他人の性行為には興味ない
ある日の深夜。ティエリアは今日もまた眠れない不毛な時間に、憂鬱と不満を募らせていた。
理由は、唯一つ。隣室から響いてくる、この音だ。
ぎしっぎしっ…。
隣の部屋のベッドのきしむ音が、ここの所毎晩聞えてくる。
最初の方はいいところベッドの振動だけだったのに、最近は声まで加わった。
「あ…ん…ッ!や…あ…あぅ…あぁん…!!」
「今日はすげえな…。そんなにいいか?」
「あ…ッ!だ…め…見ない…で!」
「何で?すごい可愛いよ…?見てこれ、すげえ濡れてる…」
「や…だ…。そんな事…」
「もう入れるよ?」
「あ…やああああんん!!」
これである。壁越しにでも、しっかり聞えてくるその声で、ティエリアは今日もまた、
眠れずに布団を噛んでいた。
耳をふさぐ。苛立ち紛れに寝返りを打つ。
ほんの一週間ほど前までは20分もすれば終わったのに、ここ数日は
一時間経っても終わらない事さえある。
毎晩薄い壁越しに一部始終を聞かされたせいで、ティエリアは男がどんどん新しいテクで女を開発し、女の方もますます感度が良くなっていっている事を、知り尽くしていた。
本来なら怒鳴りこんでやりたいところだが、どうも濡れ場を邪魔するのは気後れしてしまう。
また昼間に文句の一つでも言ってやろうかと思っても、一応モラルをわきまえた
自分としては、口出しする事ではないと、結論付けてしまう次第で、
こうやって激しくなっていく毎夜の睦み事を、ひたすら耐え忍ぶ毎日であった。
「あ…ああんッ…!!いい…きもちいいよ…!!」
悲鳴のように、大きい声で嬌声が響いてくる。さすがにもう我慢できない。
性行為をするなとは言わない。
しかし、やるならクルーに邪魔にならない様に、静かにするべきだ。
今日こそは言ってやる…!!ティエリアは決意を秘めて、自室を出た。
「──あ。」
扉を出たところで、同じく自室から出てきたばかりの刹那と目が合った。
「……。」
刹那が無言で、隣室を顎で示した。「君もか…。」
刹那の部屋は、喘ぎの部屋のまん前である。
横ではないのだから、隣のティエリアほど睡眠の邪魔をされる事はないはずなのに、
それでも眠れないほど、騒音を響かせているという事なのだろう。
やはり、これは文句を言わなければいけない。
ティエリアは確信して、刹那に先立って隣室の扉をノックしようとした。
その時、後ろから刹那が肩に手をやって、ティエリアを遮った。
「…?」予想外の行為にティエリアは戸惑いながらも振り返った。
部屋の中からはまだ振動と嬌声が響いてきている。
「邪魔…しない方が…いい。」
刹那の言葉に、耳を疑う。
「?何を言っている。毎晩眠れなくて迷惑している。
君もそれで出てきたんだろう?俺は今日こそは忠告するつもりだ。」
「そんな事より、もっといい事がある。」
顔色も変えずに淡々と言うと、そのまますたすたとティエリアの部屋と反対側の
隣室をノックした。がちゃ…。すぐ、ドアが開いて、アレルヤが現れた。
「やあ。待ってたよ。おや?今日はティエリアもかい?」
訝しげなアレルヤに、事情の飲み込めないティエリアが尋ねた。
「どういう事だ。いったい二人で何をしている。」
刹那がさっさと部屋に入りながら、振り返った。
「別に…。ただの監視活動だ。」
「そう言う事さ。ティエリアもどう?人数は多いほうが楽しいよ。」
笑顔のアレルヤに促されて、得心せぬまま部屋に入ってしまった。
「あ…あああん!!あぁぁ…!!」
当然ながらティエリアの部屋と同様、丸聞こえで響いてくる。
「ここの所毎晩でいい加減うんざりだ。さっさとやめさせなければ…」
ティエリアの言葉を押し留めるようにして、アレルヤが壁に近寄った。
壁にはアレルヤの趣味の油絵がいくつも飾ってある。
隣室側の壁にくっつけて置かれたベッドの横の壁に、妙に細長い絵が飾ってあった。
アレルヤはベッドに座ると、その絵を静かに外した。
やはり、姿見のような細長い形の鏡が現れた。
「ティエリア。こっちにきて、鏡を見てごらん。」「…?」
アレルヤの指示に従い、ベッドに座ると、鏡に映る自分の顔を覗いた。
毎晩の睡眠不足で、目の下にくまが出来ている。
ぎしっ…。刹那がベッドにあがってきて、男三人、ベッドに並んで鏡を覗く格好になった。
「何のつもりだ。」
ティエリアの問いへの答えを示すようにアレルヤが意味深な表情をすると、鏡の下部の
スイッチのようなものを押した。
