【情報文章】マウサツレポート・その16 2006年08月19日

 サコンです。
 永らくお待たせしていました通常業務及び目安箱等での活動に付いての

結果などが纏りましたので、ご報告致しますね。

●マウサツの街近郊
 夏を迎えたマウサツの街近郊部ですが、特に大きな問題もなく

平穏な毎日が続いています。
少し前までは、今後のマウサツについてを憂う声なども聞こえていたとの

事ですが、現在ではそのような噂などは、ほとんど払拭されている様子です。
 新たに加わる事となったアルガ地方からの移民の皆さんも次第に

マウサツに馴染み始めているとの事で、懸念されていた諸々の問題は

徐々にですが解消されているようです。
 中には、個人の学問所や私塾などを探されていた方もおられたようですが、

現在マウサツには子供相手の寺子屋などがあるだけで、高度な教育を

教えるような場はマウサツ武士団の教練所があるだけとなっています。
 こちらの教練所ですが一般の方にも広く門扉を開いているとの事で、

武士の子弟以外の学徒も数多く受け入れているそうです。

聞いたお話では、匿名で奨学金を設けている方などもいて、
優秀な者であれば誰でも学問を学ぶ事が出来るようになっているとの

事ですね。
 優秀な人材を見出して育てる環境は、私たちが考える以上に

整えられているようです。
 また、護衛士の皆さんとマウサツの街の方々との関係は相変わらず

良好な状態を保てているとの事で、街の皆さんから色々と話を聞かれたり

相談事を持ち込まれたりするなど、親密な間柄となっている様子です。
 街中で警備をされていた護衛士の方の中には、冷やしたスイカや

桃などの夏の味覚をご馳走になると言った事も多々あったと聞いています。
 今後も地元の皆さんとこうした良好な関係が保てるようにして

行きたい所ですね。
 近頃の話題としては、交易を通じてマウサツに持ち込まれた他国の品々が

街中に出回り始めて色々と噂になっている様子です。値段などはまだまだ

割高ではありますが、マウサツではほとんど出回っていない品が

手に入るとあって、売れ行きは上々であるとの事です。
 サイカイ屋さんを始めとした地元の商人の皆さんも、やや停滞気味で

あったマウサツの市場の活性化にも繋がると大いに注目している様子です。
 さて、今回は各重要拠点に於ける警備・警戒体制についての見直しなども

行われていましたので、現在の状況についてをご報告致します。
 『社』周辺部の警備状況ですが、マウサツ武士団の御力添えなども

ありまして万全と言える状況にあります。
特に『社』への出入りに関しては、ほぼ完全に管理されており、

不審者などの侵入は防ぐ事が出来ています。
 今後も警備体制を万全に整えて、『社』の管理に務めて行きたい所ですね。
 マウサツの砦の警備状況ですが、こちらの方にもマウサツ武士団の

御力添えを戴いている事もあり、現状に於いては不審者等の接近や

侵入などは特に確認されていません。
但し、元々砦の警備の任を担っていた護衛士の皆さんの警備任務への

参加者が不足気味な為、警戒網に不備が生じている可能性も

否定出来ない状況となっています。
 現時点に於いて、ジリュウなどがマウサツ側に手出しする可能性は

極めて低いかと思われますが、万一の事を考えるのならば警戒体制は

万全のものとしておきたい所です。
 また、これらの警備・警戒体制に於いて大きく貢献して戴いていた

マウサツ武士団の方々との交流も1つの鍵になるものと思われます。

互いに足りない部分を補い合えるように交誼を深めて行きたいですね。

 

●農村部周辺地域
 農村部周辺地域ですが、多くの護衛士の皆さんの意向を受けて

開墾地の開発が積極的に
進められる事となりました。
 元々は諸々の普請事業の一環としてマウサツ領内から人員を募って

作業を行う予定でしたが、今回は護衛士の皆さんが中心となって

作業を進められた結果、幾つかの開墾地では予定を大幅に
前倒しにして作業を終えたとの報告を受けています。
 予定が早まった事に関してですが、開墾に伴う作業の大半が

力仕事であった為、身体能力に優れた冒険者である護衛士の方々が

作業に加わった事で、作業効率が大幅に上がった事が大きな要因に
なったものと考えられます。
 中には、アビリティの力を利して作業の能率化を図っていた方も

おられたようですが、一緒に作業を行っていた一般の方々を

驚かす事にもなりますし、思うように力加減も出来ませんので使用の際には
色々と注意が必要となります。
 使用を禁ずるとまでは言いませんが、以上の事柄を踏まえまして、

公共の場でのアビリティの使用には細心の注意を払って

戴くようお願いしますね。
 開墾地の準備が出来た事もあり、既に一部の開墾地ではアルガ地方から

の移民の皆さんを中心とした入植も始まったとの事で、来年以降の収穫に

早くも期待が寄せられています。
 加えて、これらの作業に伴う農耕地の増加及び居住地の拡充は、

今後のマウサツの発展に少なからず寄与するものと思われます。

今後も時節を問わずに近辺での開墾等の作業は行われるかと思いますが、
護衛士の皆さんのお力をお貸し戴けますと幸いです。
 また、一部の護衛士の方々から治水関連の作業にも御力添えを戴いており、
多少とはなりますが作業が進められました。
 中でも、開墾地周辺での水源の調査や貯水施設の整備などに於いては、

十分な成果が上がっているとの報告を受けています。
 但し、水害等の対策ともなる堤防普請などの大規模な工事は、

人手が不足していた事もありまして手付かずとなっており、秋の収穫期を

迎えるにあたって今後予想される嵐などの災害に対して若干の不安を

残す形となってしまいました。
 万一の際には、災害対策の為に護衛士の皆さんに突発的に

お力添えをお願いする事もあるかと思いますので、その時には

よろしくお願い致しますね。
 さて、今回は多くの護衛士の皆さんが農村部での活動を行われていましたが、
それを労って農家の方々から色々と差し入れを戴きました。
 定番の瓜やスイカを始めとして、ナスやキュウリ、大根等の野菜類など

