【情報文章】マウサツレポート・その17 2006年10月13日

 

 サコンです。
先日まで行って戴いておりました通常業務及び目安箱等での活動に

付いての結果などが纏りましたので、ご報告致しますね。

●マウサツ地方
 秋を彩る風物詩でもある秋祭りも無事に終了し、本格的な秋を

迎えようとしているマウサツですが、現在までに特に大きな事件などは

起きていません。
 街中や『社』などで警備の任に就かれていた方々からも、

特に不審者発見などの報告もなく、マウサツの街付近では比較的平穏な

日々が続いている様子です。
 もちろん、喧嘩の仲裁や揉め事の解決など、些細ではありますが

護衛士の皆さんの手を必要とする事件なども起きていますので、

今後もお力添え戴けますと幸いです。
 国境近辺で警戒をしながら情報を集めておられた方もいましたが、

これまでに侵入者の痕跡などは見受けられなかったとの報告が届いています。
 港でも同様の警戒がされていましたが、港の倉庫に忍び込んだ

盗人などを捕らえた程度で、他には特に不審な者などもいなかったそうです。
 住民の皆さんの間に流れている噂などに注目されていた方も

いたようですが、警戒するようなものは確認されず、最近の流行などを

確認出来ただけとの事ですね。
 ちなみに、この秋のイチオシはトオミフジ州特産の友禅染めと呼ばれる

染め織物を使った艶やかな晴れ着との事で、街の若い娘さんたちの

羨望の的になっているようです。
 警備などの合間を縫って、新規に護衛士となられた方々を中心に

地元の方々との交流も積極的に行われています。中には、舞踊などを

通じて地元の方々と親しくなられた方もおられるようですね。
 マウサツ武士団の皆さんに挨拶をされて知己を得る事が出来た方も

おられたとの事で、今後の活動の際などに助力を仰ぐ事も出来るかと思います。
 さて、商人の方にお話を伺っていた方からの報告ですが、この秋口に

入ってサイカイ屋さんを中心に保存の利く食糧品を買い集めている商人が

多くおられるとの情報がありました。
 これらの商人の皆さんの動きですが、セイカグド州はもちろん、他にも

復興に追われていたり鬼が出没していたりなど、不安定な情勢となって

いる地域なども多く、今後も食糧品の需要が多くなると読んでの動きで

あろうかと思われます。
 また、護衛士団を挙げて海路を使っての交易に力を入れている事も

景気に好影響を与えている様子で、マウサツの街の商店などが

多数集っている大通りは活気に溢れています。
 中には、新たに船を購入しようとしている商人の方もおられるとの事で、

アルガの国との正式な国交がない今、実質的に陸路からの物流を

断たれた形のマウサツですが、海運と言う新たな活路によって

息を吹き返して行きそうな気配です。
 ただ、問題も少なからずあります。船を手に入れて交易に動けるだけの

財貨を持つ商人はマウサツではごく少数であり、商権やその他の関係で

他州まで足を延ばす事が出来る商人はサイカイ屋さんのみとなっています。
 陸路を使っての交易についても、対策を考えなければいけないでしょうね。
 マウサツの農村部では今、秋の収穫期を迎えています。
 今年の作柄は例年よりも良いとの事で、護衛士の皆さんのお手伝いなども

