【情報文章】マウサツレポート・その5 2005年02月10日
サコンです。
遅れておりました【通常業務 ~1/31(24:00)】等の活動での護衛士の
皆さんの活動の成果や判明した事柄に付いての報告書がようやく
纏まりましたので、ご報告致しますね。
●砦及びその周辺
砦周辺の警備ですが、これまでの護衛士の皆さんの活動で砦周辺の調査が
進み、警備体制のノウハウも蓄積された事で、かなり洗練された物に
なりつつあります。
地元の猟師や木こりたちの協力もあって、周辺地理の把握に応じた巡回ルートや
監視ポイントの選定も進んでいますので、現状の警戒網に穴が無いとは
言い切れませんが、万全に近い物になっている物と思われます。
今後も、皆さんのお力添えよろしくお願い致します。
居住施設の拡充に関しましては、とりあえず増設出来そうな場所の確認程度に
留まっています。
現状でも2、30名ほどなら常駐出来るかと思われますので、整備を後回しに
してもいいかも知れませんね。
砦内の耕作地ですが、皆さんのご協力により耕作などの準備も整いましたので、
薬草や農作物の栽培は何時からでも始められます。
最後に。峠の通行ですが、先のアルガとの戦いの後、慌しくなって来ています。
特に不審者等の出入は確認されていませんが、アルガ方面からの飢民の流入が
徐々にですが増えつつあるようです。
現状では表立った問題は起きていませんが、アルガの食糧問題が解決しない
限り、この量は爆発的に増え、様々な問題が起こる可能性もあります。
今後、注意が必要でしょう。
●ドラゴンズゲート周辺
『社』周辺の警備状況は順調で、不審者の方もいなかった様子です。
皆さんのお力添えで、活動の拠点となる屯所の整備も無事に終了しまして、
完成に至ったとの事です。
今後、『社』周辺の警備体制が更に強化される事が期待されます。
作業にご協力戴きました護衛士の皆さん、ありがとうございました。
ただ、1つ誤算ですが、場所的にランドアース土産が屯所に持ち込まれる事が
多くなり、それ目当ての来客(護衛士仲間)が増え始めたという事でしょうか?(苦笑)
また、この『社』がランドアースからの来客を迎える玄関口となる事は、護衛士の
皆さんもご存知かと思います。
そうした事情もあってか、『社』の警備に付いている護衛士の皆さんに、
来客の方々からマウサツや楓華列島に付いて色々と尋ねられると言った事が
多くありました。
今後の課題の一つとして、ランドアースからマウサツに来られる方々に、
楓華列島の説明や礼法などを軽くレクチャーしたり、覚書きなどを
配布するなどと言った事も必要になるかも知れませんね。
●マウサツ方面
護衛士の皆さんが活動を始めて約2ヶ月。街の復興も進み、人々の生活も
元に戻りつつあるようです。
そして、皆さんがこれまで街の者たちとの交流を深めて来た事で、マウサツの
住民との間にも信頼と呼べるだけの関係が築かれつつあります。
警備の面においても、それが功を奏して不審者や犯罪者の摘発が進んでいます。
背後が判明するような大物の検挙はまだありませんが、不穏な動き自体を
封じる呼び水になっている事は確かで、マウサツの警備状況は、
万全と言ってもいいでしょう。
また、護衛士有志の主催によるマウサツ版ランララ祭とも言うべき
『手作りお菓子教室』の噂は人々の関心の的となり、子供たちを中心に
期待が高まっている様子です。成功するといいですね。
もちろん、何も問題が無い訳ではありません。アルガ方面の現状が広く
知れるに連れて、食糧の備蓄に付いての危機感が再燃し始めているとの
報告が届いています。現在の所は、
そうした事態に備えて、住民の皆さんが備蓄や倹約を始めた程度の事だと
聞き及んでおりますが、これが悪い方向に移行しない事を切に願います。
新規の事業と言える養殖池の整備ですが、マウサツ家臣団の間からは
