイギュウカイ
青牛怪。太上老君が乗り物とした仙牛で、
下界に降りては多くの災いを引き起こしたと
される。

太上老君が不在の際に下界の西域の大秦国に
降り、王とすり替わって宮廷を支配した。
後に本物の王が見つかると、正体がばれた
セイギュウカイは暴れ回り多くの死傷者を
出したが、最後には捕まり、太上老君の元へ
連れていかれたという。

パピルサグ
バビロニアのサソリの獣人。知性に優れた
美しい聖獣として人々に崇められた。

世界の果てにあるというマーシュ山の、
太陽が出入りする門にいて、この世と
暗黒世界の境を警護しているとされる。

アピス
エジプト神話の創造神プタハの聖獣である
牡牛。メンフィスで実際に崇拝された。

生涯に1度しか子供を産まない牝牛が、
体の上に降った天上からの光線で身ごもって
産むのがアピスである。
眉間の白い斑点、背中の鷲の形の模様など、
アピスには29のはっきりした特徴があった
という。

ヘケト

幻魔

ヘイムダル

ハヌマーン
インド神話の勇猛な猿神。
非常に敏捷で、並外れた知識を備えている。

その名は「顎骨を持つもの」の意で、金色の
肌にルビーのように赤く輝く顔を持ち、
尻尾は途方もなく長いとされる。
風神ヴァーユの息子であるため空を飛ぶ力を
持ち、また変幻自在であるともいわれる。
叙事詩「ラーマーヤナ」で、ヴィシュヌ神の
化身であるラーマ王子を助けて活躍した。

ヤリーロ
スラブの春の豊穣神。春の再生のイメージ
から、愛欲の神ともされる。

白馬に乗り、白いマントを着た美しい若者の
姿をしている。また右手に人間の頭、左手に
麦の穂を持ち、頭には野の花の冠をかぶって
いるという。
スラブの幾つかの地域では、春の最初の
種蒔きの時にこの神の祭りを行っていたが、
キリスト教が広まるにつれて、この祭りも
次第に消えていったという。

クルースニク
光の力の加護を受けた、善なる吸血鬼始末人。
その名は「十字架」に由来する。

同じスロベニアの吸血鬼であるクドラクを
宿敵とし、比類無き闘いを繰り広げる。
両者は豚・雄牛・馬などの動物に変身して
闘うが、彼が変身した動物は白い色を
している。神の敵であるクドラクは決して
光の使者には勝てないとされ、両者の闘いは
常にクルースニクの勝利で幕を閉じる。

クー・フーリン
ケルト神話の美しき英雄。太陽神ルーグの
息子で、魔槍ゲイボルグの使い手である。

幼少の頃より並外れた力を持っており、
戦いとなれば、その容貌は恐ろしく変貌し、
一人で大軍を撃破するほど勇猛で優れて
いたとされる。
戦いの女神モリーアンの求愛を断ったため
死の呪いをかけられ、自らの槍に貫かれたが、
その時も石柱に体を縛り、決して倒れること
なく死んだという。

クラマテング
京都の鞍馬山に棲んでいたとされる天狗。

日本の伝承に残る天狗の中でも、最大の力と
知名度を誇るもののひとつで、除厄と招福に
関して絶大な力を持つという。
ビシャモンテンの夜の姿だともいわれる。

トラロック

フロストエース
ジャックフロストがアイスベストを装着して
ヒーローに変身した姿である。

素性は一切謎に包まれているが、風の噂では、
過去に何らかの悲しい事件があったらしく、
その心は復讐に燃え、悲しみに凍てついて
いるのだといわれている。
宿命にもてあそばれるダークヒーローが
選ぶ道は、復讐か、それとも不殺なのか。
未だ答えを出せぬその苦悩を、おなじみの
クールでキュートなフェイスの下に隠し、
彼は戦い続けるのだという。

バルドル
北欧神話の光の神。オーディンとフリッグの
息子である。またフォルセティの父親で、
妻はナンナ、兄妹にヘズとヘルモードを持つ。

神々の中で最も美しく万人に愛されたが、
悪夢を見るようになり、心配したフリッグは
世界中の生物・無生物と、彼を傷つけない
契約を交わした。しかし若すぎるヤドリギ
だけは契約できず、これを知ったロキはヘズ
をたぶらかし、彼をヤドリギで貫き殺した。
冥界の女王ヘルは、全世界の者が彼のために
泣くならば生き返らせると約束したが、
巨人の女セックだけが泣かなかったため、
彼は戻らなかった。セックの正体はロキで、
神々はロキを捕らえ罰した。
バルドルの死で光を失った世界は、やがて
ラグナロクを迎えたという。

