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  • 私は中野梓、今年桜ヶ丘女子高に入学しました。

澪梓wiki内検索 / 「私は中野梓、今年桜ヶ丘女子高に入学しました。」で検索した結果

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  • 私は中野梓、今年桜ヶ丘女子高に入学しました。
    私は中野梓、今年桜ヶ丘女子高に入学しました。 新歓のクラブ発表で、軽音部の演奏に感動して 入部する事にした楽しみだな。 顔合わせの日がやってきた。 私が自己紹介を始めるとすぐに質問責めに有った 中々に明るい部らしい。 質問してきた先輩お二方はカチューシャを付けた 人とヘアピンを付けた先輩・・・ 確かカチューシャの先輩はドラムでヘアピンの先 輩はギター&ボーカルの先輩だ。 この先輩のギターの音色、テクニック云々じゃな くて暖かく優しい感じのする音に憧れたんだよね。 でも、自己紹介が進まないで困惑してると、2人 の後ろから、「落ち着け、中野さんが困ってるだ ろ」と制止てくれた。 声の方を振り向くと別の2人の先輩が・・・お一人は ニコニコと優しい笑みを湛え、もうお一人はやれやれ と呆れ顔でこちらを見ていた。 落ち着いた所で自己紹介を続け終わらせる。 次に先輩...
  • ss6
    ...。の続編。 109 私は中野梓、今年桜ヶ丘女子高に入学しました。 110 愛くるしい笑顔 111 愛と優しさに包まれて 112 澪先輩と二度寝 113 恋文 114 ファーストキス 115 朝練 txt25 116 誕生日会の後に txt26 117 シックス・イレブン作戦 txt27 118 試験勉強後の一時 姉妹設定。避難所に投下されたもの。txt28 119 部活後の逢い引き 避難所に投下されたもの。txt29 120 ハッピーニューイヤー! 避難所に投下されたもの。txt30 121 謹賀新年 避難所に投下されたもの。txt31 122 補給! 避難所に投下されたもの。txt32 123 闘い終えて 避難所に投下されたもの。txt33 124 欲情! 避難所に投下されたもの。txt34 125 興奮しすぎて眠れない。 映画SS。避難所に投下されたもの。txt35 ...
  • 沖縄から帰って来てから数日
    沖縄から帰って来てから数日 梓「み~お、電話だよ」 あの星空での告白以来変わった事が少しある。  私が澪先輩に対して名前だけで呼ぶ事  私とみお、2人の左手薬指のリング、これ私がみおに頼まれ デパートに取りに行った品物だったのはビックリだった。  一番大事なのが、私こと中野梓から《秋山梓》になりました/// これに至るまでは大事な事なのに、拍子抜けする位ポンポンと話 が進んじゃたんだよね。 (回想)  沖縄から帰ってすぐに、みおが自分の両親と私の両親に家に来 るように連絡して都合の合う日に来て貰った。 澪「大事な話が有ります」 みおは2人の両親の前で切り出したんだよね緊張しちゃたよ。 澪「私と梓は、同性しか好きになれないんだ。   そして2人は交際していて、夫婦とかにはなれないけど、   梓と一緒に生きて行きたいんだ、だから2人でいる事を   許して下さい...
  • 5日先の未来の君へ
    Happy Birthday! 16歳の誕生日、おめでとう。 こうして君にバースデーカードを送れること、心の底から嬉しいよ。 ねえ、知ってるかな。私と君がこうしてバンドしてるって、わりと凄いことなんだ。 ちょうど私より1年遅れで君が生まれてくれたから。 親御さんがジャズバンドをしてくれてたから。 小学4年の時にギターを習い始めたから。 私がベースを始めたから。 進学先に桜高を選んだから。 律が文芸部の入部希望届を破っちゃったから。 軽音部が廃部寸前だったときにムギが見学に来てくれたから。 半ばあきらめてた時に唯が入部してくれたから。 嫌がる山中先生が最終的になんとか顧問を引き受けてくれたから。 学祭のときに和が講堂使用の許可を取り付けてくれたから。 初めての学祭ライブが大成功だったから。 そして翌年、やはり君が桜高に入...
  • 会長はネコ耳様!
     ──「あ、あの……何ですかこれ」  ──「何ってネコ耳だけど」  ──「いや、それはわかるんですけど……えと、これをどうすれば」                   (「けいおん!」#09「新入部員!」より)     ◇  ◆  ◇  可愛いマフラーを巻き終えた真鍋さんが、私に向かって別れの挨拶を告げた。 「それでは会長、お先に失礼します」 「はい、お疲れさまでした」  秋の日はつるべ落としなどと言われるが、つい先ほどまで明るかったはずの窓の外は、いつの間にかすっかり闇に包まれていた。どうやら少しばかり仕事に没頭しすぎたらしい。 「もうすっかり遅くなってしまったから、真鍋さんも気をつけて帰って」 「わかりました。会長も、あまり無理しないでくださいね」 「ありがとう。そうする」  ぱたん、と生徒会室の扉が閉まる。  ...
  • 『私の大切な――』 side 梓.
     修了式も終わって、3月中旬、平日の朝9時。  軽音部の部室――もとい、音楽準備室には私、ひとり。 「はぁ……」  ここに来てから幾度もため息をつき、準備室から見える運動場を見る。  さすがに新年度までは運動部も活動をしてないのか、運動場も閑散としてる。  誰もいない運動場を見ててもおもしろくないから、今度は部屋の中に視線を移す。  部室の中は、唯先輩や律先輩が置いていったものが残っている。そんな中、ある人が忘れていった人形を見た瞬間―― 「――先輩」  自然に涙がこぼれた。  信頼? 尊敬?   ううん、違う。これは「好き」という感情。  最初は尊敬だった、と思う。  先輩は、何事にもひたむきに努力して、それで結果をちゃんと出している。  自分にもそういうところがあったから、私と先輩を重ねて見ていたんだと思う。最初は。  ...
