サコンです。
取り急ぎ、皆様にご報告する事がございます。
先程、砦周辺の警戒に就いていた護衛士の方から、マウサツ宛てに
ジリュウ国王・サダツナ公からの親書が届けられたとのご報告が入りました。
それだけでも驚くべき事なのですが、その親書の内容も一驚に値する物と
なっております。
以下にその親書を要約した物を記載致しますのでご確認ください。
『我が国は貴国の怨敵、アルガを討つべく挙兵致すつもりである。
然るに此度のアルガ攻めにおいて、貴国が両国の戦いに参加せずに
静観して戴けるのならば、その見返りとして、貴国を我が国の隣国として
正式に認め、国交を結ぶ用意をしている。貴国とは善き隣人とならん事を望む』
以上が親書で伝えられている主な内容になります。
念の為、ツバキ姫やクラノスケさんにその書簡をご確認して戴いた所、
親書に記されていた『花押』は間違い無くサダツナ公の物であるとの事でした。
どうやらこの親書がサダツナ公の手による本物である事は
間違い無いようですね。
ジリュウのアルガ攻め、それが事実ならばセイカグドを揺るがす
一大事となるでしょう。
ただ、この親書に書かれている内容をそのまま鵜呑みにしていいのか
どうかは不明です。
はっきりとは申せませんが、セイカグドを覆い尽くす程の暗雲が渦巻いているようにも感じられるのです。
私たちだけではなく、トツカサの地に向かわれた救援部隊の方々をも巻き込む程の……もしかすると、イズミさんの方でも何か察知されているのかも知れません。
私も取り急ぎ、この件に付いて詳しい霊査に入ります。
新事実が判明次第、追って御報告致しますので、今暫くお待ち戴ければ幸いです。