多くの夏の味覚が届けられています。
これらの差し入れの品々は、護衛士詰め所の方でも預かっていますので、

入用の方はご自由にお持ちくださいね。

 

●国境周辺部
 アルガの国との間に新たに線引かれる事となった国境周辺部では、

護衛士の皆さんによる綿密な調査が行われる事となりました。
 今回の調査ですが、間諜等の侵入予想経路の確認と現在の状況に

ついての調査を主軸に、アルガの国との関係も考慮しつつ

極力アルガ領内に侵入しないように注意しながらの活動となりましたが、
一応の成果を得る事が出来たとの報告を受けています。
 元々、マウサツがアルガ本国と対立していた折に現在の国境線付近の調査等が行われていた事もあり、
間者等の侵入可能な経路などの特定はある程度出来ていたのですが、今回の一連の調査では
その補完を行なう形となり、今後の国境周辺部に於ける警備・警戒の諸活動に大きく寄与する事になりそうです。
 また、調査の段階では、特に不審な痕跡などは確認されておらず、不審者等の侵入などもなかった様子です。
 哨戒の任に付かれていた方からの報告では、アルガ側での動きなども特には察知されておらず、
当面の間は国境周辺地域に於いては大きな動きはないものと思われます。
 但し、隣国であるアルガの国を始めとしたセイカグド内の情勢に変化があればその限りではなく、
今後も他国の動向には注意を払う必要がありそうです。
 そのセイカグド州各国の動向についてですが、エミシ州関連の事柄でジリュウの国に使者として向かわれた
護衛士の方から興味深い報告が届いていますのでご紹介します。
 ジリュウの国へと向かった使者ですが、海路は現状では不通となっている為、陸路を使う事となったのですが、
その途中のアルガ領内を通る際に武具の封印やアビリティの使用の禁止、定められた街道以外の通行の禁止など
色々と制約を科せられる事となりました。
 これらの対応ですが、現在はマウサツの武士(=冒険者)に対してだけ取られている暫定の処置であるとの事で、
正式な国交が成立するまではこうした対応を取らざるを得ないと、案内役の名目で監視に就いていた
アルガ武士から話を聞かされたそうです。
 アルガ領内での不自由な移動の後、ジリュウの国へと入国しようとした使者ですが、
警備のジリュウ武士によって入国を拒否される事となりました。
 使者からの口上や書状については本国側に確と伝えるとジリュウ武士が宣言した事で、
とりあえずはその場を収める事が出来た様子ですが、ジリュウ側のマウサツに対する警戒はいまだに
根強いものがあるようです。
 ジリュウへの入国が拒否された事で、使者は次の目的地であるトツカサの国へと向かう事となりましたが、
トツカサとは以前より親交を深めていた事もあり、特に大きな問題もなく諸々の連絡や情報のやり取りなどを
行う事が出来ました。
 『アルガ大火』に纏わる調査に関しましては、トツカサ側の協力を約束してもらう事が出来ましたが、
既にアルガ領内にジリュウ側の手が大きく入っている事もあり、調査は難航するだろうとの評も受けています。
 内政を学びたいとの声には、学ぶつもりがあるならば責任を持って教えるが、数年間トツカサ領内にて
勉学に励んでもらう事になるとの返答を戴いたようです。
 報告の方は以上となっていますが、現時点に於いてマウサツと良好な関係にある国は
トツカサ1国のみであり、他の2国との関係は微妙な情勢にある事が見て取れるかと思います。
 今後、セイカグド内の国々との関係をどのように望むのか、護衛士の皆さんに今一度熟考して戴く必要がありそうです。

●その他
 楓華列島内の各護衛士団との連絡ですが、多少の時間は掛かったものの現在までに滞りなく行えています。
色々と連携が行える場所もあるかと思われますので、その都度対応させて戴きたいと思います。
 交易に関してですが、現在の所は順調に利益を上げる事が出来ている様子です。
取り扱っている商品の評判も上々で、今後も安定した利益を見込む事が出来るものと思われます。
 さて、商権の獲得についてですが、各国から新たに権利を得るには相当額の献上金が必要となります。
他州との交易を行うだけの船舶や人材が乏しい現状に於いては、悪くはない投資になるかと思われますが、
投入した資金の回収には少し時間が掛かる事になります。
 現在のマウサツの財政からみて、他国で新たな商権を獲得する事は決して不可能ではありませんが、
当分の間は綱渡り的な財政状況が続く事になるかと思われます。
 また、サイカイ屋さんが私たちに商権を貸しているのもただの善意からだけではなく、
色々と商売的な打算があってのものでしょう。直接、色々とお尋ねになってみれば、
案外隠し立てなく理由などを聞く事が出来るかも知れません。
 ちなみに、商権獲得の件についてクラノスケさんにご相談した所、場合によっては無理に国が権利を獲得せずとも
商権を持つ地元の商人に依頼して交易を行う事も出来るのではないか、とのお言葉を戴いています。
 特にトツカサなどの近場での交易を行う場合には、利益は多少目減りしますが、こうした手段を活用してみるのも
1つの手かと思われます。

 とりあえず、今回のご報告は以上となります。今後、関連する業務に付いてのご相談やお仕事の依頼などを
順次執り行って戴きたいと思っていますので、護衛士の皆さんの御力添えの程、どうかよろしくお願い致します。(礼)

最終更新:2007年05月08日 16:11