  • 恋文
    ハートマークがプリントされた便箋を前に、頭を抱え込んだ。 いくつもの言葉が、浮かんでは消え、書こうとすれば指先が止まる。 思いを届けたい、伝えたい結果がどちらにしても・・・。 もうすぐ、二学期も終わる。 来年は、先輩達も受験生になり忙しくなる。 だから、今、私は先輩にラブレターを書いている。 ボールペンを持った指先が迷う、私の心を、先輩への気持ちを伝える言葉を探して。 土日を費やし、書き上げた手紙をピンクの封筒に入れ、中央に『澪先輩へ』右下に、 『中野梓』と記入した。 後は、どうやって渡すかだ、それが一番難しいかも。 月曜日 朝、何時もより早く学校へ向かう、ベタだけど先輩の下駄箱手紙を入れる為、だが先輩の下駄箱には、既に何通かの手紙が入ってた、流石澪先輩、ファンクラブが有るから当然だよね。 私も入れようとしたけど、手が震え、また手紙を持つ指先が迷った。 本当...
  • 『私の大切な――』side 澪.
     私は、いま、思い人へ告白をする。 「――の事が好きなんだ」 「ごめんなさい、――のことは好きになれません。……――がそんな人だとは思わなかったです」  私の言の葉は思い人の心を揺り動かす力もなく、無情にも振り払われた。 「では」  私の前から去っていく思い人。 「――待って!!」  私らしくもない大声を上げても――思い人は振り返ることはなかった。  その場に立ち尽くす。  ぽっかりと、私の心に穴が開いた感覚。  足下が無くなり、ただひたすらに墜ちていく感覚。  ――暗転する世界。  ――――  ――目が覚めた。まだ外は薄暗いし、目覚まし時計も鳴ってない。  手探りで携帯を手に取り、携帯を開いた。  ……まぶしい。反射的に目を閉じてしまった。  うっすらと目を開けて、携帯の液晶を見た。  決戦の日。朝の...
  • そして16歳になった君へ
    貴女はどこから来たの。貴女はどこへ行くの。私たちはいったい、何。     ◇  ◆  ◇ 「むぐっ……!」 カラン、と右手に持っていたフォークを床に取り落とすと、そのまま唯が口とノドに手をあてて目を白黒させ始めた。 「おい唯、大丈夫か。なんかすっげー顔色悪いぞ」 「むごごぐっ……!」 「まあ大変、きっとケーキがノドに詰まってしまったのね」 「んむごぎぐごぐっ……!」 心配そうに律とムギが唯を顔をのぞき込む。 だけど私の見たところ、当の唯はそこまでせっぱつまってるような感じじゃなかった。 強いていえば小学校の学芸会でも見せられてるような気分とでもいおうか。 「あの、そういうことなら、とりあえず飲み物でも──」 心配そうに自分のカップを差し出そうとする梓を、あわてて律が両手で制止する。 「いいや梓、そういう素人の生モノは...
  • SS紹介4
    タイトル 備考 澪「部室でありがちな事」 梓「どうしてこんな嘘、ついちゃったんだろう…」 オールキャラより? 澪「梓にお姉ちゃんって呼ばれて甘えられたい」 純「遊園地!」 他カプネタあり。 澪「ハーレムワールド」 唯「せんぱい!」 まとめが中々出てこないためdat置いときます。 澪「やっぱ文学部入っとけばよかった」 したらばの避難所での紹介。 梓「ときめきシュガー」 梓「コイントス」 澪「梓ぁ!あず、梓ああああ!」 キャラ崩壊気味。 梓「怪盗あずにゃん」 キャラ崩壊気味。 律「澪のふとももをぷにぷにしたい」 キャラ崩壊気味。梓編は 23から 49まで。 梓「お面の中野梓」 梓「バレンタインの中野梓」 唯「魅惑のあずにゃんシリーズ!」 澪「なぁ梓、私たちって似てるよな」 入れ替わり系。 唯「澪ちゃん見て見て!分身の術!」澪「・・・」 入れ替わり系。 紬「素敵な誕生日プレ...
  • 曽我部先輩、最後の勝利
     贖罪。     ◇  ◆  ◇  秋山澪ファンクラブのお茶会は盛況のうちに終了し、今は参加者たちがひな壇に並んで記念撮影の真っ最中。もちろんその中心にいるのは我らがアイドル、秋山澪その人である。ズイブンと微笑ましい光景だ。もっとも当の本人の笑顔だけが、どこか引きつっているようにも見えるのは、ただの気のせいだろうか。大学受験も近づいていることだし、今のうちにメガネの度数に問題がないか、眼科で再検査してもらった方がいいかも知れない。  やれやれ。どうしてこう物事を斜に見てしまうだろう。我ながらつくづくイヤになってしまう。ファンクラブ会長であり、何よりお茶会の発案者という立場でありながら、おそらくこの私だけがこのバカ騒ぎを醒めた目で眺めているという現実に。いやむしろ、この後に──。  おっと、もう一人いたわね。この場から浮いている子が。会場の一角で所在なさげに撮...
  • 小ネタ 無題52
    澪「梓、結婚しよう」 梓「え、でも私達男同士だし……」 澪「安心しろ、実は私、女だったんだ。   教育の影響で、男っぽく振舞うよう要求されていただけで」 梓「ごめんなさい、実は私も女なんです」 澪「うーん、どうしようか……」 澪「ママ、この人結婚させてくれ」 梓「中野梓と申します。よろしくお願いします」 澪ママ「……その人はもしかして、女なのでは無いですか!?」 澪「何言ってるんだ、ママ。確かに女に見えるがれっきとしたおとk」 澪ママ「中野家の梓と言えば!私が産んだ二人目の女児!      それを中野家に縁組させたのですよ!?      出自をごまかす為、男という触れ込みで。      その梓さんは、私の実の娘、つまり貴女の実の妹なのですよ!?」 澪「……」 梓「……」 梓「ふぇーん、レズで男装で近親相姦なんて三重苦過ぎますー」 澪「うーん、...