ナタタイシ
永遠に少年の姿をしているとされる英雄神。
「西遊記」では孫悟空を相手に激しい戦いを
繰り広げた。

乾坤圏という武器を手に持ち、混天綾という
真紅の布を身にまとった姿で産まれてきたと
いわれ、この2つを装備した姿のままで
龍王や魔王と戦い、退治していくとされる。
産まれてすぐに戦い始めたともいわれる。
父の裏切りによって一度は自害したが、
釈迦の慈悲によって復活を遂げ、天軍の長に
なったという。

イクティニケ
北アメリカの先住民族であるスー族に伝わる
機知に富んだ英雄。

父である太陽神の機嫌を損ねたため天界から
追いやられた彼は、地上で悪戯をしたり、
嘘をついたりして暮らした。しかし創造神と
されるビーバー、ジャコウネズミ、リス、
カワセミたちを欺こうとして仕返しを受け、
痛い目にあったという。
また一方で彼は、スー族の人々に戦い方を
教えたとされる。

タム・リン
スコットランドの妖精騎士。妖精の宮廷
シーリー・コートに属し、カーターホフの
森の番をする。

元はこの地に住む人間であったが、9歳の時
妖精に誘拐され、自らも妖精として暮らす
ことになったという。

妖精

デモニホ
ジャックフロストが、オリジナルの小さな
デモニカに身を包んだ姿である。

素性は一切謎に包まれているが、風の噂では、
かつては世界各地の作戦にこっそり参加し、
任務遂行率100%の伝説的な功績をあげて
いたらしい。
最初は憧れだけでデモニカを着ていたが、
過酷な訓練の末、最強の兵士へと成長したと
いわれている。
ジャックフロストおなじみの愛嬌ある外見を
しているが、ナメてかかった者は、泣いたり
笑ったりできなくされるという。

ティターニア
月夜の森の支配者であり妖精王オベロンの妃。
起源はローマ神話の月の女神ダイアナにある
といわれる。

後にイギリスで妖精として解釈され、
シェイクスピアの「真夏の夜の夢」により、
女王としての認知が定着したとされる。

オベロン
妖精たちの王。女王ティターニアを妻とし、
妖精の間に起こる全ての祭事を司る。

年長者だが、幼少時に受けた呪いにより
体の大きさが少年のまま止まっている。
しばしば人間の女性と恋に落ちては、妻に
たしなめを受けているのだという。

ヴィヴィアン
アーサー王伝説の美しい女性の精霊。円卓の
騎士の一人ランスロットを守護したという。

「湖の貴婦人」とも呼ばれ、フランスにある
蜃気楼の湖の中の館で、多くの騎士や
召使いと共に住んでいるという。
アーサー王に聖剣エクスカリバーを与えた
精霊で、ランスロットの守護精霊だとされる。

ローレライ
ライン川の、同名の巨岩に棲む美しい女の
水魔。歌声で人々を誘い、溺死させるという。

ハイネの詩でも有名なこの水の妖精は、
古代には川の女神と同一視された。しかし
巨岩とラインの流れが作りだす大渦の恐怖は、
次第にこの女神を、人々を水の中へ引き込む
魔女に変えていったという。

ナジャ
謎多き妖精族の少女。緑の瞳と褐色の肌で、
白く短い服をまとい、首からは骨の飾りを
さげている。

その名の由来には諸説あり、フランスの作家
アンドレ・ブルトンの小説に登場する少女、
ロシア語で「希望」を意味するナジェージダ、
あるいはその英語・フランス語形である
ナディアなどが挙げられるが、特に定まった
解釈は存在しないようである。

シルキー
イングランドとスコットランドの国境付近で
多く見られるという女性の家霊。

家の者が寝静まった後、家庭内の雑用を
片付けてくれるとされ、伝統的に
ありがたがられている妖精である。
家事を行う際、さやさやと衣ずれする音が
聞こえるという。また家を守護することも
あり、害を及ぼそうと近付く人を殺して
しまうこともあるという。

ケルピー
スコットランドの民話に語られる水辺の妖精。
馬に似た姿をしている。

誘いに乗った者を溺死させる恐ろしい面を
持つ一方で、もし従わせることができれば
最高の駿馬として忠実に働くという。

セタンタ
アイルランドの神話に登場する勇敢な若者。

獰猛な番犬を素手で打ち倒した後、自らが
その代わりの護衛を買って出たことから
「猛犬」の異名を受けたという。

ハイピクシー
妖精ピクシーの中でも上位にある存在。
力が強く、兵士のような役割を担う。

ピクシーたちの住む遺跡や洞穴などで、
外敵への警護を担っていると考えられる。

ゴブリン
妖精の代表格とされる存在。獣じみており、
不正直でいじけた性格だとされる。

自分の姿を見ることのできる者や少女などを、
自分の国に引き込もうとするという。
またしばしば魔術師の使い魔となり、様々な
働きをするという。

ジャックランタン
ハロウィンのかぼちゃ灯火のお化けで、
その姿形は一般にもよく知られている。

元々はイギリスのコーンウォール地方の
ウィル・オ・ウィスプと呼ばれる鬼火で、
さまよえる死者の魂とされ、日本でいう
人魂に近い存在である。
夜に浮かび現れては、道行く人を驚かしたり、
後に付いてくるよう誘っておいて道に
迷わせたりするという。

