八話 渓流に下りる者

ジンオウガを倒すと決意したドラグニル
そしてドラグニルは【覚醒】を使わない事も決意していた
「絶対、いや【覚醒】はいつ表れるか謎だけど、絶対使わない という気持ちでやる」

翌朝、ジンと二人で村長の所へ行った
「僕達、渓流に行きます!」
ジンが威勢の良い声で言う
「そうだな。行って来い」
そこへ、ドラグニルが
「僕は【覚醒】を出さないよう、ジンと二人で協力して倒します!
 村の英雄となるために・・。
 そして、あのジンオウガを倒して、初めて『英雄の証』が手になる・・。」
「そうか、そうか。ドラグニル、ジン!」
「は、はい・・」
「頑張るんだよ」

「はい!」
二人は一斉に大声を上げた


そして、渓流に着いた
「確か・・村長の話だとジンオウガはエリア5に下りるらしいよ」
「そうか。じゃあ行こうぜ!」
前とは変わらず、ジャギィの群れが騒いでいるようだ
五番エリア前で・・
「グガァァ グガッ」
ジンオウガの咆哮が渓流にこだまする
「くっ 嫌な音だ・・。」
「でも、ジンオウガは目の前だよ!」

二人は少し緊張気味でエリア5に着いた
「い、居た・・」
「やろうぜ! ドラグニル!」
「あ、あぁ」
緊張していたのは寧ろドラグニルの方だった
「俺はいつもの様に遠くから射撃する。お前はランスなんだから、しっかり近づいて攻撃するんだぞ!」
「うん 分かった!」
もうドラグニルの緊張は解けたようだ

一見強気で短気そうなジンもしっかりとモンスターの弱点を元に対策をとっている
「よし、ジンオウガにはまず、氷結弾を撃っとこう」
「行くぞー。 まずはカウンター突き!!」
ドラグニルは勢い良くジンオウガの方へ走り出し突いた
「よしっ 当たった・・。」
「おい!何ボーっとしてるんだ!」
「わ、悪い・・」
ついドラグニルは集中が途切れていた
「よし 突いて突いて突きまくるしか無い! ランスだから!」

ジンオウガは何回か雷を体内に溜める様な事をしていた
しかし、大した意味は無さそうで、ドラグニルはあまり気にとめていなかった
段々、ジンの氷結弾が尽きてくる頃、ジンオウガはまた雷を体内に溜める様な事をした
「大丈夫だよっ もっと突いてやるー」
と、その時、ジンオウガは雷を轟かせた
「うわぁぁ」
ドラグニルはガード出来ずにジンオウガに飛ばされた
「大丈夫か!ドラグニル!」
「あ、あぁ。平気だよ。これくらい」
「なら良いけどよ・・。」
「ジン・・」
ドラグニルはいつも短気なジンしか知らなかった
「最後の氷結弾・・!」
その時、ドラグニルの目の前が真っ白になった
「これ、【覚醒】か・・」
その時、ジンが・・




最終更新:2011年09月04日 15:05