  • 唇に誘われて
    最近はずっと曇りがちな天気が続いていたが今日は久しぶりの快晴。 教室の窓際にいると暖かな陽射しが入り、午後には窓際の子が授業中にこっくりと舟をこぎだす光景も見られた。 そんな暖かな日、放課後を迎えいつものように部室へと向かう。 「あれ・・・澪先輩だけ?」 部室に入ると、どうやらまだ澪先輩しか来ていないようだ。 それに、 「くー・・・」 その澪先輩はソファーに座り、小さな寝息を立てて眠っていた。 ちょうど先輩が座っている所には暖かな陽が体に当たっていて、眠るにはとても気持ちよさそう。 と、先輩が少しだけ身をよじってこちらの方に体を向けてきた。 「うーん・・・」 「――――っ!」 眠っている先輩の艶やかで柔らかな唇を見た瞬間、ドキッと心臓が跳ね上がり、思考は白く、顔は恐らく紅に染まった。 呼吸はほとんど止まったも同然な状...
  • 7日先の未来の先輩へ
    Happy Birthday! 17歳の誕生日、おめでとうございますっ! 先日は私へのバースデープレゼントとカード、ありがとうございました。 一生の宝物にしますっ! それでお返しをかねて、先輩宛てにバースデーカードを作ろうと思ったのですが、 残念ながら私には先輩みたいな文才がありませんでした…。 そこで今回は、私が先輩のどんなところが好きかを書こうと思います。 先輩の弾くベースが大好きです。 静かだけど、それでいて強さを秘めてて。 さりげなくみんなをリードしていくベースが大好きです。 黒い長い髪が大好きです。 優しいところが大好きです。 魔法のような詩が大好きです。 カッコいいところが大好きです。 歌い上げる先輩の声が大好きです。 それでいてカワイイところが大好きです。 それを必死に隠してるところも大好きです。 ...
  • 澪先輩の家政婦になって数ヶ月がたった。
    澪先輩の家政婦になって数ヶ月がたった。 先輩は相変わらず忙しい日々だけど、一番近くに居れる家政婦は私にとって凄く嬉しくて楽しい・・・けど澪先輩に依存しちゃて良いのか不安にならない事もない。 結論を後回しにするのは悪い癖だけど、今この時は澪先輩の役に立てるならと思い気を引き締め晩御飯の準備に取りかかった。 あいなしに、澪先輩がキッチンに入って私に話掛けてきた。 澪「梓頼みがあるんだ。」 何だろう? 梓「どうしたんですか?」 澪「先週一緒に行ったデパートに取りに行って貰いたい品物があってな。   インフォメーションに置いて貰ってあるからお願いできるかな?   今日はもう遅いから明日で良いんだけど」 梓「了解です。    澪先輩は行けないんですか?」 澪「今晩から明後日までは仕事が詰ちゃってさ」 梓「大丈夫ですか?澪先輩無理してませんか」  澪「明後日まで頑張れば、明...
  • バレンタイン・ストーム ~外伝2 クリスタルナハト~
     戦いにはたいていの場合、勝者と敗者が存在するものだ。  しばしば全員が敗者ということもめずらしくない。  そして全員が勝者になれるケースは稀有である。     ◇  ◆  ◇  そろそろ世間一般では深夜と呼んでも差し支えない時間。いちおうは閑静な住宅街だというのに、今夜はびっくりするほど無数の星々が夜空をにぎわせています。そんなどこかミスマッチな光景を、さきほどから車の後部座席の窓越しに、ぼんやりと私は眺めていました。もうメールの返事をいただいてから随分と待たされているのですが、かの人は未だにあらわれず。  ──クリスタルナハト。  記憶の深淵から忌まわしい言葉が浮かんできたのと同時に、暗い路上で何かが動いたような気がしました。そちらに視線を向け、目をこらします。もしかしたら勘違いでしょうか。いえいえ、確かに動きました。さらにその暗がりを注目してみまし...
  • ハッピーニューイヤー!
    「……さ、…ずさ」  ――誰かが私を呼んでいる。  沈み込んでいた意識が、誰かからの私を呼ぶ声でゆっくりと浮上していく。 「ん……うう、ん……」  ぼんやりとしながら目蓋を開くと、部屋の明かりが目に入り、それが眩しくて私はまたぎゅっと目蓋を閉じてしまう。 「梓、梓」 「ん、んん……?」  と、何かが部屋の明かりを遮ったおかげで眩しさを感じなくなり、再び目蓋を開く。  すると、 「ほら梓、起きないとキスするぞ?」  ――私の視界いっぱいに、澪先輩の顔が映っていて。  私がぼーっとしている間に、潤った桜色の唇が近づいて―― 「にゃあっ!? あうっ!」 「うわっ!? あつっ!」  驚いた私は飛び起きようとしてしまって、勢いよく澪先輩のおでこと私のおでこがごっつんこ。  互いにおでこがぶつかった痛みにしばし悶絶して...
  • SS紹介6
    タイトル 備考 澪「サボテン」 BADエンド。 澪「ずっとずっと好きだった」 レス番 1から 122まで、ルート分岐で澪梓ルートは 142から。 梓「ラリホー」 他カプ成分あり。 澪「ポッキーゲーム」 梓「私、澪先輩みたいなお姉ちゃんだったら欲しいなぁ」 梓「納涼の中野梓」 後半に澪梓要素有り。 梓「私の恋はホーネッカー」 唯「ぶりとら」 少し澪梓要素有り。 唯「ゆりもえ!」 澪梓要素有り。 梓「おかたづけ」 梓「澪先輩って絵に描いたような美人ですよね!」 したらばの避難所での紹介。 梓「猫耳!」 したらばの避難所での紹介。 唯「ペット!」 平沢唯獄中記 要素はあるが読む人をかなり選ぶので注意。 唯「けいおん部で一番優秀なのは誰か」 したらばの避難所での紹介。 澪「ムギに律をとられた……」 未完。したらばの避難所での紹介。 澪「最高のプレゼント」 したらばの避難所での紹介。...