「───!!!」一瞬鏡が光ったかと思うと瞬時に透明になり、向こうの部屋が丸見えになった。
ベッドライトだけ点けた隣室のベッドの上で、フェルトがロックオンの腰に
足を巻きつけているのが見えた。
ロックオンの腰の動きに合わせてぎしっぎしっという振動が起こり、
「あんッ…ああん…ああん…!」フェルトが悦楽の声をあげていた。
「…………。」ティエリアは一瞬言葉を失い、目の前の光景に目を奪われた。
はじめてみる男女の交合である。
動物的な生々しさが満ちていて、ティエリアはようやく目をそらした。
「どういうつもりだ。アレルヤ・ハプティズム。これは犯…」
「犯罪だ。そうだね。覗き見ってやつだ。」
アレルヤがティエリアの言葉を遮った。
それがどうしたと言わんばかりの、確信犯的自信に満ちた言い方だった。
「こんなことは認められない。部屋を改造して隣室を見るなど…」
「うん。そうだね。その通りだ。」
余裕たっぷりのアレルヤに戸惑いながら、ティエリアは正論をぶった。
「さっさと元通りに絵を掛けて、明日にでもミラーを普通の鏡にする事だ。」
「…。」アレルヤが首を振った。「残念ながら、それは出来ないよ。」
「何?」
「良く考えてごらんよ。僕らは恋愛なんかにうつつをぬかさず、
日々任務にいそしんでいる。それに比べて、お隣さんは毎晩毎晩あんなに
盛り上がってるんだよ?不公平じゃないか。」
アレルヤが隣室を示した。隣では今度は足をぴんと伸ばしたフェルトが、
ロックオンの突きを受け、激しくベッドを軋ませていた。
「そんな事は言い訳にはならない。悔しかったら、君達も相手を作ればいい。」
そう言いながらも、ティエリアは鏡から目を反らす事がなかなか出来なかった。
いけないとは分かっていても、覗きたいという本能的な欲求が疼くのを抑えきれない。
めざとく気付いたアレルヤが、目を細めて囁いた。
「ティエリア…。ロックオン達は毎晩セックスしてるんだよ?
しかも、わざわざ僕達に聞えるように大きな音で。」
「それは…」
アレルヤが口を挟まさず、一気に続けた。
「知ってるかい?ロックオンは何も知らなかったフェルトを一から仕込んでいったんだ。あんなにエッチになるまでね…。フェルトは声も最初は抑えてたのに、
ロックオンがあんなに大きく叫ばしている。ロックオンの趣味さ。」
「いやああん…!!あ…もっと…もっと…!」
アレルヤの説明に裏づけをつけるようにフェルトの声が響いてきて、ティエリアは下を向いてしまった。
「これくらいの愉しみはあっていいと思うけどね…?」
ティエリアも思春期真っ只中のれっきとした男だ。
認めたくなかったが、眠れないのが騒音のためではなく、性的興奮によるものである事は、本当はティエリア自身が自らの体で知っていた事だった。
「それはそうかもしれないが、それを抑えるのが人間としてのモラルだろう。」
言った後で、すぐにしまったと後悔した。
自分が隣室の行為に興味がある事をつい口にして認めてしまった事に気付いたのだ。
アレルヤがほくそえむ。
「やっぱり、君も興味あるんじゃないか。いいじゃない。みんなで楽しめば。
僕達いつ死ぬか分からないんだからさ…。」
「しかし…!」反論しようとしたティエリアが、異変に気付いた。
横を見る。刹那がいつの間にかズボンを下ろし、自慰をはじめていた。
鏡を凝視したまま完全に勃起したペニスをすごい速さで擦りあげている。
「おい…!何をやってるんだ!」
顔色を無くすティエリアを横目で睨むと、
「今更…変なプライドは捨てた方がいい…。勃ってるの、良く分かるぞ。」
「な…!」ティエリアは思わず股間を抑えた。
確かに、下半身は反応してズボンを押し上げていた。
「はは。ティエリアもやっぱり健全な男なんだね。安心したよ。」
アレルヤの楽しげな言葉に、かっと顔が赤くなる。
「余計な事気にせず楽しもうよ。」
固まるティエリアを尻目に、どかっとあぐらをかくと、ベルトを外して自身を取り出し、扱き始めてしまった。
ティエリアは左右で自慰をする二人に囲まれてしまった。
青い匂いが立ち上り、擦りあげる音が機械的に響いてきた。
「君達は…すこしおかしいんじゃないか!?こんな、犯罪まがいのこと…!」
「うるさいな…。」
刹那が手を止め、ティエリアに向き直った。
自分を通り過ぎてアレルヤと目配せするのが分かって、嫌な予感が走り抜ける。
「あっ…!!」
刹那に身構えた瞬間、逆にアレルヤに後ろから羽交い絞めにされてしまった。
「はな…せ!!」暴れるティエリアを必死で押さえつける。
