新、豆太郎
作者は別の人ですが…あと、別展開も
170 名前:名無しオンライン 投稿日:2006/11/25(土) 01:01:24.22 Gm1MimoD
ここは城下町ビスク西エリア。多くの人が行き交う、商業の中心地。
その一角にある、食料品店の近くで私は露店を開いていた。いや、開かされていた、といった方がいいかもしれない。
私はとある事件からエルモニー処分場に入れそうになった。そこを救ってくれたのが、今のご主人様だった。
しかし、ご主人様は私を助けたのではなく、処分場から私を『道具』として買い取ったのだった。そして私は、ここで一日中露店をすることとなった。
ただその露店には厳しいノルマが設けられていて、少しでもそのノルマに届かなかった場合は恐ろしい虐待が待っている。
ある日は殴る蹴るの暴行、またある日は強烈な毒を浴びせかけられ、剣で身体をえぐられたこともある。
そんな私を励まし続けてくれたのは、今、私の隣にいるエイシスイクシオンの
豆太郎だった。
豆太郎は私が処分場に連れて行かれるときに、野生に返したつもりだったがその後、私を追うようにここにやってきた。
ご主人様は豆太郎を殺そうとしたけど、私は必死に懇願して世話は完全に自分で見るという条件の下、共に暮らしていけることになった。
171 名前:名無しオンライン 投稿日:2006/11/25(土) 01:02:54.19 Gm1MimoD
夕暮れ、街の多くの人が我が家へと帰宅する時間帯。
「豆太郎」
グェッグェッ
「はい、これ今日の餌モニ」
私はナマ目玉焼きをひとつ、豆太郎にあげた。
私に与えられた食事は一日につきナマ目玉焼き3つだけ。そのひとつを豆太郎に上げている。
「はぁ・・・今日もノルマに届かなかったモニ・・・」
18:00までがノルマの制限時間だった。その後は19:00までに家へ戻らないと、ノルマ失敗と見なされる。
私は暗い面持ちで、しかし急ぎ足で家へと向かった。
「ご主人様、ただいま帰りましたモニ」
「遅いな」
玄関にはご主人様がチョッパーを持って立っていた。明らかに機嫌が悪い。でも、私はちゃんと時間を守ったはずだ。
「え?私はちゃんと時間は守ったモニ」
「フン、なら今日の売り上げを見せて貰おうか」
私は豆太郎におすわりをさせ、今日の売り上げを渡した。そして、すぐさまあとずさる。迂濶に近づいたらあのチョッパーで、叩き切られかねない。ただでさえ今のご主人様は機嫌が悪いのだ。
「なんだ、この売り上げは!?ここ最近、全くといっていいほどノルマを達成出来ていないようだな」
「でも、それはいろいろあってモニ・・・」
「黙れ!」
一喝され、私は硬直してしまう。
「今日という今日は流石に俺でも許せんな」
いつも許してなんかくれないくせに。
私は内心呪いつつも、なにが来てもいいように全身に力をいれた。
「今日はそうだな・・・そのイクシオンを貰おうか」
172 名前:名無しオンライン 投稿日:2006/11/25(土) 01:03:50.08 Gm1MimoD
明くる日
私はいつものように、いつもの場所で露店を開いていた。しかし、いつも私の傍にいる豆太郎はいなかった。
豆太郎がいない時がこれほど寂しい物だとは思いもしなかった。
でも、今日が終わったら、また会える。私はそう自分に言い聞かせ、ただひたすら、時が流れるのを待った。
今日の露店時間が終わった。豆太郎がいないせいか売り上げは昨日より少なかった。
でも、もうすぐ豆太郎に会える。私は急ぎ家へ戻った。
173 名前:名無しオンライン 投稿日:2006/11/25(土) 01:05:17.36 Gm1MimoD
「ただいま帰りましたモニ」
グェッグェッ
豆太郎がいた。
「あ、豆太郎、待っていてくれたモニね。ありがとうモニ!」
私は豆太郎に駆け寄った。
しかし・・・
グェッー
豆太郎は突然、鋭い爪のたて、私に襲いかってきた。
「何するモニ!私が分からないモニか!?」
「分かる訳ねェよ」
奥の扉からご主人様がでてきた。
「俺がこの程度のmobをシェアー出来ないとでも思ったか?ククク・・・」
そういう事だったのか。
豆太郎は恐らく、ブラッドシェアーでご主人様の下僕にされてしまっている。
