【情報文章】マウサツレポート・その12 2006年01月05日

 

 サコンです。
 【通常業務 ~12/29】及び、現在までの護衛士の皆さんの護衛士活動の成果や

判明した事柄などに付いての報告書が纏まりましたので、ご報告致しますね。

 

●マウサツ地方(マウサツの街近郊) 治安A→A
 護衛士の皆さんのお力添えなどもありまして、マウサツの街近郊では

特に大きな問題などもなく、無事に年の瀬を越して新年を迎える事が出来たようです。

加えて『社』やマウサツの港でも特に不審者が居たとの報告は届いておりません。
 今年は住民の皆さんの暮らし向きが好転した事もあり、『初詣』や『獅子舞』など
楓華列島ならではの新年を祝う様々な行事が街中で執り行われていました。
新たにトツカサの国や天子様の御住まいになるキナイ州などが同盟諸国に

加わったという朗報も、住民の皆さんの祝賀気分に花を添えていたようです。
 子供たちも『羽根突き』や『独楽回し』、『凧揚げ』など楓華の伝統的な遊戯を

街中の其処彼処で存分に楽しんでいた様子です。
そう言えば、何故か顔に墨を塗られて帰って来た護衛士の方がいたとの

報告もありましたね。
 マウサツの街周辺の警備面ですが、護衛士の皆さんやマウサツ武士団による

巡回の他、住民の有志による自警組織などからの協力も受けて、ほぼ万全に

機能しているとの報告を受けています。
 これも、護衛士の皆さんが街の住民の方々と地道な交流を続けて勝ち得た

信頼関係が大きく寄与していると言えるでしょう。 
また、この事によってマウサツ武士団の方々の人的負担も少なからず軽減

されており、街道や橋、堤防などの普請作業や武の鍛錬などその他

作業の能率も向上している様子です。
中でも普請作業の増加は人足雇用などの増加にも繋がりますので、

景気の向上にも一役買いそうですね。
 さて、マウサツ武士団との鍛錬ですが、実践的な訓練に加えて

今回はジンオウ様も特別に参加されて集団戦闘時に於ける射撃戦の攻防に

付いての確認などが行なわれていました。鍛錬による個人的な技量の向上も

然る事ながら、ジンオウ様から部隊を率いる将としての意見を聞けた事は、

参加した武士の皆さんにとって貴重な経験になったようです。
 今後の事もありますので、武士団の皆さんにも更なる経験を積んでもらいたい所ですね。

 

●マウサツ地方(農村部) 治安:B→B
 マウサツの農村部では、護衛士の皆さんのご助力などもあって無事に冬支度も終え、
晴れて新年を迎える事が出来たようですね。
依頼などでの活動もあってか、現状でグドンや野生動物による被害などの報告も特に

なかったようですので、暫くは安心してもよろしいかと思われます。
冬場の作物の作付けの方も順調に進められていたとの事で、早ければ春先にも

収穫を見込める作物もあるそうです。
さて、今回は農村部の住民の方々の日々の生活などに付いての報告もありますので、
一部をご紹介したいと思います。
食事ですが基本的には朝夕の2回。
街などで多く見られる朝昼晩の3回の食事から昼の食事を抜いている事が多いようですね。
 その食事ですが、米よりは粟や稗などの雑穀類や芋などを多く食しているそうです。
これは、米などの実入りのいい作物は出荷に回して、その他の雑穀などを食用に

している為かと思われますが、米ばかり食べているかよりは力が出るとの声もあったとの事です。
 冬場に作付けする作物としては、菜種油の原材料となる菜の花を始めとして芋類や

春野菜などがあり、比較的温暖な気候な事もあってか、多くの農家で栽培されています。
 また、冬場に作付けをしない場合には、草鞋や組み紐などを作る内職をしたり、

普請場などに出稼ぎに出ている事も多々あると聞いています。
 以上、一部ではありますが農村部での生活の紹介でした。

 