ジャックフロスト
冬になると現れる霜の精。雪と氷でできた
体を持ち、春になると溶けて消えてしまう。

可愛らしい外見とは裏腹に、笑いながら
冷気を吐き、人々を凍らせてしまう恐ろしい
性質を持つという。
元々は雪男のような恐ろしい化け物だったと
され、それが現在の可愛らしい姿に
なったのは、より効率良く人々を凍らせる
ためだといわれている。

オレアード
ギリシア神話に登場する精霊あるいは
ニンフの一種。

ニンフたちは、住んでいる場所や守護して
いるものに従って、いくつかの集団に識別
されており、それぞれに呼び名があった。
オレアードはそのうちのひとつで、山と
岩屋のニンフのことである。
ちなみに同じニンフでも、谷に住むものは
ナパイアと呼ばれた。

スプリガン
イギリス南西部のコーンウォール地方に棲む、
醜い姿をした妖精。

古代の遺跡周辺に姿を見せ、埋められた
宝物の番と、妖精たちの護衛をしていると
される。
普段の姿は小さいものの、ひとたび戦いに
なれば、たちまち巨大化するという。
当時の伝承によれば、スプリガンの正体は、
その昔に殺された巨人たちの幽霊だという。

ピクシー
イギリス南西部に棲む小型の妖精。
陽気で悪戯好きな性格とされる。

各地方で伝えられる姿がやや異なるものの、
その性格は概ね一致している。
代表的な悪戯に「ピクシー・レッド」と
呼ばれるものがあり、人間に同じ場所を、
輪を描くように延々と歩き続けさせるという。
一方で農作業の手伝いをする面などもあり、
全面的に良い妖精とされる。

ナパイア
ギリシア神話に登場する精霊あるいは
ニンフの一種で、谷に棲むとされる。

歌と踊りを好む美しい乙女で、透き通った
優美な衣装、古代ギリシャ風に束ねた長い髪、
頭に金の輪をはめた姿で表される。
恩寵を与える者として崇拝され、庭園や
牧場に花を咲かせ、家畜を見張り、狩りの
獲物を提供し、病を治したりするという。
またナパイアの守護する泉の水を飲む者に
予言の力を授けるという。
その一方で、悪意を持って人間を襲ったり、
さらったりすることもあるという。

魔獣

ケルベロス
ギリシャ神話に登場する勇猛な巨犬。

風の巨人テュポーンを父、蛇神エキドナを
母に持ち、オルトロスの兄に当たる。
蛇の尾を持ち、暗黒の大穴タルタロスで
番犬を務めるとされる。

アーマーン
エジプト神話の魔物。ワニの頭、ライオンの
前足、カバの後ろ足を持つという。

エジプトでは、人間が死ぬとオシリス神の
法廷にて裁きを受けるとされ、死者の心臓が
天秤に置かれ、死者の証言が真実かどうか
判定される。
この時、天秤が傾くと、その心臓はそばに
控えるアーマーンに与えられ、心臓を
喰われた死者は、もう二度と復活することが
できないとされる。

オルトロス
ギリシャ神話において、世界の果ての島に
棲む怪物ゲリュオンの牧場を守護したという
双頭の巨犬。

非常に優秀な番犬であったが、
英雄ヘラクレスが12の難事を行う中で、
一撃の下に殺されてしまったという。

ドアマース
ケルト神話に登場する犬の悪魔。

その名は「死の門」の意味で、死後の世界の
門番をしているとされる。

ショウジョウ
猿に似た姿形の魔獣(けもの)で、人語を解し、
未来を予知できたと伝えられる。

大きさは人の子供くらいで、犬の吠え声、
あるいは子供の泣き声のような声だとされる。
赤い顔をしていることから酒好きだと
考えられ、酔っ払わせれば、簡単に
捕まえられるという。

ネコマタ
長命の猫が力を得て妖怪に化身した存在。
知恵に長け人語を解する。

得た力の大小によって操る現象の規模は
様々だが、中には人に化けたり死者を
使役したりする者もいるという。

ミノタウロス
ギリシア神話に登場する牛頭人身の怪物。
名は「ミーノース王の牛」を意味する。

ミーノース王の妃パーシパエーは、呪いで
白い雄牛に性的な欲望を抱き、牛頭人身の
怪物を産んでしまう。
この子供は当初「星・雷光」を意味する
アステリオスと名付けられたが、やがて
ミノタウロスと呼ばれるようになった。
牛のように気性が荒かった彼は、成長するに
従って乱暴になり、手に負えなくなった王は
ダイダロスに命じて迷宮(ラビュリントス)
を建造し、そこに彼を閉じ込めた。
そこで彼は生贄になった人々を喰べていたが、
生贄に志願したテセウスによって倒された。

