- 永遠の花を題材に桃子の家族周りの問題を扱ったお話。
風花さんもこのみさんもプロデューサーも桃子に対して、すごく優しくて。
友情出演的な春香さんも、良い味だしていました。
個人的には、このみさんとプロデューサーが屋上で話をするシーンがすごく好きでした。
今回の交流会の中で個人的な好みでかなり上位に入るお話でした。
-- (kotobuki) 2018-07-12 00:00:47
- 読者が安心して身を任せていいと思える上質な作品だと思いました。
登場するアイドルたちが作品の中で持たされた役割が、それぞれの魅力を引き出す形で果たされていって見事だと思いました。 -- (azuu) 2018-07-12 23:23:29
- あ、桃子の人だ。というのが私の持ってた作者さんへの印象でありまして、速報でツラーっと読んだ後、胸に湧いたのは「こりゃ当てられたな」といった思いでした。つまり、この作品を速報で見かけなければ、私は今回の交流会に伝家の宝刀は抜かなかった。少なくとも、いずれ書ければと寝かしていた紗代子の話を突貫で仕上げることはなかったでしょう。そういった意味で、非常に特別な思いを抱いたお話です。言葉を選ばず言うならば、「やってくれたなこん畜生」です。読後は悔し涙で枕を濡らしました。
さてさてそんな物語ですが、まず桃子が自宅を"自分の居場所"として認識していない点が語られて、彼女は朝の挨拶を劇場に着いてから初めて交わします。海美が登場したのは作者さんの趣味かもしれませんが(彼女はとてもかわいいですからね)続くのり子は、その後の登場人物たちから察するにリコッタ絡みの出演でしょうか。明るく元気な二人と会ったことで、劇場を"イエ"だと確認する描写が小さな少女の持っている歪な闇を仄めかすのに効果的。
さらには「親しき中にも~」と語る桃子自身、親に挨拶をしてない矛盾が効果を倍増させているように思います。なにせ、リビングには目もくれずに出掛けた彼女ですから。日曜ということで恐らくは家に居るハズの人間を存在ごと消し去る手腕。読み手の想像の先にだけチラリと見せて隠した影。闇は深く、読者を次の文章へといざないます。
ただ、その闇が具体的にどういった物なのか、どれほど深い物なのかまで読み手任せなのがこの作品では二番目ににくいギミックでしょう。二次創作の強みはキャラ描写を省略できることとは言いますが、公式で答えの出てない部分までは流石に各々の想像で補うしかないためです。特に桃子の場合は複雑で、私自身彼女の家族問題には数パターンの解答を持っている為(二次創作の書き手ならば、殆どの人が自分なりに組み上げた設定を持ち、それを元にして作品を書いているはずです)どう解釈するかで悩みました。
そしてあちこちにある手がかりらしき物を元に、恐らくは、彼女の両親は既に離縁・又は別居中(あるいはそれに近い何か)であると結論付けて読んでいくと、桃子と劇場との関係、物語後半の彼女の独白、自宅にアルバムや写真が無いワケや、一人きりで食べる夕ご飯、そして一足だけの靴にも一本筋の通った意味が――あれ? そうすると「やっぱり誰も~」って桃子の台詞が別の意味を……なんてなんて。まるで難癖をつけるように物語を分解したくなるほどこの話からは"周防桃子"の謎に迫ろうとする作者の姿勢を感じたのです。多少の粗が見え隠れしても、それを見られる形に整えるのは書き手の力量が成せるワザであり、おまけに彼女以外のキャラクターを表現する"らしさ"、そうして、それらを上手く『永遠の花』という楽曲に絡めていく展開は見事。
それはつまりキャラへの深い想いであり、安っぽい言葉を使うなら愛情と言ってもいいんじゃないでしょうか。とはいえ(この作品は違いますが)自分は過度な美辞麗句で飾られた文章はひたすら目が滑るタチなので、むしろ印象的なシーンが有るか無いかでしか物語を読むことができませんし、語れません。
そういう意味で中盤、風花が愛は与えることだと言う場面。特に「『届く』って、きちんと受け取ってくれるってこととは違うかなって思うの」という一文には心を打たれシビレました。元看護婦という彼女の設定が発言に程よい重みを与え、放たれた言葉にすっかり「参った」と言わされるほどそれは絶大な破壊力を持った一撃であり、恐らくは物語中の桃子にとっても一番必要だった"愛に対する解釈"だったのではないでしょうか。
その後もこのみさんや春香たちから助言を受ける桃子ですが、それらはどちらかと言えば彼女の背中を押す言葉です。続くライブシーンも歩み出す決意を固める場面であると私は感じました。
だからこそラストの「行ってきます」で感じる爽やかさよりも、私はメモ帳に殴り書きを残すシーンの方が読後の印象に残るのです。でも、だって仕方がないじゃありませんか。なぜならば、そこには愛する為に強くなろうとする桃子の本音がきっと書かれてるハズですもの。つまりそれが、桃子の蒔いた新しい種だと思うのですが……それを明らかにしてくれないのがこの作品における最もにくい仕掛けであり、読者の想像力を存分に掻き立てる部分であり、そういった描写が活きる物語と出会えたことに私は思わず舌を巻いて、「やってくれたな!」と最大級の賛辞を贈るべきだろうと。感動よりも納得の答え、作者が桃子という一少女と真摯に向き合った結果に生まれた一篇だと、自分はそんな印象を受けた作品でした。 -- (餡煮詰め) 2018-07-13 06:33:05
- とにかく心情の描写が丁寧で、ここに登場する桃子が何を考え何をしているのかがこれでもかと伝わってきます。ユニットのメンバーの役割を果たし考察もなるほどと新たな視点を得られた素敵な成長物語だったと思います。 -- (なかやま) 2018-07-17 02:08:57
- 軽い気持ちで投げ込もうとした幾人かのSS書きの心を折り、あるいは奮起させたであろう問題作。桃子SS史に残る傑作なんじゃないですかこれマジで。(無責任
投稿期間の初期にこんなの書かれたら後の人は大変です。反省してください。ありがとう。本当に素敵なSSをありがとう。
さて、作品についてですが、
>ほっぺに冷たさを感じて、それを温めるように手のひらでゴシゴシと強めにこする。 >うん、いい天気だね。バーカ!!!
