【情報文章】マウサツレポート・その9 2005年09月10日

 サコンです。
 【通常業務 ~9/4】などでの護衛士の皆さんの活動の成果や判明した

事柄に付いての報告書が纏まりましたので、ご報告致しますね。

●マウサツ地方(マウサツの街近郊)
 まずはマウサツの街ですが、地理的なものもあってか此処暫くの

セイカグド内での戦乱の影響をあまり受ける事も無く、人々の暮らし向きも

安定しているようです。
ですが、見知った護衛士の皆さんの無事な姿を見て労いの声を掛けてくる方も

多く、戦に関しての関心はやはり少なくないようです。
 周辺地域の治安の方も、マウサツ武士団の御力添えなどもあって、

相変わらず良好な状況にあるようです。
 さて、そのマウサツ武士団ですが、現在は街中の警備や犯罪などの取り締まり、

川沿いの堤防の普請や街道の整備など、マウサツの街周辺での様々な雑務に

従事して戴いています。
そうした事情もありまして、現在の所、あまり修練に費やす時間が取れずに

いるようです。
 今回、一部の護衛士の方の御力添えで、多少なりとも座学や修練を

行なえたようですが、実力的にはまだ大きな上積みを見込めるかと思われます。

今後もこうした機会を設けて、お互いに力量を高めて行く事が出来れば

いいのですが……。
 現在、マウサツの街の住民たちの最大の関心事と言えば、やはり久方ぶりに

催される秋祭りに付いてでしょう。昨年は鬼の支配下にあった為、秋祭りは

催されずにいたそうですし、その前の数年も戦などの影響でささやかなお祭りしか

開けなかったとの事で、街全体を挙げての秋祭りの開催は実に数年ぶりの

事なのだそうです。
 サイカイ屋さんを始めとしたマウサツの商人衆の皆さんも積極的に秋祭りの

開催にご尽力戴けるとの事ですので、盛大なお祭りになりそうです。
 お祭り自体は、秋の実りを祝うごく一般的な物との事で、五穀豊穣を祝って

『神輿』と呼ばれる祭具を担いで街中を練り歩いたり、縁日などが

開かれたりするそうです。
現在、マウサツの街の住民たちは、その『神輿』作りや『半被』と言う

お祭り衣装などの準備を始めており、その他様々な催し物の準備なども

時を同じくして始められているそうです。
 お祭りが開催されるのは今月末との事ですので、時間があれば護衛士の

皆さんも参加されるといいかも知れませんね。

 マウサツの港についての報告も届いています。現在のマウサツの港ですが、

船着場や倉庫などの基本的な施設はほぼ完成しており、既に商船を用いた

交易も始まっています。
それに伴って、水夫や人足などもマウサツの港に集まって来ており、徐々に

活気付きつつあるようですね。
 マウサツの港の規模ですが、船着場の水深はかなり深く大型船の停泊も

可能との事で、今後、船着場の拡張などを行なえばアルガの港をも凌ぐ

規模の港にもなるだろうと言われているそうです。
 さて、ご要望のあった船の貸し出しに関してですが、サイカイ屋さんの方で

小型の船を用意して戴ける事になっています。暫くの間は自由に使って

戴いて構わないとの事ですので、水夫の皆さんに色々と教えを請うなり、

沖合いに出てみるなりして船上に慣れ親しんでみるのもいいかと思います。
 ただ、水夫の皆さんのお話では、護衛士の皆さんが独自に船を運用する事に

関しては、色々と問題があるのではないかと言う意見もあったそうです。
 中でも多かった意見としては、時間を掛けて不慣れな俄か水夫を

養成するよりは、船長を含めた熟練した水夫たちを雇って持ち船を

運航させた方が現実的ではないかとの事でした。
また、セイカグド地方では、国の持ち船である戦船の操船などに関しては

雇われ水夫に任せる事も多く、戦闘のみを武士が担うと言う形を

取っているのだそうです。