でも、私にはどうすることも出来ない。
ただ、豆太郎に攻撃されるしかなかった。
「豆太郎、やめるモニ!やめっ・・・」
豆太郎の爪が、私の腹部を切り裂いた。傷口から血が溢れていく。
私は足の力が抜けてしまい、豆太郎に倒れてこんだ。
豆太郎にもたれかかる体勢になった私の背中に、豆太郎は執拗に爪をたててくる。
「豆太郎・・・こんなこと、ダメだモニ・・・やめるモニ・・・」
私の目からはいつの間にか涙が溢れていた。
グェッーグェッー
豆太郎の攻撃が止まった。
何故止まったのかはわからない。
私はほっとして、でも嬉しくて、豆太郎に泣き付いた。
174 名前:名無しオンライン 投稿日:2006/11/25(土) 01:07:45.77 Gm1MimoD
「フ・・・これが信頼、とでもいいたいのか?泣かせるな。だがなァ!」
ご主人様は手に持っていたチョッパーを豆太郎に向けて振り下ろした。
グェッーーー
私は一瞬、何が起きたのか分からなかった。でも、次の瞬間には叫んでいた。
「豆太郎ーーー!」
ご主人様が不気味に笑いながらこっちにくる。
「クク・・・どうだリープカーニバルをうけた気分は?」
私はそんなご主人様の言葉は耳に入らなかった。ただ、豆太郎に泣いていた。
「そいつは死んだ。死体になったということは、どういうことか分かるな?」
「えっ・・・?」
私が気付いた時には遅かった。
「コープスエクスプロージョン」
豆太郎が爆散した
「ぎゃぁぁぁぁぁぁ」
私は豆太郎の爆発の直撃をうけた。全身が焼けていくのがわかる。でも、私は死んではいない。
段々と遠のいていく意識のなか、私は必死に豆太郎を呼び続ける。
豆太郎、豆太郎、まめたろう・・・
そこに、ご主人様の声が聞こえてくる。
「お前はまだまだ死なない。十分にこきつかってから殺してやる。じっくり、とな。クククククク・・・アーハッハッハッハ」
私は・・・豆太郎に会えない日々に耐えられるのかな・・・
私の意識はそこで途切れた。
179 名前:裏設定1 投稿日:2006/11/25(土) 02:41:17.41 xF4LBIh+
ここは城下町ビスク西エリア。多くの人が行き交う、商業の中心地。
その一角にある、食料品店の近くで私は露店を開いていた。いや、開かされていた、といった方がいいかもしれない。
私はとある事件からエルモニー処分場に入れそうになった。そこを救ってくれたのが、今のご主人様だった。
しかし、ご主人様は私を助けたのではなく、処分場から私を『道具』として買い取ったのだった。そして私は、ここで一日中露店をすることとなった。
ただその露店には厳しいノルマが設けられていて、少しでもそのノルマに届かなかった場合は恐ろしい虐待が待っている。
ある日は殴る蹴るの暴行、またある日は強烈な毒を浴びせかけられ、剣で身体をえぐられたこともある。
そんな私を励まし続けてくれたのは、今、私の隣にいるネオクドラゴンの豆太郎だった。
豆太郎は私が処分場に連れて行かれるときに、野生に返したつもりだったがその後、私を追うようにここにやってきた。
ご主人様は豆太郎を殺そうとしたけど、私は必死に懇願して世話は完全に自分で見るという条件の下、共に暮らしていけることになった。
180 名前:裏設定2 投稿日:2006/11/25(土) 02:58:08.30 xF4LBIh+
夕暮れ、街の多くの人が我が家へと帰宅する時間帯。
「豆太郎」
グェッグェッ
「はい、これ今日の餌モニ」
私はナマ目玉焼きをひとつ、豆太郎にあげた。
豆太郎はナマ目玉焼きごと私を飲み込んでしまった。
「豆太郎、ここからだしてモニ」
私は口の中で必死に叫ぶが豆太郎は牙で噛み始めた。
「痛いモニ 豆太郎助けてモニ」
豆太郎は日頃の調教された恨みと言わんばかりに
ゆっくりと口の中のもに子を噛み砕いていく。
「うぎゃぁぁあぁぁぁ」
口の中のもに子が痛さのあまり泣き叫ぶが構わずにゆっくりと
もに子を殺さないように噛み砕いた。
その内に口の中が静かになったのでもに子だった謎肉を飲み込むと
のしのしと新たな餌を探しにいく豆太郎であった。
END
最終更新:2007年07月29日 22:21