  • シックス・イレブン作戦
     また、夢を見た。もうひとつの世界での私達の夢を。     ◇  ◆  ◇  そうこうしてるうちに、先輩から絶え間なく吐き出されるジェット噴流が、かすかに細く長い飛行機雲を発生させはじめた。それをかぶってしまわないよう、私はほんの少しだけ高度を下げる。すると必然的に、先輩の身体を下から見上げるような形になる。たとえば風になびく長くつややかな黒髪とか、ストライカーユニットからチラリと見える真っ白いフトモモとか、そして何よりも野暮ったい軍服の上からでもはっきりとわかる女性らしいシルエットとか──。  と、その時。 『エニワ02、梓。ちゃんと空中警戒してる?』 「は、はい。すいません、先輩」 『何に気を取られてるか知らないけど、もう少し集中しような』 「了解です。気をつけます」  全身から冷汗が吹き出し、同時に鳥肌が立つのを感じる。私より前を飛んでる...
  • 澪先輩の誕生日がやってくる。しかし私はどうしても良さげなプレゼントが浮かばない。
    澪先輩の誕生日がやってくる。しかし私はどうしても良さげなプレゼントが浮かばない。 かといって花だけとか言うのも味気ないし、 あんまり高い物だと澪先輩に受け取ってもらえなそうだし。  仕方なく、私は最終手段を取った。何の事はない、本人にリクエストを聞いてみたのだ。 「梓のくれる物なら別に何でも良いよ」  予想通り、何の解決にもならない返事が。さらに、 「あ、でも高い物とかはいらないよ。梓に気を遣わせるのも悪いし」  しっかりと釘を刺されてしまう。私は澪先輩の為だったら全然気にしないんだけどな……。 「じゃあ、当日はデートしましようか。学校終わったら二人で街へ出て。一日くらい練習休んでも平気ですよね」 「あ、良いねそれ」澪先輩は快く承諾してくれた。  決まりはしたが、そーなると何処に行こうかで今から迷う……。 「うふふ。結局梓は悩むハメになるんだな」  悩んでいる...
  • たそがれ時のゲームプレイヤーたちに
     どこにでもいるような普通の女子高生なんですよ、私は。     ◇  ◆  ◇ 「無理ですよ、次の生徒会長だなんて」  現生徒会長、曽我部恵先輩の言葉を、私はあっさりと一蹴した。たった二人しかいない放課後の生徒会室とはいえ、自分の声が予想以上に響いたのが意外だった。それほど緊張していたつもりはなかったのに。 「そうかしら。私はそうは思わないんだけれど」  私の否定をやんわりと退けながら、先輩が言葉を重ねていく。 「むしろ真鍋さん以上にふさわしい人がいたら、ぜひ名前を挙げてほしいわね」  この柔らかな物腰と聡明な頭脳が、多くの生徒や教師たちの信頼を勝ち得てきたことは確かだ。もちろん私もその一人に加えていい。だからこそ、たとえ誰が後を継いだとしても、前の生徒会長のほうがよかったと言われ続けるのは確実だ。  それはもう想像するだけで...
  • 澪は三十分も前から待ち合わせ場所にいた。
     澪は三十分も前から待ち合わせ場所にいた。 やや早過ぎる気もするが、元々待つ事は嫌いじゃない。  目的地はすぐ目の前にあるアミューズメントパークである。今日は梓と二人きりでここで遊ぶ事となったのだ。 タダででチケットが2枚手に入ったからと勇気を振り絞り梓を誘ってみたら快くOKしてくれた。 「すいませーん、お待たせしました」  梓の声に、それまで俯いていた澪は破顔する。 「そんなに慌てなくても。まだ約束の時間の十分前だぞ」 「ワクワクしちゃって、ちょっとでも早く来たかったんです」  えへへ、と梓が笑うと、つられて澪も笑っている。 「早く行きましょう」 そう言って梓は澪の手を取り、ゲートへと走り出す。 「わわっ、も、もう強引なんだから……!」  梓の行動に澪はやんわりと抗議するが、その表情から溢れてくる嬉しさは隠せなかった...
  • 今できる、精いっぱいのことを
    こんな形で悪夢が現実になるなんて。 風邪でダウンしていた唯が奇跡的に復活し、ほっと安心したのもつかの間。 大事なギターを家に忘れてきたことがわかり、彼女はそれを取りに戻ることに。 私たちはその間、唯抜きで二度目の学祭ライブを決行することになった。 万が一のことを考えてあらかじめ準備していた編成で。 つまり、さわ子先生がサイド、梓がリード、そして私がヴォーカルというわけだ。 正直、動揺はある。しかも、かなり。 一度は唯が顔を見せてくれたから、これで今回はヴォーカルをやらないですむ、とすっかり油断してしまっていた。 だからこの状況は半ば不意打ちにも等しい。 いやでも思い出してしまう。一年前の学祭ライブの大失態。 とっくに覚悟を決めていたつもりだったのに、おじけ虫がもぞもぞと動き出す。 ひざが笑う。身体の震えがとまらない。 なんでこんなことに。怖い...
  • バレンタイン・ストーム ~外伝1 紅い悪魔~
     民よ故郷よ安んじよ。われらは汝らが醜(しこ)の御盾なれば。     ◇  ◆  ◇  ”限られた戦力の柔軟な運用”  そうホワイトボードに大書すると、我らが敬愛する生徒会会長、曽我部恵先輩はこんなことを言い出した。 「敵は強大であり、対する我々は限られた戦力しか持たない。そのような場合、どのように戦うべきか。歴史はこんな風に教えてくれている」  これに対して私を含めた生徒会役員たちの全員は、ただ黙って耳を傾けている。内心どう思っているかまでは知らないが、少なくともあからさまに反抗的な態度を取る者はいなかった。 「それが『限られた戦力の柔軟な運用』よ。敵の弱い部分に我々の力を集中するとか、逆に可能な限り戦力を温存して長期戦に持ち込むという風にね。自身の力をもっとも有効に、敵の力をもっとも無効にする場所や時間や方法を考えること」  なか...