 これらの意見に関しましては、サイカイ屋さんも同じ見解らしく、

信頼の置ける船長や水夫を雇い入れた方が何かと安心出来るのではと

仰られていましたね。
 船の運用に関しましては、こうした現場からの言葉などもご参考にして

戴ければと思います。

●マウサツ地方(農村部)
 マウサツの農村部ですが、今年は特に天候不順などもなく農作物などの

出来はなかなか良好なようで、秋を迎えるに当たって実りある収穫が

見込めそうです。漁業や林業の方も例年通りとの事で、特に大きな問題など

なさそうです。
 漁村の方では、楓華列島の秋の味覚、秋刀魚が豊漁との事ですので、

これからマウサツの食卓を賑わしてくれそうです。
 懸念されていた農村地域でのクマなどの被害ですが、直接人が襲われたり

農作物が荒らされるといった事件は、今回の業務期間中には起こらなかった

ようです。ただ、畑を荒らそうとしていたイノシシの群れを護衛士の方が

追い払うと言った事もあったと報告を受けていますので、今後も見回りなどが

必要かも知れません。
 また、春先に一部の護衛士の方々がお手伝いをした農家の方では、

そろそろマウサツ芋などの収穫の時期を迎えるそうですので、皆さんで

芋掘りのお手伝いなんかに行くのもいいかも知れませんね。
 さて、マウサツ地方の農作物ですが、夏の終わりから秋口に掛けて

大きな嵐が起こる事が多いと言う事もあってか、嵐などに強い丈の低い作物や

収穫時期の早い作物を中心に作付けされているようです。
夏場からの収穫も良好なようで、秋の収穫を終えればマウサツ地方の

食糧事情は確実に好転するものと思われます。
 場合によっては、余剰分の食料を不作が危ぶまれているトツカサに

援助する事も検討すべきかとも思いますが、今後の事も考えますと

緊急用の食糧の備蓄も進める必要があるかと思われますので、
慎重に取り決めて行きたいですね。
 後、山に詳しい木こりさんなどのお話では、今年はキノコや栗の実など

秋山の恵みも多そうだと言う事ですので、キノコ狩りや栗拾いなどに

出かけてみてもよろしいのではと思います。

●アルガ地方(アルガの都近郊)
 アルガの都ですが、懸念されていたようにあまり景気が良くないようです。
理由は幾つかあるようなのですが、一番の問題は材木などの建材が
品薄となり、
売り値が高騰している事にあるようです。
 材木などの高騰によって、家屋の修繕や橋の敷設、堤防の工事などが

滞りがちとなり、普請工事などを請け負う事になっていた大工や石工、

人足の皆さんなどが職にあぶれるなどの影響が出ているらしく、それに伴って

景気の方も下降線を辿っていると言うのが現状です。
 商人の方々のお話では、そうした品の仕入れが滞りがちであるとの

お答えでしたが、市井で広まりつつある噂などでは、商人たちが結託して

材木などの値を吊り上げているらしいとも言われているようです。

現在では、その他の生活必需品なども高値を付け始めた事もあり、
商人たちによる売り惜しみとの批判の声も高まりつつある様子です。
 治安に付いては、アルガ武士団の力添えもあって落ち着いているように

見えますが、そうした住民たちの不満や不安などが高まれば、悪化する可能性も

否定出来ません。
以前からこちらで活動されている護衛士の方々に、事の真相を確かめて

欲しいと訴える住民も少なからずいたとの事ですので、今後の対応が

肝心でしょうね。 
 さて、アルガ武士団ですが、ジリュウでの元アルガ王トキタダ公の

台頭の報で動揺を見せるのではとの懸念の声もありましたが、

アルガの領民を守る為にあえてマウサツに降ったと言う彼等の自戒の念は、

私たちが考えている以上の重みがあるらしく、以前よりも整然と精力的に
活動を執り行っている様子です。
 今回の業務の折にアルガ武士団の業務に同行したり共に練武などをした