ヘアリージャック
イングランドに伝わる、バーゲストという
黒い妖犬の一種。たくさんの毛に覆われた
むく犬である。
人気の無い寂しい農地や、荒廃した土地に
よく現れたという。普段の犬の姿から、
人間の姿に化けることもあったとされる。
まれに人間の手助けをしたといわれるが、
どちらかと言えば危険な存在で、
ちょっかいを出したりすると、物凄い力で
襲ってくるという。

アステリオス
ギリシア神話の怪物ミノタウロスのこと。
アステリオスとは、その本来の名前であり、
「星・雷光」を意味する。

海の神ポセイドンは、神の祝宴で生贄とする
ための特別な牛であるクレタの牡牛を作り、
クレタ島の王ミーノースに渡した。しかし
彼は欲を出し、自分の飼う牛の群れから
替え玉を出して捧げた。
これに激怒した神は、彼の后パーシパエーが
クレタの牡牛を愛するよう仕向けた。
その結果生まれたのが、後にミノタウロスと
呼ばれる、牛頭人身の怪物アステリオスで
あった。

イヌガミ
日本の伝承の中で、古来より人間の体に
とりつくと信じられている犬の霊。

イヌガミに乗り移られた人間は「犬つき」と
呼ばれる状態に陥り、正気を失うとされる。
また、陰陽師に式神として使われることも
あるという。

カブソ
石川県に伝わる子猫の姿をした妖怪。
よく人間を化かすという。

先の太い尾を持ち、川などの水の中に棲む
ことから、河童の一種と考えられている。
人間を化かすことが好きで、幻覚を見させて
石や木の根と相撲をとらせたり、美女に姿を
変えてたぶらかしたりしたという。

カソ
中国の原始伝説に登場する、火の中に住むと
されるネズミ。火の精であるともいわれる。

南海の果てにある火山に住み、その毛皮は
決して火に焼かれることがないとされる。
日本では「かぐや姫」の物語で、求婚者の
一人である阿部右大臣(あべのうだいじん)に「唐土にあるカソの
かはぎぬ」を持ってくれば結婚すると
かぐや姫が言ったことで知られている。

ストーンカ
かつてバルカン半島で暴れ回ったという
ひとつ目の牛の怪物。

雷鳴のような鳴き声で、稲妻のように速く
走り、牧場を襲っては鋭い角で牛や馬を
次々に突き殺して回ったという。
青銅製の皮に包まれており、弓矢くらいなら
弾いてしまうとされる。
また用心深い性格で、人間の姿が見える時は
決して近づかず、罠も魔法の力で察知した。
馬の皮を被って化けた男が金の剣で突き刺し、
ようやく倒すことができたという。

グリフォン
インド神話の怪物。鷲の頭と翼と前足に、
ライオンの胴体を持つとされる。

砂漠や山間の洞窟に住み金を守っていたので、
金鉱のある場所によく出現したという。
また酒の神ディオニュソスの飼っていた
生物とされ、酒を守る怪物として酒蔵などの
番人にされたともいわれる。

地霊

ゴグマゴグ
太古のブリテン島に住んでいたとされる
巨人で、名は「敵対者」の意。

その体は、腕の一振りで帆船を破壊できる
ほど巨大であったという。島への侵入者を
ことごとく退けていたが、トロイア人の
ブルータスにより討たれたという。

トラルテクトリ
アステカの創世神話に登場する巨大な怪物。

天地創造を行おうとするケツアルカトルと
テスカトリポカの二人の創造神によって体を
切り裂かれ、上半身は大地に、下半身は
空中に投げられた後に天になったといわれる。

クエビコ
久延毘古(くえびこ)。日本神話の物知りの神であり、
田の神、農業の神、土地の神ともされる。

オオクニヌシの国づくりの説話において、
海の向こうから来た小さな神がスクナヒコナ
であることを教えた。
クエビコとは案山子が神格化されたもので、
名は「()え彦」すなわち「体が崩れた男」、
これは雨風にさらされて朽ち果てた案山子を
表現したものである。
案山子はその形から神の依代(よりしろ)とされ、これが
山の神の信仰と結びついたと考えられる。