現在マウサツ領内にある溜め池などを利用出来ないかとの声が挙がっております。
新設となりますと、かなり大掛かりな普請工事になりますので、費用の方も
かなり必要になりそうです。
それらの整備が終われば、稚魚などの確保が必要となりますが、こ
ちらもあわせてご検討戴けますと幸いです。
周辺の農村部では、春先の収穫に向けて作付けが始まっています。
主にイモ類の植付けが行われているとの事で、収穫は5月の中旬頃から
見込めるとの事です。
しかし、周辺地域でのグドン出没の噂は事実であったようで、2、30匹の一群が
確認されています。
早期解決を図る為、近々護衛士の皆さんのお力添えをお願いしたいと
思いますので、よろしくお願いします。
最後に、周辺地域の名産品についての追加の情報があります。
まずは、アルガ地方の『アルガ焼酎』と呼ばれる蒸留酒です。
マウサツと並ぶアルガの特産品の芋から作られるお酒で、かなり癖が
あるそうなのですが、慣れると病み付きになるみたいですね。
続いては、トツカサ地方の『トツカサ焼き』と呼ばれる焼き物です。
主に茶碗や湯飲み、鉢物など庶民に向けた生活の為の陶工品と聞いています。
素朴な温かみのある焼き物との事で、一部、名品と呼ばれる品もあるそうですが、
それ以外の品は比較的安価で取引されているようですね。
最後に、ジリュウ各地で生産される『ジリュウ陶磁器』です。
こちらは同じ陶工品でも『トツカサ焼き』とは異なり、『マウサツ切子』と同じく
嗜好品として製作、取引されているそうです。
中でも、独特の美しい絵付けの施された大皿などが、一部の好事家の間で
高値で取引されているとも聞きます。
他にも『絣』と呼ばれる織物やベッコウ細工などと言った品もあるそうですが、
手に入り辛い品との事で、余り流通はしていないようですね。
取り敢えずは以上の品が、ランドアース側に持ち込んで利潤が出そうな品と
なります。
こうした名産品・特産品ですが、領地の物品に関しては、生産の何割かを
税収として徴収出来る他、卸値にて買い上げる事も出来るそうです。
現在のマウサツにはそうした在庫はありませんが、今後献上される品なども
あるでしょう。
ただ、他国の品に関しましては市価での取り引きとなりますので、
利鞘は然程では無いようですね。
ご参考までに。
●アルガ方面
現状、アルガ地域の治安状況は良好とは言えません。
食糧の配給や城の居住施設の開放、そして傷病者の治療などの支援活動に
よって、表面的には平穏を保っておりますが、何時暴発してもおかしくないような
不穏な空気も漂っています。
アルガの都の現状ですが、先の戦の直前にあった食糧の徴発や資材の
召し上げで、かなり荒廃しています。人々の表情にも笑顔がなく、その
困窮振りが窺い知れます。
開いている商店やお食事処などもまだまだ少数で、復興の目処も殆ど
立っていません。
そうした事情もあって、表通りを出歩く者の姿も少ないようです。
復興作業が始まれば、それに応じて沈んだ街の活気も戻るかと思いますが……。
護衛士の皆さんのお力添え、よろしくお願い致します。
また、人員の不足から都周辺以外の土地への食糧の配給までは流石に
手が回っていませんので、住民の間から不満の声が上がっているとの報告も
届いています。トツカサが軍を引き上げた以上、国境付近の警備体制は余りにも
手薄な状況です。
幸い、ジリュウ側は余り大きな動きを見せていませんが、斥候などがアルガの
地に侵入している可能性もあります。早急な対応が必要かも知れません。
そして、護衛士の皆さんに対するアルガの民衆からの評価ですが、
圧政からの解放者として快く受け入れてくれる者たちと、流布していた
悪評通り信用の置けない輩だと非協力的な態度を崩さない者たちとで
意見が真っ二つに分かれています。
アルガ領内での協力者についてですが、商人や庄屋などの民間の有力者は、
