呉剛

【元ネタ】中国神話・『絵本百物語』
【CLASS】アサシン
【マスター】
【真名】呉剛(桂男)
【性別】男性
【身長・体重】181cm・74kg
【属性】秩序・中庸
【ステータス】筋力B 耐久B 敏捷C+ 魔力A 幸運E 宝具A
【クラス別スキル】
気配遮断:B-
 サーヴァントとしての気配を断つ。隠密行動に適している。
 完全に気配を断てば、発見は極めて困難。
 ただし自らが攻撃態勢に移ると気配遮断のランクは大きく落ちる。
 『凶化』スキルの影響により、伐採作業と関係ない隠密行動でもランクは大きく落ちる。

【固有スキル】
凶化:C
 ひとつの伐採機として機能するべく神為的に改造された存在であるアサシンは
 伐採能力が増幅され、それ以外の運用の柔軟性が損なわれる。
 ……が、このランクでは機能面はともかく人格面での問題は少ない。
 同ランク相当の『戦闘加速』スキルの効果も内包し、高速状態での精密な伐採作業を可能とする。

魔性の貌:A++
 後世で妖怪として伝承されたことで得た魔性の側面。
 日本文学において美男の代名詞ともされるほどの風貌とされる彼は素顔を晒すだけで周囲に影響を及ぼす。
 アサシンは月に縁ある存在でもあるが、月が応援してビームを出すかどうかは不明。

死を纏う者:A
 周囲に災厄を振りまき、死をもたらす魔性の存在としてのスキル。
 満月ではないときに月を長く見ると、アサシンに招かれて寿命が縮まるという怪異伝承から。
 呪詛、そして月光を具体的な外装とし、攻撃を可能とする。

思想鍵紋:A-
 西洋魔術とはまったく異なる、東方における思想魔術にまつわる思想鍵紋を有する。
 炎帝神農の時代の人物であり、思想盤の特権領域へのアクセスさえ可能とし、「神代の思想魔術」とも言うべきモノだったが、
 妖怪としての側面が混ざった事でややアクセスが不安定となっている。

【宝具】
『呉剛伐桂(いのち、つきはかかねど)』
ランク:A 種別:対命宝具 レンジ:1〜4 最大捕捉:1人
 不死の樹「月桂」を伐採し続けるというアサシンに与えられた罰と
 後世にて妖怪として扱われたアサシンの「寿命を縮める」という伝承を基盤とする宝具。
 永劫の時を不死の樹を切ることに費やしてきたことで、アサシンは
 対象の持つ生命力(最大HP)を樹木の形として視認することが出来る。
 可視化された生命力の具現である樹木の枝や幹を剪定・伐採することで、
 切り離された箇所に比定する分のHPを対象から直接削り取ることが出来る。
 『直死の魔眼』にも似た防御無視効果を持つが、あくまで有限の生命力を対象から切り離す宝具であるため、
 治癒や再生力に由来する強力な不死性を持つ存在に死を与えるまでには至らない。

『三子合奏(けもの、おとをかなでる)』
ランク:B 種別:対人宝具 レンジ:1〜30 最大捕捉:30人
 アサシンに罪悪感を抱いた妻がヒキガエル・ウサギ・ヘビの姿に変えて月に送り込んだ3人の子供たち。
 強力な幻想種の類ではないものの、月桂の伐採機として改造されたアサシンに比べて
 小回りが効きやすく、眷属や使い魔のような形でアサシンをサポートする。
 また、ヒキガエル・ウサギ・ヘビはそれぞれ月の住人として伝承されている動物でもあり、
 月の出ている夜においては魔力供給を必要とせず独立した活動が可能。
 3人の子供たちには楽曲と音律を創始したという伝説もあり、主に音楽による精神干渉を行う。

【解説】
 中国の神話において月に住んでいるとされる伝説上の住人、あるいは日本の妖怪。
 神話における呉剛は妻が炎帝の孫である伯陵と密通していたことに怒り狂い、伯陵を殺害してしまう。
 そのため炎帝は怒り、呉剛を月に配流して不死の樹「月桂」を伐採することを命じた。
 月桂は斧を打ち込まれてもすぐに枝葉を茂らせるため、長い時間をかけても月桂樹を倒すことができなかった。
 罪悪感を抱いた呉剛の妻は3人の子供をヒキガエル・ウサギ・ヘビの姿に変えて月に赴かせ、父の伐採を手伝わせた。
 桂男の伝説にはいくつかパターンがあるものの、「過ちにより月に配流され、桂の木を切り続ける男」という部分は共通している。

 この伝説は早い時期から日本にも伝わっており、月と桂は古くから文学上でも結びつけられた。
 また、『伊勢物語』の中では美男として知られる主人公に対し、「桂男の君のような」という表現を行って以来、
 日本文学において「桂男」は単に美男のことも指すようにもなった。

 江戸時代の奇談集『絵本百物語』では桂男は月にまつわる妖怪として描かれており、
 満月ではないときに月を長く見ていると、桂男に招かれて寿命を縮めてしまうという怪異伝承も伝わっている。
 桂男と寿命にまつわる伝承は桂男がもとはインドの説話が中国を経て伝わったものとされると同時に
 日本神話では月神である月読が保食神を殺害したといわれることから、月神に死のイメージが伴っている故に、
 そのような伝説・神話が重なって付与されたのではないかと考えられている。

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最終更新:2025年01月02日 04:21