ティターン
ギリシャ神話でガイアとウラヌスの間に
生まれた3つの巨人族の1つ。

他の2族が怪物の姿であったのに対し、唯一
ティターンだけが巨人の姿で生まれた。
皆、青銅の鎧兜をまとい重装兵のような姿を
していたとされる。

ツチグモ
土蜘蛛。記紀神話における日本の原住の民が
貶められて成ったとされる。

穴居(けっきょ)人であった彼らは、手足がひょろ長く
背が低かったが、その姿を蔑称して土蜘蛛と
呼ばれたという。
時の朝廷からの討伐や迫害に遭い、山岳地帯
へと逃れた彼らが、時代を経て妖怪として
解釈されたか、もしくはその怨念によって
巨大な蜘蛛の妖怪に変化したものと
考えられている。

カワンチャ
ネパールに伝わる病魔。「黄泉の国の骸骨」
と呼ばれ、人々に腹痛などをもたらすという。

十字路に現れるが、供え物をしてマントラを
唱えれば、反対に病魔を追い払ってくれる。
またシヴァ神やカーリー女神の従者でもある。
ネパールの人々は秋の祭に神々や魔物などの
仮面を着けて街を歩くが、その中にはこの
カワンチャもある。

スダマ
日本の伝承に語られる山水木石の霊。
長い年月を経た巨木や巨岩に宿るという。

邪悪ではないが、山野の監視者としての
属性があるため、人や怪異の姿を借りて現れ、
警告を与えることがあるという。

カハク
中国の伝承で、複数の人間が首をくくった
木に宿るとされる木の精。

白装束をまとった美少女の姿をしているが、
その体は人よりもずっと小さい。
言葉を持たないが、声は小鳥のように澄んで
いるという。

ノッカー
コーンウォール地方の鉱山に棲む妖精。
良い鉱脈のある場所を、コツコツと音を
立てて鉱夫に教えるという。

鉱脈を教えてくれる点では良い妖精だが、
自分の気に入らないことをする者には敵意を
むき出しにするという。
彼らは自分たちの姿を見られることを嫌い、
無理に見ようとする者には仕返しをした。
彼らは口笛も嫌いなので、坑道の中では
口笛を吹いてはいけないとされている。

ドワーフ
北欧神話で地下世界に棲むとされる小人。
ドワーフは英語読みで、原語読みでは
ドヴェルガーとなる。

地下に穴を掘って街を造り、そこで暮らして
いる。様々な工芸に優れた種族で、装飾品の
細工や建築、石細工などを得意とする。
鍛冶は素晴らしく上手で、神々の愛用する
魔力を秘めた武器や道具の多くが、彼らの
手によって作られたものであるという。

龍王

アナンタ
インド神話の世界蛇で、世界の始まりと
終わりに現れるとされる、ナーガの王。

果てしなく続く乳海に立つアナンタの上には
ヴィシュヌ神が眠っており、目を覚ますと
世界の創造を始めたとされる。

ペンドラゴン
アーサー王伝説に登場する、概念としての
龍の王。名は「龍の頭」や「最大の龍」の意。

アーサーの父ウーゼルがサクソン人と戦って
いた際、燃える炎のような2つの彗星が流れ、
これを記念して、彼は後にウーゼル・
ペンドラゴンと名乗り、またアーサーもその
名を継いだとされる。
このことから、ペンドラゴンは王の強権の
象徴であるとも考えられ、またその姿は、
イギリスの騎士の盾の紋章などにも見る
ことができる。

ヤマタノオロチ
「古事記」に登場する巨大な龍。
8つの頭と8つの尾を持つ。

その巨体は、8つの谷と8つの山を越える
ほどもあり、苔むして杉や桧が生え、腹は
血で真っ赤であったとされる。
毎年娘を生贄として喰らっていたが、
罠として仕掛けられていた酒に酔った所を、
スサノオ神の剣で切り裂かれて死んだ。
この時に身体から出てきた剣が、天叢雲の剣、
すなわち後の草薙の剣である。

ウロボロス
永遠を象徴する「世界蛇」である龍。
自らの尾を噛んで、初めと終わりのない
「円」となった姿で描かれる。

ヘルメス神の秘術とされる錬金術では、
賢者の石を生み出す重要な「質量」と
見なされた。
世界蛇という性質は、ギリシャ神話の
オケアノスや、聖書のレヴィヤタンなどの
龍にも共通する。

ゲンブ
中国の多くの神話や思想に語られる
「四聖獣」の一柱。

方角の北、季節の冬、五行思想の水を司る。
未来を見通して智恵を授け、時には人間に
化身して魔と戦うこともあるといわれる。

ユルング
オセアニア神話に伝わる、
銅の体を持つニシキヘビ。

善悪を超越した偉大な存在であり、気象をも
司るとされる豊穣神。
虹色の水を湛えた聖なる泉に棲むことから
「虹の蛇」とも呼ばれる。

ヴィーヴル
コウモリの翼にワシの足、毒蛇の尾を持った
女の龍。美しい女の精霊とされることもある。

その力の秘密は、額の小さな割れ目にある
ガーネットで、これをなくしたり盗まれたり
すると一切の魔力を失い、そのガーネットの
所持者の言い付けを全て聞かなくては
ならないという。