ありまして、農村部では多くの大地の恵みがもたらされているとの報告が

届いています。
 このまま順調に収穫が進められますと、今年は充分な食糧の備蓄を

持って冬を迎える事が出来るものと予想されています。
 ただ、過日、収穫を直前に控えた時期に嵐が来た事もあり、米などの

収穫量は例年よりも若干低めになる事が予想されています。
 しかし、元々セイカグド州の南方地域は嵐が多い地域である為、

古くから風雨の被害に強い作物の栽培に力を入れている事などもあって、

嵐による被害が然程広がらなかった事は不幸中の幸いと言えるでしょう。
 先人から受け継がれた知恵より得られる恩恵には、ただ敬服する

ばかりですね。
 先日の嵐に伴う大雨で決壊しかけていた堤防の修復作業は、献身的に

作業に従事されたりアビリティの力を効果的に用いられるなど、

護衛士の皆さんからのお力添えなどもありまして、順調に進められています。
 現時点で、堤防の修復工事は終わり、多少の増水ならば充分に

耐えうる強度となっているようです。
ただ、堤防をより万全な状態にしたいのならば、今少しの間、人員を

投入しての作業が必要になるとの報告も届いています。
 他にも修繕や補強が必要とされている堤防などが数ヶ所あるとの報告も

届いています。
 幸い、堤防普請に必要な資金の捻出は可能だとクラノスケさんからの

お墨付きも戴いておりますので、皆さんのお力添えを戴けますと幸いです。
 また、街道の復旧整備は護衛士の皆さんを中心に進められ、

ほぼ完了しました。
 復旧まで滞っていたムシャリン車を用いての物流も再開され、

周辺地域の住民の皆さんもほっと胸を撫で下ろしている様子です。

こうしたムシャリン車が使用可能な街道の維持管理は、物流を各地に

行き届かせる為にも必要不可欠ですので、今後も注意を払いたい所ですね。
 ところで、アルガ領からの移住者を中心に入植が進められていた開墾地では、
入植者たちの手によって順調に農耕地の整備が執り行われ、

この秋口から本格的な農作物の作付けが始まっているとの報告がありました。
 地元の皆さんとの交流にはまだぎこちない所もあるようですが、

先日のお祭りにも多くの方が参加されていたとの事ですし、新たな地での

生活に早く馴染んでもらいたい所ですね。
 
●セイカグド州各国
 新たなグリモアの加護に関する各国への説明ですが、アルガの国への

連絡は、説明に向かわれていた護衛士の方から滞りなく行われたとの

報告が届いています。しかし、ジリュウの国への連絡に関しては、以前と同様に

使者の入国は固く禁じられ、仔細を認めた書簡を手渡すのみの結果となりました。
 こうしたジリュウ側の頑なな態度は、物別れとなった和議以降変わらず

続いていますが、今後ジリュウとの関係を如何様にして行くか、マウサツを

取り巻く環境が大きく変化した今、もう1度考えなければならないのかも

知れません。
 また、アルガに打診したマウサツとトツカサ間の陸路の確保に関する

調整ですが、現時点で正式な国交がなく、加えて交渉に先駆けての

準備を行っておらず、アルガ側から出された質疑に対する回答が

出来なかった事などもあって、全くの不備に終わっています。
 中でも通行税と関税に係わる問題などをアルガ側は重要視しているらしく、

これに関する意見をマウサツ側が提示出来なかった事で、相手側の印象を

悪くしてしまった様子です。
 早急な国交の樹立に向けての働き掛けはもちろん、陸路の確保に関しては

難しい交渉になるかと思われますが、今後の巻き返しに期待したいと思います。
 また、アルガ領へと向かわれた方から、現在の領内に付いての報告なども

ありました。

 現在アルガでは、ジリュウ側からの多額の資金援助によって流通の要とも

言える街道の整備・拡張に力が入れられており、国を挙げての一大事業と

なっています。これによって、アルガ領内では普請特需となっており、

下降気味であった景気も上向いている様子です。
 こうした事情もあり、現在アルガの国を治める事となっている新政権への

住民の方々の信頼は高まりつつある様子ですね。
 報告は以上ですが、今後も各国の動きについて注目して行く必要がありそうです。

 

●楓華列島各地
 楓華列島各地の護衛士団との連絡は、多少時間を要したものの

現在までに滞りなく行われています。
距離的にかなり離れた位置に滞在されている護衛士団もありますので、

情報交換を密にする意味合いでも、今後も連絡体制を整えておきたい所ですね。
 さて、船を使っての交易の方は順調に行われている様子です。

お祭りでのお披露目などもあって交易品の認知度も高くなっており、

売れ行きの方も好調との報告が届いています。
 交易の委任に関するお話ですが、正確にはマウサツと交易相手国との

双方の商権を持っており、かつ交易手段を確立している商人を相手に

委託する事となります。
 マウサツに本拠を構え、トツカサの国の商権も持っている商人の中には、

この委託のお話に乗り気な方もいる様子ですので、お任せする事も可能かと

思われます。
 ただ、それ以外の他州各国での商権の確保及び、相互間を航行可能な

船舶の所有などに関しましては、これまでの慣習などもあって実質的に

サイカイ屋さんの独壇場となっていますので、例え交易相手国の商人に
マウサツの商権を発行したとしても、委託を行って戴く事は難しいかと思われます。
 各国に働き掛けるなどして、商権の統一化などを行なう事が出来れば、

こうした問題は解消出来て交易も活性化するのかも知れませんが、

現時点では色々と問題が多いようですね。

 とりあえず、今回のご報告は以上となります。今後、関連する業務に

付いてのご相談やお仕事の依頼などを順次執り行って戴きたいと

思っていますので、護衛士の皆さんのお力添えの程、どうか

よろしくお願い致します。(礼)

 


最終更新:2007年05月10日 11:50