  • 静かな夜に
    最近そろそろテストが近いという事もあり、私は今日は澪先輩の家に来て勉強を教えていただいていました。 最初は受験生である澪先輩の手を借りるのは迷惑では、と思っていたけれど澪先輩は「私としても基礎の見直しになるよ」と言ってくれて付き合ってくれたのは何だか申し訳なく思いつつも嬉しかった。 「澪先輩、この部分はどう・・・」 「それはこうだよ」 「なるほど・・・ありがとうございます」 澪先輩はすぐ隣で親身になって、分からない所も丁寧に教えてくれるので一人でやる時より苦にならず勉強に集中する事が出来ました。 「ふう、大体の範囲はこれで終わったかな?」 「そうですね、大体ここまでです」 「そっか・・・じゃあ一通り終わったな。お疲れさま、梓」 「こちらこそ今日はありがとうございました、澪先輩っ」 私はぺこりと頭を下げて感謝を表す。 「ううん、私としてもい...
  • 永遠の輝き、永遠の想い
     ――チュンチュン、チチチ……。 「ん……朝、か」  外から聞こえる小鳥のさえずり、そしてカーテンの隙間からもれる朝の陽射しで目が覚めた。  日はまだ昇ったばかりみたいで、外はまだほんの少し薄暗い。  ――と、 「……む?」  体を起こそうとしたところ、何だかやけに身体がスースーしている妙な感じに加え自分以外に温かくて柔らかな感触がすぐ傍にあるような。  横に目をやると、 「うーん……むにゃ……」 「……あ」  梓が、私の傍らでわずかに背を丸めて幸せそうに眠っている。  おまけにお互い何も着ておらず、生まれた時のままの姿だった。  ――そうだ、そうだった。  昨日は一緒にお風呂に入って――お風呂に入ってる時もイチャイチャしたんだけど――上がってからそのまま一緒に布団に潜り込んで抱き合って……。 「...
  • 守りたい願いと意志
    「ふう……今回のテストはそれなりに良かったかな」  期末テストが終わり休日が明けた今日、一通りのテストが返ってきたがどの教科も90~80点代をキープ出来ていて特に大きな問題はなかった。  ただ数学での途中の計算間違い、英語での英単語の綴り間違いなど、細かいミスがあったので家に帰ったらきちんと復習しておかないと……。  今年は受験だし細かいミスを無くすよう、もっと頑張らなきゃな。  そう考えながら放課後、みんなより一足先に――唯と律は追試で一時間は遅くなり、ムギは教室の掃除で少し遅くなる――部室に入る。 「あ、お疲れさまです澪先輩!」 「梓、お疲れ……って、え?」  部室に入ると、壁際に脚立がたっており、梓がそれに登っている。  私は肩にかけてあるエリザベスを近くの壁に立て掛けながら聞いてみた。 「梓、脚立に登ってなにやってるんだ?...
  • お揃いの髪型
    「きゃーっ!」 「うひゃーっ!」  後ろから抱きしめてくれる澪先輩の柔らかさを感じつつ流れる水とともに滑り降り、ばっしゃーんという水音とともに下のプールに着水!  今日は澪先輩と一緒にプールへ遊びに来ました。 「ぷはっ、やっぱり爽快ですね、ウォータースライダーは」 「ああ、このあっという間に滑り降りるスピード感がたまらないよな」  水から顔を出すと夏の太陽の光が眩しく、けれど澪先輩の笑顔はそれよりもっと眩しく見えて、胸がどきどきする。 「けどちょっと意外でした。澪先輩、ウォータースライダーは苦手なような気がしてたので」 「あのな、私はその、お化けや幽霊の類いが苦手なだけでウォータースライダーとかはかなり好きだぞ……ってあれ?」 「どうしました、先輩?」 「梓、ツインテールが片方ほどけてるぞ」 「えっ? あれ、あれれっ?」  先輩に...
  • 膝枕
    「こんにちは」 放課後。 私は、纏わりついて離れない眠気を振り払うように、元気に部室のドアを開ける。 だが、そこには誰も居らず、がらんとした空間が空しく広がっていた。 「あれ?みなさん、まだなんだ」 私の、いささか拍子抜けした呟きが、無人の部室に大きく響く。 仕方がないので、個人練習でもしようとムッタンをケースから出し、ストラップを肩にかけた時、 「あっ」 私は思わずふらつき、ムッタンのヘッドを派手に床に叩き付けそうになってしまった。 (危ない危ない) 私は、冷や汗を拭きながら、体制を立て直した。 (いくらなんでも夕べはやりすぎたな) 私は、夕べ、ほとんど寝ていなかった。 というのも、今度やる極を練習していて、かっこいいフレーズを思いついたのだが、それがうまく弾けず、できるまで練習し続けてしまったのだ。 ...
  • 闘い終えて
    「憂、純」 「梓ちゃん、お疲れさま」  全ての試験科目を終え、試験会場を出ると入口のすぐ横で憂と純が待っててくれていた。  私の席は会場の奥の隅っこだったから、出てくるのに時間かかっちゃったな。 「そっちもお疲れ。どうだった?」 「うん、やってきたことは全て出し切れたと思うから、私は悔いはない……かな」 「そっか……で、純は」  横にいるモフモフ頭に目をやってみると、 「ヘヘ……ヤッパワタシッテ、フカノウヲカノウニ……」  モフモフからまるで煙りでも出ているかのように、普段使っていなかった脳みそをフル回転した結果が、今の純の姿らしかった。 「純ちゃんもすごく頑張ったみたいだから」 「そ、そうみたいだね……おーい、純ー」  軽くぽこん、と純の頭を叩いてやる。 「おおっ、梓部長! よくぞ戦地から無事お戻りになられたようで...
  • 十五夜
    ――日付も変わった現在、深夜一時。  大学寮の自室の窓から空を見上げると、輝く星々の真ん中に一際輝く月が真円を描いてその存在を現わにしていて。  どうやら日付が変わるまでずっと出ていた雲はようやく過ぎ去ってくれたみたい。 澪「綺麗だな……」  私は窓際に置いてある椅子に座り、ただ満月を見上げている。 外は静かで、ちょっとした風流を楽しむのにはもってこいだ。 ――と、 「んん……せんぱい……?」  すぐ横にあるベッドの方から、いかにも眠たそうに私を呼ぶ声が聞こえてきた。 澪「ごめん、起こしちゃったか梓」 梓「どうしたんですか……? こんな夜中に……」  そう言いながら梓はもぞもぞとベッドから抜け出すと、私に甘えるようにぎゅっと抱きついてくる。 澪「とと……私ならもうしばらくしたら寝るから梓は寝てていいんだぞ...