ノズチ
日本記紀で古くから山に住むとされる蛇の
精霊で、地脈を司るともいわれる。

「野槌」と表記されるその名の由来は、
日本の古語の「野の神」だとされる。
山奥の木の陰や藪の中に住み、頭の先には
大きな口があるものの、目や鼻はないと
いわれる。
邪悪ではないが気性が荒く、人間を見ると
危害を加え、喰らうこともあるという。

ナーガ
インド神話においてコブラが神聖視され
半人半蛇の神となったもの。再生や復活を
司るとされる。

河川、湖、海などの底にあるという楽園に
棲んでおり、戦いのない時は、歌と踊りに
明け暮れているという。

死神

モト
ウガリット神話で冥界の王とされる、死と
不毛の神。豊穣の神バアルの宿敵である。

バアルが神々の王となった時、彼はモトの
力である「死」を認めないと宣言した。
これを聞いたモトは、バアルを陰謀に陥れて
殺したが、その妹アナトによって報復を
遂げられ、討たれたという。

ネルガル
シュメール神話の冥界神。元々は天界に住む
戦争と病気の神であったとされる。

かつて天界に住んでいた時、冥界の女王
エレシュキガルが送った使者に敬意を表さな
かったネルガルは、冥界に呼びつけられた。
彼は父神(ふしん)エアから14体の護衛を貰って
冥界に降り、エレシュキガルを短剣で殺そう
としたが、彼女が妻となり冥界の主権を渡す
約束をしたので、その命を助けたという。

イシュタム
マヤ神話の自殺の女神。選ばれた人間の魂を
天の楽園に連れていくとされる。

首にロープを巻き付けてぶら下がる、首吊り
死体そのままの姿でイシュタムは描かれる。
その両眼は閉じられ、顔は腐り始めている。
彼女が天の楽園に連れていくのは、首吊り
自殺した者、戦死した者、いけにえの犠牲者、
神官などであるとされる。
その楽園は、宇宙樹ヤシュチェの木陰となる
心地良い所で、人々はあらゆる苦しみから
解放されて暮らすという。

ケルヌンノス
ドルイド僧に崇拝されたケルト神話の獣神。
名は「角を持つもの」を意味する。

牛や羊の頭に、人間の胴体、蛇の足を持ち、
牡鹿の角を生やした姿で表される。
冥府や狩猟、多産を司り、地下の世界や
死後の世界を支配し、生死の間にあるという
扉を開く者だとされる。
死を刈り取り次の生へと導く性質から、
豊穣神と見なされることもあるという。

ゲーデ
ブードゥー教の死の神。
黒い山高帽と黒い燕尾服を身に着けている。

ブードゥーの神話では、死んだ人間の魂は、
神々の住む土地ギネーに行くための長い道を
進むとされ、その途中に「永遠の交差点」
という場所があり、ここにゲーデは立ち、
魂たちを見張っているという。
死の神として、生きてきた全ての人間に
ついて知っているため、ゲーデは誰よりも
賢いとされる。

ペルセポネー
ギリシャ神話で冥界の王ハデスの妻となった
女神。大地に豊饒をもたらすとされる。

オーケアノスの娘たちと野原で花を摘んで
遊んでいた所、目の前の大地が裂け、
そこから現れたハデスによって地下の国へ
連れていかれたという。
彼女が去った大地は枯れ果てたが、これを
悲しんだ神々の声を受け、彼女は1年の
3分の1を地上で暮らすようになり、
大地には豊饒が蘇ったという。

オルクス
古代イタリアのエトルリアで信仰された、
死をもたらす悪魔。

エトルリア人の墳墓や壁画には、この悪魔の
巨大で恐ろしい姿がよく描かれた。
後にローマ神話で、プルートやディース・
パテルなどの冥界の神と同一視されていく。

ヘル
北欧神話の冥界の女王。その名から英語の
HELL(冥界・地獄)が派生したとされる。

一説には、中世の伝説でブリュンヒルデと
呼ばれており、「燃えさかるヘル」を意味
するその名は、ヴァルキリーたちの首領の
名でもあるという。
また古代においては豊饒とも関連づけられて
いたという。

妖獣

フェンリル
北欧神話の巨大な狼の怪物。悪神ロキの
息子で、世界の終わりにはオーディン神を
飲み込むという。

魔法の紐グレイプニルで縛り付けられて
いるが、世界の終わりラグナロクの日に
この捕縛が解かれ、神々と戦うとされる。

トウコツ
人頭に虎に似た身体を持つ妖獣で、
「四凶」と呼ばれる中国の4怪獣のひとつ。

中国西方の辺境に棲むとされる獰猛な獣で、
世の平和を常に乱していたという。
非常に気の強い獣で、人の言うことには一切
耳を貸さず、また戦闘の時も決して後ろに
下がらないという向こう見ずな性格だが、
人間が仕掛けた罠に捕まることはなかった
という。

