アットウィキロゴ

序文


ある学者は言った。
太古の昔、俺たちの祖先は全員
”ネイキッド”だったんだと。

にわかには信じがたい話。
人間はみんな、何かしらの”デバイス”を持っているし
それを外すなんて、できるわけがない。

曰く

『でも、生まれたばっかりの赤ン坊はみんな”ネイキッド”だろう?
お前だって例外じゃなかった。』

      • とか。

そ。 学者ってのは俺の親父。
そんなアホなことを触れ回って、学者連中のクランの中でも変人扱い。
挙句、とうとう行方を眩ましちまった。

『世界の真実を探求する旅だ!』

とかなんとか。

でもまあ、何だかんだ俺も変人の息子なんだろうな。
信じてるんだよ。親父のこと。


あれから10年。
音沙汰のなかった親父から届いたしわくちゃの手紙。


呼ばれてる気がしたんだ。
だから、俺も旅に出る。
『親父の真実を証明する旅』に ……!

    ~ 或る少年の手記より ~




ここではない星、ジ・エールス

そこには現在の人類とは、すこし違った人間たちがいた。

彼らの身体には鋼の部品”デバイス”が埋まっていた。
――いわゆるSF作品で言うサイバーウェアのような代替部位や、
ビーム兵器といった、オーバーテクノロジー。

ただし、この時代の人々に、それを開発したり、手術で取り付けたりするような技術はない。

 ……これは遺伝する機械。

彼らにとっては、成長に伴って発生する”個性”の一部に過ぎなかった。

… なぜ生命の有り様がここまでに変質したのか?

この時代の殆どの人間にとって、それは疑問ですらなく、当然の事実だった。
そんなことよりも、自分の暮らしを少しでも豊かにすることの方がずっと重要だ。

特に、旧文明の遺跡は豊富な資源の眠る地……

一攫千金を狙うものたちは、こぞって探索に乗り出した。
奇しくも、それが生命の真実に近づく行為だとは知らずに……


これは、メタルエイジと呼ばれた時代。

明日を夢見て、泣き、笑う


鋼たちの冒険譚。







高度に発展した機械文明の滅びた後の世界。

それがメタルエイジです。

かつての文明は、各地に残された遺跡にひそやかに眠っており、
人々はそれらを発掘し、生活に活用しています。

ですが、多くの人々は気づいていません。
自身の肉体、踏みしめる大地、取り巻く自然。
それそのものが、旧文明の遺産であることに。


最終更新:2016年04月10日 03:29