  • 澪誕記念小ネタ
     ありがとうございましたー、というコンビニの店員の声を聞きながら店の外に出ると体の芯まで冷え込みそうな寒さが襲ってくる。  この寒さ、一人であれば思わず背中を丸くしながら歩いていきそうなぐらいだけど、 「よし、行こうか梓」 「はいっ」  隣にいて、そっと手を握ってくれる澪先輩の存在が何よりあったかくて、そして嬉しくて。  この寒さでもしゃきっと背筋を伸ばして歩いていくことが出来る。 「あそこの公園に寄っていこう、あそこなら上に屋根が付いてるベンチがあるからベンチに雪が積もってる心配もないしさ」 「はい!」  そうして、先ほどのコンビニから少し離れた所にある公園に私達は立ち寄っていくことに。 「運がいいな、今の時間は私達の貸し切りみたいだ」 「少しの間ですけど、これで二人っきりですね」 「ああ、嬉しいかぎりだ」...
  • 甘くて幸せな時間を共に
    「もう来てるかな……あっ」  学校が終わり家の近くにある公園までやってくると、その一角にあるベンチで私の先輩にして……私の恋人が既に待っていた。  まるで黒曜石でも溶かし込んだような艶やかで綺麗な黒い髪をたゆたわせ、暇を潰すかのように携帯を適当に操作していたが、私がやって来たことに気付くと携帯を懐にしまいこちらに顔を向け、柔らかく微笑んでくれた。 「おかえり、梓」 「す、すいません澪先輩、待たせちゃいましたか?」 「ううん、今来たところさ」  以前よりも心なしか華麗さを感じるようになった澪先輩の瞳に見つめられ、何だか意味もなくどきどきしてしまう。 「じゃ、行こっか?」 「はいっ」  澪先輩はベンチから立ち上がると、そっと私の手を取ってくれて。  そのまま私達は一緒に歩きだした。  ――今日は2月14日、今年もまたバレンタインデ...
  • 風邪の引き方直し方
     ──「私が代わってあげられたらいいのになあ。風邪、うつして貰って」  ──「うつすって……どうやって?」  ── 思いがけない憂の言葉に、梓は身を乗り出していた。  ── もしそんな方法があるというのなら、ぜひ教えてもらいたいものだ。                     (「けいおん!」#12「軽音!」より)     ◇  ◆  ◇  たまに窓をたたく雨の音が聞こえてくる。おそらく外は、冬の始まりを感じさせる冷たい雨なのだろう。  外に出ないですむのは幸運。  でもその理由が風邪なのは不運。  初めての学祭ライブは結果的に大成功だった。最初、唯先輩が抜けた時はどうなることかと思ったけど、なんとか残りのメンバーでその穴を埋めてつないで。最後は戻ってきた唯先輩も加えての『ふわふわ時間』で、そりゃもうメチャメチャ盛り上がった。  だけ...
  • バトル・オブ・ポッキー
     大抵の人々は忘却していることだろう。  ネコが天性の狩人であり、生粋の肉食獣だという事実を。     ◇  ◆  ◇  まあ仮にも軽音部のイベントだから、普通に始まって何事もなく終わるとは思ってなかったけど。 「えーそれでは、宴もたけなわとなりましたところでっ!」  妙に嬉しそうに叫びながら立ち上がった律の姿を見た瞬間、イヤな予感がしたんだよな。 「第1回っ! 中野梓誕生日記念チキチキポッキーゲ~~~~ム!!」 「おおおっーー!!」  なぜか唯とムギが顔を紅くして、律と一緒に拍手と歓声を上げている。なるほど、梓への誕生プレゼントと称して、そろいもそろってポッキーを買ってきたのはそういうためか。 「なんですか、それ」  一方の梓は何も知らされていなかったらしく、狐につままれたような表情を浮かべている。多分、私も似たようなも...
  • 羽ばたける光
     秋晴れの空が窓の外に広がっているお昼休み。  暖かな陽射しが入る校舎の中を、私はゆっくりと歩いていました。  ――と、 「あら? 梓ちゃん?」  廊下の角っこにいる、小さい体ながら黒く艶やかな長いツインテール。  遠目からでも一目で分かりました。 「……ですね、……朝……頃に……しょう。  細……事は……後、部…が終わっ……ら決め……ょうか。  じゃあ放……、…活で」  梓ちゃんはどうやら携帯で誰かと話しているみたいだけど……?  電話が終わった所で、近づいて声をかけます。 「楽しみだなぁ……えへへ」 「こんにちは、梓ちゃん」 「ひゃっ!」  声をかけると梓ちゃんは猫のようにびくっ、と驚きながらこちらに振り向きました。 「ム、ムギ先輩、こんにちは」 「梓ちゃん、いま電話で誰かと話していたみたいだけど……何かい...
  • 想いはいつも傍に
    「さてと……部屋の整理も終えたし、明日に備えて寝るかな」  ――卒業式を迎え、高校生活に終わりをつげてから数日後。  私は大学生活に向けて今日この日、一人暮らしするアパートの方に部屋の大半の物を移動させた。  そして明日からは早い内に新しい生活に慣れるため家を離れ、アパートでの一人暮らしに移る予定だ。 「しばらくは自分の部屋ともお別れだな」  部屋を見渡してみると随分すっきりとして、こんなに自分の部屋って広かったかな? と思わず感じてしまったり。  とはいえ、長期の休みになったら家に戻ってくるつもりなので机や布団はそのまま家に置いておくことにした。 「と、寝る前に歯を磨いておかないと」  淡い感傷を思いながら部屋を出て、洗面所に向かうと梓がいた。 「あ、お姉ちゃん」 「歯磨きに来たんだけど、梓が使ってたとこかな?」 「う、うん...