カブラカン
古代マヤ文明の創世神話「ポポル・ブフ」に
登場する巨大な怪物。

自身を「天地をゆるがす者」と呼び、マヤ人
によって地震が神格化された存在であるとも
いわれる。
父や兄と共に地上を支配し暴れていたが、
これを見かねた天界からの使者フンアフプと
イシュバランケに滅ぼされ、生き埋めに
されたという。

カトブレパス
水辺に棲む、緩慢な動きの怪物。その体は
水牛あるいはカバのようだと伝えられる。

ナイル川の源とされる泉の近くに棲み、
手足とも動きは鈍く、また頭は重すぎるため
地面の上に垂れているという。
怪物らしからぬ鈍重な姿だが、その目には
恐ろしい力を秘めており、視線を合わせた
者はたちまち死んでしまうとされる。

マンティコア
インドを起源とする邪悪なキマイラ。
砂漠やジャングルに住むとされる。

獅子の頭にシワだらけの男の顔が付いた姿で、
性格は異常に貪欲、人肉を好み、跡形もなく
喰べるという。また尾の棘には致死性の毒が
あり、これを飛ばす亜種も存在するという。

フォービ
火を吹いては野山や街を荒らすという獣。
原因不明の火事は、この獣の仕業だとされる。

火の気のない所に起こる火事は、現在では
自然発火とされるが、その昔は、フォービが
怒りを表すために起こすものとされた。
そのような火事が起こった時は、すぐさま
フォービの祠に生贄のウシやヒツジを捧げ
なければならず、笑ったりしようものなら、
たちまちその者の家に火がつくことに
なるのだという。

ピアレイ
スコットランドの半人半獣の妖精。河川や湖、
海岸などの水辺に好んで棲むとされる。

「ウリシュク」と呼ばれる精霊の一種で、
毛深い人間の男の上半身に、鹿の足と山羊の
蹄を持った姿だとされる。
孤独になると人間の仲間を求めて一晩中、
旅人などを追い駆け回すという。
基本的に無害だが、ウリシュクの中でも
悪意を持った妖精であり、近づくのは危険
だとされる。

ヌエ
日本の伝承に出てくる怪物。猿の頭に虎の
手足を持ち、胴は狸、尾は蛇だとされる。

その奇怪で曖昧な姿から、ヌエは正体不明の
人物のたとえなどにも使われる。
また現れる時には独特の声で鳴くという。
平家物語によれば、毎晩の丑三つ刻、黒雲に
隠れて天皇の御所を襲ったが、源頼政(みなもとのよりまさ)という
武将が弓矢で見事に射ち落とし、これを退治
したという。

ライジュウ
日本の民話などに残る、
雷と共に地上へ落ちてくるという怪動物。

普段は雷雲の中を走り回っており、落雷に
乗って地上へ降りてくるという。
イタチに似た牙と手足を持つとされるが、
細かい外見に関しては諸説ある。

カクエン
中国の伝承にある妖猿で、
単性社会を構成するとされる。

子孫を残す手段として、カクエンは人間の
女性をさらい、子を産ませるという。
女性はカクエンの子を産むと母子ともに
返してもらえるが、子を育てなかった場合、
母親は殺されてしまうとされる。
また生まれた子供は、普通の子と何も違わず、
人間社会で普通に成長を遂げるという。

チャグリン
ロマ族の間に伝えられる悪しき幽霊。
「キャグリーノ」「ハルギン」とも呼ばれる。

北インドを起源とするロマ族は、その漂浪の
旅の中で、留まった国々の宗教あるいは
民族習慣を取り入れることによって、
独自の宗教・魔術、そして迷信を形作った。
チャグリンはその中に伝えられる、特殊な
幽霊の一種で、黄色い大きなハリネズミと
いうのが最もよく知られた姿である。
チャグリンの姿を見て後を追った者には、
必ず災いが起こるといわれている。

邪鬼

ヘカトンケイル
ウラノス神とガイア女神の間に生まれた
ギリシア神話の巨人。

その名は「百の手を持つ者」という意味。
神々とティターン族の戦争の際、ゼウス神に
死者世界から連れ出され、これに協力して
勝利に貢献したという。

ギリメカラ
スリランカの神話に伝わる巨象の怪物。

釈迦の解脱を阻みに訪れた魔王マーラが
騎乗していたとされる。
邪眼を持ち、それに見据えられた者には
病と災いが降り注ぐという。

グレンデル
中世イギリスの叙事詩「ベーオウルフ」に
登場する怪物。

デンマーク王フロースガールの宮殿を
12年間荒らし続けたが、これを聞いた
スウェーデンの英雄ベーオウルフが戦いを
挑み、素手でその右腕を引きちぎった。
その後、棲み家である湖の中に逃げたが、
追ってきたベーオウルフに首をはねられたと
いう。