護衛士の皆さんのお話では、リュウゲンさんを始めとした数名の方は、

護衛士の皆さんにも匹敵する程の実力を持たれているようです。
 ただ、護衛士の皆さんに対しては一歩引いての対応をしている様子なども

あったそうで、お互いの信頼関係を深める為にも、今後とも交流を深めて行く

必要がありそうです。

●アルガ地方(農村部・国境線)
 春先の護衛士の皆さんの御力添えなどもあって、今年のアルガ地方の農作物の出来は良好との
事で、今後何も問題が起こらなければ中々の収穫が見込めそうです。

相変わらず人手不足との事ですので、収穫のお手伝いなどを行なう事も」検討したい所ですね。
 ただ、農村部を巡っていた護衛士の方々に寄せられた地元住民の皆さんからの不安の声は、かなり切実な物であったようです。
 国境を接するジリュウとの関係悪化に伴う戦への不安や最近この地方で

頻発していると言う盗賊団の襲撃など、現在の時点で住民の皆さんを取り巻く

環境はあまり芳しいとは言えません。
今回、護衛士の皆さんが村々への巡回などを行なった事で、盗賊団の動きを

多少なりとも牽制出来た様子で、現状では活発な動きは見られないとの事ですが、

今後の迅速な対策が不可欠でしょう。
 国境周辺の警備状況ですが、やはり絶対的な人数が少ない事もあって

監視網に穴がある事は歪めません。

周辺の村々からも見慣れない不審者の目撃などが報告されており、ジリュウ側の
間諜が少なからずアルガ領内へと侵入している可能性は高いと言えるでしょう。
 さて、以前より整備を進めていた国境警備の拠点跡地ですが、

防備面の不安などを抱えているものの、国境警備用の活動拠点としての体裁は

整いつつあります。
 現状では、ジリュウ側の動きに大きな変化は見られませんが、相変わらず

厳重な警備体制がとられており、マウサツ側の動向に神経を尖らせている

様子です。また、国境警備を担っていると思われるトキタダ公も表立った動きは

見せてはおらず、不気味な沈黙を守っています。
 今後の課題としては、警備拠点周辺に見張り台などを増設して監視体制を

強化するか、脆弱な防備面を強化し城砦化を推し進めて、防衛拠点としても

活用して行くのか、今後の対応が重要になるでしょう。
 また、緊急連絡用の狼煙台の設置位置に関する報告書なども併せて

届いていますので、こちらも検討して戴きたいと思います。

●その他
 楓華列島の他の護衛士団との連絡ですが、取り敢えずは順調に

執り行われています。
とは言え、現状で定期的な連絡を取れるのはキナイに腰を据えている

ヒモロギだけですので、カムライやカザクラとの間に綿密な連絡体制を

取りたい場合には、連絡業務などに人数を裂いた方が良いかも知れませんね。
 さて、トキタダ公配下の武士に付いての報告も幾つか届いています。

アルガ時代からの家臣ですが、アルガ武士団のリュウゲンさんたちなどの

お話によると、その数は30名程度であったものと思われます。

 しかし、現在国境付近に展開しているトキタダ公配下の仮面の兵団の総数は、

その数を大きく上回っているようです。恐らくは、ひたすらに力を求める

トキタダ公の言動に賛同したジリュウの武士たちを取り込んでその勢力を

拡大したものと思われますが、このままその勢力を増やし続けるようであれば

かなりの脅威になりそうですね。
 また、トツカサ第3領よりジリュウ領内に連れ去られたと言う住民ですが、

ジリュウ側の支配に対して最後まで抵抗していたシラトリの村人たちを始め、

ジリュウ側の統治体制に支障を来たすとして捕らえられた者たちであったようです。

ジリュウ本国に連れ去られた者たちの人数は相当数に上っており、

中には全ての村人たちが連行された農村などもあったそうです。
 ただ、現状では彼等を救い出す為の手立てもなく、ジリュウ側に対して

住民の返還を求める書状を送るのみに留まっています。
連れ去られた方々を取り戻すには、色々と覚悟を固める必要があるかも

知れません。

 今回のご報告は以上となります。今後、今回の業務に関してのご相談や

追加特別業務、依頼などを執り行って戴きたいと思いますので、

護衛士の皆さんの御力添え、どうかよろしくお願い致します。

 


最終更新:2007年04月26日 01:12