様子伺いと言った立場を崩していません。
また、先の戦いで投降した元アルガの家臣の中には、アルガ復興への協力を
約束してくれる者もいますが、全面的な信頼関係を築くには、
まだ多くの時間を要しそうですね。
悪評の誤解を解き、私たちがアルガの皆さんに受け入れられるには、
今後のアルガ復興への支援活動などが重要になるでしょう。
今後の活動で方々の態度が軟化する事に期待したい所です。
現在、マウサツから民間の有志による余剰物資の援助も始まっています。
主に食料品や燃料、衣服などの生活必需品が主な物ですが、心も身体も
温まる温かい差し入れとなっているようです。
こうした民間レベルでの交流も重要になりそうですね。
マウサツ側からの救援物資などもあり、アルガの食糧の備蓄は
多少増えましたが、それでも今月末には尽きてしまう事でしょう。
残された時間はそれほど多くはありません。
最後にトキタダ公の捜索ですが、褒賞目当ての密告など、数多くの情報が
集りつつあります。
ただ有益な情報は少なく、中には褒賞金目当ての偽情報もありますので、
選別の作業に手間取っています。
一部の有力な情報も、『野武士』が現われたとの密告などで、
直接トキタダ公に繋がる物ではありませんでした。
緑深い山に関してですが、その特徴に該当する幾つかの山に対して
捜索の手を伸ばしつつあります。
続報をお待ちください。
●その他
先に見付かっておりました礼法の指南書ですが、多くの皆さんのご協力を得て
解読作業はほぼ終了致しました。
ただ、現在は原書一冊と要約した写しが一冊のみですので、護衛士の皆さんが
礼法を学ぶにも些か不自由しています。
『紋章筆記』を使えば、複製なども比較的容易に作成出来るかと
思われますので、ご使用出来る方でお手隙な方が居られましたら、
是非ご協力ください。
その他の書物ですが、今回は目ぼしい物は見付かっておりません。
ただ、アルガの城の書庫に残されている書物などをマウサツの砦に
持ち帰っておりますので、そちらの確認作業が加わるかと思われます。
一部、周辺地図や航海図なども含まれているとの事ですので、
ご確認よろしくお願い致します。
一部の有志の方が行っていた救援部隊(現『楓華の風カザクラ』)との
相互連絡ですが、現在は寸断されています。トツカサを仲介して連絡を取る事も
可能かも知れませんが、問題が多い事も確かです。
こちらについても何らかの対策が必要でしょう。
さて、先の戦を終えてアルガ本領が支配地に加わった事で、私たちは
2つの国と国境を接する事となりました。
一方は私たちと縁浅からぬ名門トツカサ、そしてもう一方は、今だ謎多き
西の大国ジリュウ。
この2国への対応も今後の大きな課題となります。
これは、トツカサ方面の偵察に向かった方からの報告ですが、トツカサ側の
アルガ領との国境付近の警戒は、かなり厳重に執り行われているとの事です。
トキタダ公の潜入に備えてのものだとは思いますが、私たちへの態度を
硬化させた動きとも取れます。
ジリュウ方面からは殆ど情報は入って来ていません。
先のアルガ攻めの折にも、少数の偵察部隊を送り込んでいたのが
確認されているだけです。ただ、ジリュウ偵察の折に入手した物品などの
霊査からは、後継者争いに敗れ閑職に追いやられた前国主の重臣など、
潜在的な敵もいる様子です。
時期的にそろそろトツカサより対ジリュウ戦への協力の要請もあるかと
思われますので、今後の各国を取り巻く情勢を注意深く見守って行きたい所です。
以上、簡略に纏めた物ですので、見落としや書き間違いなどお見苦しい点も
あるでしょうが、今後の活動に活かして戴く為にも、お手数ですが
ご確認戴けますと幸いです。
護衛士の皆さんには、まだまだご足労をお掛けするかと思いますが、
今後のお力添えよろしくお願い致します。(礼)