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【学校の怪談】 (ナツイチ読書感想文 大森美優) 「ウー、ルウウウ。」 この本を読みながら、私の心も旧校舎のように、恐怖で声をあげていた。 もとから怪談話というのは苦手なのだ。 本を読んでいて、何度体が寒くなった事か。 しかし、震え上がる私の心には、何か温かいものが残っていた。 「旧校舎」 これは、次々と恐ろしい事を起こす凄く不思議な存在だ。 さて、この不思議な校舎は、悪魔のように、 ただみんなを襲いたいだけなのだろうか。 私は、そうではないと思う。 旧校舎は悪魔ではなく、「先生」だ。 初めはまとまりのなかった生徒達が、「みんな仲間だ。」と、 お互い助け合えるようになれたのはなぜか。 小向先生が、ここまで教師という仕事に誇りを持ち、続けようと思えたのはなぜか。 それはきっと、旧校舎先生が大切な事を教えてくれたからだと思う。 この校舎の中で起きるストーリーは、まさに人生を表しているような気がする。 目的地がすぐ目の前にあるのに、いくらのぼってもたどり着けない階段がある。 -大切な人が消えてしまう、別れがある。とても、苦しい状況である。 +大切な人が消えてしまう、別れがある。 +とても、苦しい状況である。 しかし、怖くて怖くて逃げ出したくなる中、仲間を助けに行く、 自分から行きたいと思う生徒達がいた。 もし、私がその場にいたら、そう考えるだけでも恐ろしいが、 きっと私だったらすぐに逃げ出していたと思う。 どんなに困難な時でも、仲間を信じて最後まで協力する。 お金では買えない、貴重な宝物を、旧校舎先生がくれたのだ。 こうして私は、やっぱりちょっと怖かったけれど、 これからどんな困難な事があっても その先に素敵な宝物があるならば、堂々と立ち向かおうと思えた。