  • その日、ライブを終えた澪は不機嫌そのものだった。
    その日、ライブを終えた澪は不機嫌そのものだった。  澪はずっと深刻な顔のまま黙り込んでいた。 梓が話を振ると一応は返事をするのだが、どう見てもその心は上の空、といったところだ。 そして、澪は突然ベースを片手に飛び出してしまったのだ。 あまりに唐突な澪の行動に、唯達は呆然としている。 「ちょっと私見てきます」  こんな状態の澪は放っておけない。遅れて梓も澪の後を追って部屋を出ていった。 外はもう完全に日が沈んで、外は漆黒の世界だ。 居るとしたら近くの夜間照明が設置されている公園しか無い。 「……あ」  そして、その場所に澪はいた。  駆け足で此処へ向かったのか、既に澪は練習に取り組んでいる。その表情には 鬼気迫るものがあり、いつもの澪とは違う。梓はしばらく物陰から様子を伺う事にした。 「ど...
  • 優しい手のひら
     雨の音がする。  そう、「雨の音」が開いた窓の向こうの世界から鳴り響いていた。  “しとしと”という擬音は誰が考えたのだろう。ただの水の雫が空から落ちてきて、いろんなものに当たって音を立てている情景を、なんともうまく表しているように感じる。 「雨……、やみそうにないですね」  窓を開け、今日の天気の空模様を確認して、中野梓は隣の彼女へと呟いた。 「そうだなぁ」  ほんの10センチほど高い位置で、同じように窓の外を眺めていたこの部屋の主である彼女――秋山澪が返事をする。 「どうしましょう……」  雨は絶えず降り続いている。それほど激しい雨ではないけれど、心なしか梓がここまで来た時よりも雨足が強くなってきた気がする。 「これじゃあ出かけるのは無理かな」 「……そうですね」  休日のお昼にも程近い頃。梓は澪の家までやって来ていた。本来だったらこのまま二人で出かけるはずだっ...
  • 小ネタ 無題46
    梓「~♪」 澪「そうだ。梓、ちょっといい?」ゴソゴソ 梓「はい?」 澪「いや、梓の練習風景撮らせてくれないかなあって」 梓「わ、私のですか?えと、じゃあお願いします……」 澪「自然体でいいからな~、っと」ピッ 澪「よし、撮れた。ありがとね」 梓「……あの、澪先輩も一緒に写りませんか?」 澪「え…わ、私もか?」 梓「練習じゃなくて、澪先輩と記念に一枚と思って……。ダメですか?」 澪「わかった…自分を撮るのはあんまりやったことないけど」 澪「梓、もう少しこっち寄って」 梓「は、はい」ススッ 梓「このくらいですか?」 澪「ん。いいかな」ピッ 澪「……思いっきりぶれてる」 梓「ぷっ……」クスクス 澪「わ、笑うなよ」 梓「ご、ごめんなさい。も...
  • 懲りない人たち
    「正直、和先輩にはすごく感謝してます」 「え……そうなの。どうして?」 訳が分からないわ、という戸惑いの表情を浮かべながら、和先輩は私の顔をのぞき込んできた。 まるで春風のようなさりげない仕草に、年齢差以上の格の違いを見せつけられたような気がする。 それはとてつもない羨望と、ほんの少しの敗北感。 とてもじゃないが、私はこんな人にはなれそうにない。 「私一人じゃ、とてもここまで来る勇気はなかったので」 生徒会長まで勤め上げ、国立の法学部に入れるほど頭がよくて、それでいて面倒見もいい。 だいたい、あの唯先輩と幼なじみをやっていられるという時点で、尊敬の念を抱いてしまうくらいに。 さらに澪先輩とのことで、一度ならず背中を押してもらったこともあったし。 「もっとも私も、曽我部先輩が大学の寮にいるから、というのもあるんだけどね。だからお互い様よ」 「あ、...
  • すとぱん!
     『すとぱん!(前篇)』 ────────────  小さいころ、あの空の向こうにあるって信じてた。  友だち、夢、名誉、恋、運命。  その、全てが。     ◇  ◆  ◇  ここ数日では一番に眺めがよくて、絶好の飛行日和だった。  水平視界は極めて良好。上空は蒼い空だけど、眼下には地平線まで真っ白な雲海が広がっている。おまけに上方やや左手から照り付ける太陽の光を浴びてキラキラと輝いていた。これが観光旅行だったら雄大な景色に歓声のひとつも上げたいところだけど、残念ながら現在は作戦の真っ最中。とてもそんな不謹慎な真似はできない。  高度34,000フィート。気温マイナス53℃。大気圧は地上の半分以下。魔法がなければ10秒と命を保っていられない、この成層圏という名の異世界。そんな天国と地獄の境目を、今日も私たちは音速のおよそ80パーセントと...
  • 先輩方が卒業したあとのGW
    先輩方が卒業したあとのGW 久しぶりに5人揃ってスタジオに集まり、音合わせをしました 練習し終わったあと、私達は澪先輩の家のアパート(大学の下宿先)に集まりました 私ももう3年生、勉強に手を抜いている場合じゃありません 先輩方と一緒の大学に行くためにも・・・ 澪先輩に勉強を教えてもらっていました 澪:ここはこうして、で、ここは・・・ 梓:なるほど 唯:あーずにゃん!えい! 唯先輩が私に抱きついてきました 梓:ひゃ!! 澪:こら!唯!勉強の邪魔をするな! 律:おらーーーーーーー 律先輩は唯先輩にアームロックをしかけました 唯:り!りっちゃんギブギブ!!! 律:はっはっは!私の勝ち~~! 澪:梓の勉強の邪魔だろ、まったく・・・ 澪先輩が愚痴を言っています この二人のテンションは高校の...
  • バレンタイン・ストーム ~その1 対立要因~
     よろしい、ならば戦争だ。     ◇  ◆  ◇  自分の席のサイドにスクールバッグを引っかけて、ほっと一息つく。半ば凍りついていた身体がようやく融けはじめる。気温的にはそれほど暖かくはないはずだけど、校舎の中はもう天国と呼んでもいいくらい。特に最低気温が氷点下を記録した、今朝のような日であればなおさらだよね。  高校生になって最初の二月がやってきた。もちろん季節は冬たけなわ。地球温暖化の危機ってよく聞くけど、いったいどこの世界の話だろうって思っちゃう。ここしばらくは最低気温が氷点下になることだって決してめずらしくない。コートなしで登校なんて自殺行為だ。だけどこの気候とは裏腹に、毎年この時期になると激烈な戦いが繰り広げられることになる。  そ。明日は2月14日。いわずと知れた『バレンタインデー』だ。きっと日本の女子なら三歳児だって知ってるはずだよね。 ...