●アルガ地方(アルガの都近郊) 治安:B→B
 アルガの都近郊での新年は、景気の底冷えもあってか華美な祝賀は控えられ、

少々物寂しいものとなっています。
 その要因となる材木高騰の予言をもたらした女占い師に付いてですか、

先日の潜入捜査によって得られました着物の裾の切れ端を霊査した所、

新たな情報が明らかになりましたので、取り急ぎご報告致します。
 まずはこの女占い師ですが、大方の予想通り特別な力を持っている訳ではなく、

事前の情報収集や巧みな話術などによって占いを受ける者を籠絡し、

または予め起こる事が判っている事件――つまりこれから人為的に起こす予定の

事件に付いての情報などを“託宣”する事によって人心を掌握していた様子です。
 また、先の潜入捜査では女占い師とその一味が組織的な活動を行っているらしい

事も判っていたのですが、一味の首班はどうもこの女占い師ではなく、

彼女の補佐役として常時付き従っていた黒衣の男であるかと思われます。
 その為もあり、今回の霊査では残念ながら一味の背後関係などを

明確する事が出来ませんでした。
しかし、アルガの都近辺で起こった(起こした?)火災などの事件の予知はともかく、

ジリュウのアルガ侵攻、そしてセイカグド動乱に付いてまでも事前に知っていた事からも、

この女占い師一味の背後にジリュウが存在している可能性は非常に高いでしょう。
 ただ、先の潜入捜査の折に護衛士が動いている事を察知された事もあって、

配下の者(?)たちはともかく、女占い師自身は後援者となっている商人たちの

屋敷を渡り歩いている様子で、現状では表立っての活動は手控えています。
 次に一味が大きな行動を起こすのは、『最後の予言』を成就させる為かと

思われますので、引き続き調査を続ける必要がありそうです。
 さて、アルガの都周辺での巡回警備に関してですが、特に大きな事件なども

起こっておらず取り敢えずは現状を維持出来ている様子です。

しかし、現状では民衆からの積極的な協力が得られていない事もあってか、

人手不足の感はいがめません。共に苦境を味わう事で、護衛士の皆さんと

アルガ武士団の方々との距離が近付きつつある事は不幸中の幸いといえますが……。
 民衆の皆さんとの交流も進められていますが、女占い師の託宣を妨害したとの噂が

民衆の間に密やかに流布している事などもあって、まだ完全に信頼を

勝ち得るとまでは行かないようです。
 まだまだ時間がかかるかも知れませんが、アルガの都近郊の住民の

皆さんとの親交を深めて行きたい所ですね。

 

●アルガ地方(農村部・国境線など) 治安:B→B
 アルガ地方の農村部では、これまでの護衛士の皆さんのお力添えなどもあって
平穏に新たな年を迎える事が出来たようです。
また、地元の方々と直に接する機会が多い事もあってか、徐々にですが信頼関係も

構築されつつあるようです。
 今後もこうした地道な交流を続けてより良い関係を築き上げて行きたいですね。
 また、地元の方からの声として、街道整備や河川の堤防普請などを行なって

もらいたいとの要望もあったそうです。
こうした普請作業を増やせば、アルガの都周辺などで職にあぶれている方々の

雇用促進も可能かと思われますのでご検討戴けますと幸いです。
 ジリュウとの国境線の警備ですが、砦近辺でジリュウ側の斥候部隊との

小競り合いが数度あった以外には、特に大きな問題もなく万全の状態との事です。
 ただ、アルガ武士団の一部にはジリュウ側の示威的ともいえる一連の動きに

強い不信感を抱いた方もいるようで、国内外に於けるジリュウの謀略に

注意すべしとの声などもあったそうです。
 砦の周辺施設の整備状況ですが、狼煙台の設置を中心にして推し進められています。

現状で候補地の選定や人足の手配、資材の調達などは既に終えていますので、

今後本格的な設置作業を行なえば、砦からの情報伝達の速度が飛躍的に早まる事でしょう。
 情報伝達といえば、有志の方が業務の合間に行なっている逗留中の武士団の

皆さんの手紙や荷物などの相互配達は、中々に好評のようですね。
 警備の合間を縫ってアルガ・マウサツ両武士団の皆さんとの鍛錬も行なわれ、

それなりの成果を上げている様子です。
今回は両武士団に分かれての模擬戦なども行われたそうですが、やはり実力的には

アルガ武士団の方が数段上手のようですね。ただ、マウサツ武士団の皆さんも

目に見えて実力を上げているとの事ですので、今後も鍛錬へのご協力をお願い致しますね。
 さて、ジリュウ領へと続く間道の調査ですが、何箇所か警戒の手薄な所が

あるとの報告も届いています。
流石にそのまま単独で偵察を行なうのは危険でしょうが、時機を見て潜入部隊を

編成してジリュウ領内の偵察を行なう事は可能だと思われます。
 今後、偵察行などをお願いする事もあるかと思いますので、その折には

お力添えをお願い致します。

 

●その他 治安:???
 海洋航の報告書『船上活動の手引き』の増刷作業ですが、十分な数を

用意する事が出来たようです。

トツカサとの商談の仲介料としてサイカイ屋さんから贈られた船の事もありますし、

需要が増えるといいですね。
 各地への情報伝達ですが、『楓華の風カザクラ』の駐留しているアオイサガの国や

『朋楓の光ヒモロギ』が置かれているキナイ方面への連絡は滞りなく行なわれています。
 ただ、『護楓の盾カムライ』は、現在イヨシキの国を離れて分水嶺付近に出向いているとの事で
直接連絡は取れなかったようですが、一時的に部隊を離れていた護衛士の方などに

書簡を手渡したそうですので、伝達事項などは無事に届いているかと思われます。

ご安心ください。

 今回のご報告は以上となります。今後、業務に関してのご相談や依頼などを

執り行って戴きたいと思いますので、護衛士の皆さんの御力添えの程、どうかよろしくお願い致します。

 

 

最終更新:2007年05月08日 03:15