オーガ
山や丘に棲み、人を襲っては喰べるという
邪悪な鬼。力は強いが頭は弱いとされる。

巨大な身体を持ち、人間、それも若くて
美しい女を特に好んで襲い、喰したという。
変身能力も持ち合わせていたが、あまり頭が
良くなかったため、人間の策にはまり、
退治されることもあったという。

ラクシャーサ
ヒンドゥー神話に伝えられる邪鬼の一族。
神々に敵対するといわれる。

悪の力の表れであり、人間の敵となる存在で
ある彼らは恐ろしい姿をしているが、時に
変身して人間たちを惑わせるという。

じゃあくフロスト
凶悪に成長したジャックフロスト。

元々はいたずら好きな雪の妖精であったが、
じゃあくフロストとなった状態では、魔王の
ような強大な力を得ているとされる。
悪魔としての鍛練を怠らなかったものだけが
この状態へと至るのだという。

ウェンディゴ
カナダに棲息するとされる巨大な雪男。
身長は5メートルを超えるという。

骸骨のように見える顔と、厚い毛で覆われた
姿で、深い雪の中でも俊敏に走るという。
村里に現れては人間を襲って喰べるとされ、
生贄を捧げることでその被害を免れる風習も
あったと伝えられている。
山に住む精霊の一種であるともいわれる。

イッポンダタラ
熊野の山奥に住んでいると伝えられる、
一つ目で一本足の妖怪。

山に雪が積もると、その中に一本足で
つけたと思われる30センチ程の足跡を
残すとされる。

グレムリン
機械や道具に取り憑いて調子を狂わせると
されるイタズラ好きの妖精。

第二次大戦中のイギリスで、飛行機の発進が
できなくなる事故が多発し、その原因を調査
したところグレムリンが発見されたという。
厄介がられる存在だが、時に人の役に立ち、
フランクリンが稲妻から電気を得た時も、
実はグレムリンが手伝っていたのだと
いわれている。

ラームジェルグ
スコットランドに伝わる幽霊。高地地方の
大峡谷グレートグレンに出没するといわれる。

血にまみれた赤い手と軍服の姿で人間の前に
現れるとされ、「血まみれの手の幽霊」の
異名を持つ。
男性に対しては戦いを挑んでくるといわれ、
彼と戦った人間は、しばらくすると必ず
死んでしまうと伝えられている。
戦争によって無念の死を遂げた者、あるいは
戦争で満足できなかった猟奇的な精神の者が
ラームジェルグになるのだという。

妖虫

アルケニー
ギリシャ神話の蜘蛛女。織物の名手であった
娘が、女神アテナの怒りにより変えられて
しまった姿。

アテナとの織物の腕比べで、神々を冒涜する
絵柄を織り込んだことから、蜘蛛の姿になる
呪いの魔法を受けたという。

オキクムシ
お菊虫。縄で後ろ手に縛り上げられた女の
姿をした、虫の妖怪。

無実の罪を着せられ、縛り上げられた
挙げ句に殺された、お菊という娘の怨霊が、
このオキクムシになったとされる。
番長皿屋敷で有名なお菊とは別人であるが、
認知度の違いからか、両者は次第に混同
されていったようである。

ウブ
新潟県佐渡島に出る、大きなクモの姿をした
妖怪。赤ん坊のような泣き声を立てて現れる
とされる。

死んだ赤ん坊や、間引きで山などに
捨てられた子供が妖怪変化して、このウブに
なるといわれる。
通りかかる人を追い駆けてはすがりつき、
その命を奪うという。
もし足にとりつかれたら、片方の履物を
脱いで肩越しに投げ「おまえの母はこれだ」
と叫べば、どこかへ消えるといわれる。

モスマン
60~80年代にかけてアメリカで目撃
されたという未確認生物。

赤く輝く目を持ち、体の左右にあるヒレ状の
突起は蛾の羽を思わせ、これがモスマンの
名の由来になったという。
2本足で地上を歩き、羽ばたきもせずに
飛び上がるとされ、血臭を敏感にかぎ分け、
それを発する者の生き血をすするという。
出現時にUFOが観測されるという証言も
あることから、モスマンの正体は宇宙人だと
する説もある。

ミルメコレオ
体の前半分がライオン、
後ろ半分がアリの姿をしているという魔物。

雄ライオンがアリの卵に受精させることで
生まれるとされるが、父が肉食、母が草食で
あるため、何も食えずに飢えて死ぬという。
聖書のヨブ記にある「老いたる獅子」が誤訳
されたことによって、この奇怪な生き物が
生まれたとされている。