始まってすぐ、この辺りの表現で「お、この作品はちょっと違うぞ?」と思わされます。とても感情的な描写ですが、きちんと状況も説明されていて、読者を置いてけぼりにするわけでもない。
「イエ」という言葉にも、単純ながら、引きの強さがあります。
特にSS速報における地の文ありの作品は、そもそもが読まれにくい傾向にあると思います。まとめサイトさんでも然り。
故に、最初の数レスでどれだけ読者を惹きこむか、続きを読みたいと思わせるか、逃げ道を塞ぐかが台本形式以上に大切だと考えているのですが、その点、今作は素晴らしい導入でした。
お話は進み、いつも通りの765の日常、予想通り「イエ」がシアターであることも明かされます。(個人的には、「イエ」という表現がこれ以降出てこないのが少し残念でした)
新曲を渡されて、それに対して「桃子の役割」を真っ先に考える桃子。彼女の真面目さ、意識の高さ。そしてPとの信頼関係が感じられます。
桃子はPから自分が期待されていることを前提に考えていますし、後から描写されることですが、Pも桃子とその周囲に(この時桃子が考えていたこととは別の)期待、信頼を寄せています。
今作の特長の一つに、Pの立ち位置が挙げられると思います。
彼は物語の中で、終始黒子に徹しています。
歌い終わってから(クライマックスが終わってから)ようやく作中初めて桃子とPの直接的な会話が出てくる辺り、どこまで行ってもPは裏方の役割です。
でも、だからこそ、二人の信頼関係が、また、Pから見た「桃子と桃子を囲うアイドルたちへの信頼」が際立ちます。
ありがちな、「悩むアイドルとそれを解決するPの話」ではないのです。
ころころ転がりながら、みんなで○になる話。
もちろんそこにはPも含まれるでしょう。でも、たくさんある要因の一つでしかない。
海美が、のり子が、風花が、このみが、春香が、765プロのみんなが。
桃子の抱える家庭の問題は、そう簡単に解決されるものではないでしょう。
最後のシーンでもそれは表現されているように思えます。
でも、桃子の中の花はきっと枯れることなく咲き続けることでしょう。
ごきげんな青空、眩しい日差しに、バーカと愚痴を言う桃子は、もういないのですから。 -- (ひろ) 2018-07-19 17:42:37
- とてもよかったです。
心理描写が丁寧で感情移入しながら読むことができました。
言葉選びに気を付けながら書かれていることがこれでもかと伝わってきました。
桃子はもちろん、このみさんや風花などのキャラクター全員が個性的で魅力的に描かれていると思います。
ストーリーに関しても、家族と仲良くハッピーエンドといったご都合展開でなかったことも、桃子に対するリスペクトが感じられて良かったです。
-- (sunny) 2018-07-23 15:39:31
- 他の方も仰っていますように、描写が丁寧で桃子をはじめ、一人一人のことを大事に思っていることがひしひしと伝わるお話でした!
これを踏まえて、今一度ゆっくりと「永遠の花」を聴こうと思います。 -- (ヴェズルフェルニル) 2018-07-24 14:17:00
- ジェミニとそのユニット曲である『永遠の花』について、一キャラから深く考察し、辿り着いた末の解釈としてのSSであるとお見受けします。
男女の愛についての知見を得ていない周防桃子が何をイメージして愛を歌うのか、という問いに対し、たぶんこれ以上の答えは無いんじゃないかと思えるくらい、丁寧な考察に裏打ちされた説得力と深みがあると感じました。
他のキャラの魅力も立っていて、お互いに特徴が分かりやすく描写されているのも、読みやすさのポイントだと思います。 -- (oyu) 2018-07-24 23:26:39
- 読み終えたあなたは、きっと桃子を抱きしめたくなる。そんなお話。自分はなりました。
ちょっと涙ぐみそうにもなりました。本当に素敵なお話でした。
ただ、一点だけ個人的に──本~当に個人的に気になった所が一つありました。
それは行間でした。
自分はpixivの方で拝読したのですが、
会話と会話の間も一行。
会話と地の文の間も一行。
地の文と地の文の間も一行。
その行間の使い方が自分のものと少し違っていて、少々取っ付きにくかった気がしました。
自分は地の文同士の場合には空けないので、読むリズムが取りずらかったのです。
これはどちらが良いとかではなくて個人の好みですし、自分がそのスタイルに慣れていなかっただけかもしれません。
速報やまとめサイト等で読むとまた違うのでしょう。
ただ、そういう細かい所が気になるような変な奴もいるんだ……と、軽く流していただければと思います。
でも、本当に素敵なお話でした。大事な事なので何回でも言います。
素敵な桃子に出逢わせてくださって、ありがとうございました。 -- (some) 2018-07-31 21:55:11
- アイドルの一人称で物語を書くのってアイドルの気持ちにならないとダメだし
物語の全部をかけないのでめっちゃ大変なんですよね。
でも完全に桃子ちゃんの話だったのですごくすごいでした。 -- (眼バビビ) 2018-08-01 23:20:34
最終更新:2018年08月01日 23:20