  • 試験勉強後の一時
     ――チッ、チッ、チッ……カリカリカリ……。  時計の針の進む音、それに机でペンを走らせる音だけが部屋に静かに響いていた。 「んー……疲れたぁ……」  ようやく試験勉強が一区切りつき、少し椅子を机から離して大きく伸びをする。  部屋の外がずっと静かからか、あるいはずっと机に向かい集中していたからなんだろうか。  まるでこの自分の部屋だけが、世界から断絶されたように感じるくらいだった。  ――と、 「梓、入っていい?」  部屋をノックする音と共に、外からお姉ちゃんの声が。 「うん、いいよ澪お姉ちゃん。入って」  私の声に応じて部屋のドアが開き、お姉ちゃんがゆっくりと部屋に入る。 「ごめん、まだ勉強中だった?」 「ううん、ちょうど今ひと息付いたところだよ」 「ホットミルク入れてきたんだけど、飲まないか?」 ...
  • Pretty jealousy
    「もう梓のバカバカ・・・」 私はポツリと呟いた。 最近梓、全然私にかまってくれない。 なんか悔しい。 私が梓を守ってあげる、甘えさせてあげる。 それが今までの私達だったから。 これじゃ、私の方が寂しがりやの子供。 「澪先輩、お茶の準備出来ましたよ。」 「うん・・・」 梓は、優しくてみんなに気遣いもできる。 でも恋愛に関しては疎いんだよな・・・って私が言えた事じゃなけど。 梓から告白してきたときも 「澪先輩、私が好きだって全然気づいてなかったんですか!?」 「まさか両思いとは思いもしなかった・・・」 「澪先輩の鈍感」 なんて会話したっけ。 「澪ちゃん、なんか今日テンション低いね~、どうしたの?」 唯の声でハッとなり顔を上げる。 「え!?そんなこと全然無いって。」 ムギも心配そうに、顔を覗き込んでくる。 「ホント大丈夫?」 ...
  • 目覚まし時計の音で少し目が覚める
    目覚まし時計の音で少し目が覚める でもまだ起きたくないそんな気分だ もう一度寝てしまおうか そう思っているとノックとともに私の部屋の扉が開かれた 澪「ほら梓、もう朝だぞ」 この綺麗な声の主、それは私のお姉ちゃんである 澪「まったく‥梓は何時までたってもお寝坊さんだなぁ」 少し呆れた風に言うとカーテンを開け始める 私の部屋に朝日が射し込んだ 眩しいよ 澪「ほら、今日もいい天気だ」 梓「んん~‥」 耐えられなくなった私は布団を頭から被り直す 澪「梓、早く起きないとせっかくの朝ごはんが冷めちゃうだろう」 枕元でお姉ちゃんがつぶやく でも私は食い気より眠気なのだ それでもお姉ちゃんは無理やり布団を引っぺがすこともなく少しため息をついた 私が狸寝入りを決め込んで少ししてから周りが急に静かになった やっと...
  • 部活後の逢い引き
    「静かだな……」  ――窓の外では、夕焼けに染まった空が次第に暮れはじめている。  すでに部活は終わり誰もいない部室で、私は一人の女の子が戻ってくるのを待っていた。  と、部室の外からトットットッ……と誰かが階段を駆け上がってくる足音が聞こえてきて。  その駆け上がる足音で誰がやってきたのか、私にはもう既に分かってしまっていた。 「お待たせしました、澪先輩」 「ふふっ、そんなに待ってないよ」  ドアが開き、荒い息遣いで部室に戻ってきた梓に私はふっと微笑む。  梓のことだから、私をあまり待たせないように急いできたんだろうな。 「唯先輩達には、宿題に使う教科書を教室に忘れたって言ってきました」 「ん、私は学校帰りにそのまま両親と外食に行くって言って別れてきたから、これで怪しまれることはないな」 「お互い行き先は別の場所なので、大丈夫です...
  • 梅雨のお昼休み
     朝方はぽつぽつと降っていた雨が今現在、ざあざあという音に変わり本降りになっている。  この調子だと今日は一日中、雨が降り続けそうな感じかな……ま、それはいったん置いておこう。 「じゃ、いただきます」 「いただきます」  お昼休みを迎え、私は今日部室で梓と二人で昼食を共にしていた。  本当なら昼は屋上で一緒に食べようとしていたのだが今日はあいにくの雨で、それが朝から今に至るまで降り続いていて。  それで今日は部室の方で一緒に食べることにしたのだった。 「雨が降ってなければ、屋上で食べれたんですけど……」 「んー、けどしょうがないよ、今は梅雨だしさ。 それに部室で食べるっていうのも悪くないよ」  普段、放課後にみんなと騒いで楽しむ空気も好きだけど、こうして梓と昼に部室で二人きりというのはとても貴重な感じ。  これはこれで、なんだか良いな...
  • ポニーテイル。
     今日のお昼ご飯はちょっと奮発して、澪先輩おすすめのラーメンを食べに行くことに。  で、入った店。  厨房におばちゃんとおじさんが一人ずつの小さな中華料理店。お昼過ぎのせいかもしれないけど、人はまばら。 「今日は何食べる?」  席に座るなり、おばちゃんが先輩に話しかけた。 「しょうゆラーメンをお願いします」 「あ、私もそれでお願いします」  私は初めてなので、澪先輩と同じのに。  ……初めてじゃなくても、先輩と同じの食べるけど! 「しょうゆラーメン2つね」 「あんまり人はいないけど、ここのラーメン美味しいんだよ」  澪先輩がこそこそと小さな声で教えてくれたけど、おばちゃんには聞こえてたみたい。 「澪ちゃんいつも来てくれるのはうれしいけどさ、人いないは余計じゃないかい?」 「あわわわわごめんなさい」 「まあ人がいないのは事実だけど、美味しいって言ってく...
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