「刹那、早く…!」「分かった…」「……!!?」
刹那が素早く身をかがめ、ティエリアのベルトを抜き取ると、ズボンを膝までずり下げた。「やめ…」抵抗も空しく、刹那がティエリアの下着を降ろした。
「あ…」
三人の視線が、大きく勃ちあがったティエリアの股間に集中した。
羞恥に顔をゆがめるティエリアと真逆に、刹那とアレルヤが目を見交わして満足げに微笑んだ。
「やっぱり君も勃ってるじゃないか。無理しなくていいのに。」
「く…っ。」
「ほら、見てみなよ。急がないと、終わってしまう。」
アレルヤの言うとおり、隣室ではロックオンがラストスパートを掛けていた。
激しい振動と、揺れるフェルト。そして、響く嬌声。
「あああん…もうダメぇ…!!」
「いいぜ…!イケよ、フェルト。ちゃんとイケるだろ…!?」「やああん…!!」
遮るものない視界と音声で、ティエリアの下半身が反応しないわけがなかった。
むくむくと、肥大化していく自身をどうする事もなく、感じているしか出来なかった。
急に、刹那が先端に息を吹きかけてきた。
「あ…ッ…!!」快感が走って思わず、体がびくんと硬直する。
「ティエリア、無理しないで君もやったらいいんだよ?そんなになってるんだから…。」
「や…!」アレルヤに首を振って抵抗した。
「仕方ないね。いつもいつも素直じゃないんだから…。刹那、やってあげなよ。」
刹那が頷くのを見て、ティエリアは戸惑った。
「おい、まさか…」
刹那の右手が、近づいてくる。必死で体をよじるが、アレルヤの筋肉にはかなわなかった。
「よせ!!やめろ…!!は…あッ…」抵抗が、甘い溜息に変わった。
既に刹那の右手が、ティエリアを素早く擦り上げていた。
「あ…あ…ッ…」
「…。気にしないでいい…。こっちも犯罪だけど、向こうはもっと犯罪だ…。
フェルト、未成年だから…。」
刹那の呟きに、理性がぶれ始めた。
「い…淫…行…。」
「そうだ…。あっちの方が、さらに悪い…。」
そうだ。未成年者淫行の罪に比べれば、覗きで性欲解消くらい、たいした事ではない。
自身に与えられる快楽が、理性に勝る結論を下した。
「…?ティエリア…?」
雰囲気が変わったのを感じ、アレルヤが力を緩めた。
ティエリアが目を見開いて、眼前の性交を見つめていた。
すぐに刹那の手の動きにあわせて、腰が前後し始めた。
「く…あ…ああ…あ…」フェルトほどではないが、似たような嬌声が思わず漏れる。
ごくっと、刹那とアレルヤが唾を飲み込んだ。
間近で見る欲情したティエリアには、確かに男以上の艶かしさが漂っていた。
アレルヤが、ティエリアを解放したが、ティエリアが再び怒り出すことはなかった。
「く…もう…いい…!自分でやる…!」
ティエリアが、自身に手を伸ばす。
「……!?」
不意に刹那にその手を払われて、驚いた。
「な…」「俺が、やってやる…。」
そう言うと、そのまま真剣にティエリアを丁寧に責め始める。
ティエリアに鋭い快感が走った。
「あ…ッ…!ああ…!」思わず、声が大きくなっていく。
「…前の、見てろ…。」
刹那の言葉に従い、体を任せたまま、鏡の中を見つめた。
ロックオンの突きが、今にも果てそうなほど激しく、大きくなっている。
それを見て否が応にも興奮の度合いが高まっていく。
「ひゃ…あ…!!」
後ろからすっと手が伸びてきてカーディガンとシャツのボタンを外され、前をはだけられたかと思うと、アレルヤに乳首を擦られて、一段と腰が跳ね上がった。
アレルヤは指先を唾で濡らして、くねくねと動かしながら、こりこりと固くなった乳首を転がしていく。
「あ…あぁ…あう…あ…!ああッ!!」
体中が敏感になったところで、耳の穴の中に舌を入れられて、思わず大きな声が出た。
ロックオンとフェルトが一瞬びくっとして、動きを止めて、こちらを見たのが分かった。
「…。随分、感じやすいんだね…。ティエリア…。まるで女の子みたいだよ…?
声も、感じ方も…。そうだよね?刹那。」
アレルヤが上気した息を吐きながら言った。乳首を責める手も、舌の動きも続けたままだ。「…全くだ。向こうにも、聞えてしまった…。」
「あ…や…あ…俺…は…!」
刹那の圧力が強まっていき、熱い吐息と喘ぎが止まらない。
「フェルトより、エロいんじゃないか…?」
「そ・・そんな…事…ひゃあああッ…!」
ぐいっと刹那が強く扱きあげて、思わず悲鳴をあげる。
遂にロックオンとフェルトが、訝しげにこちらをむいたまま様子を伺い始めた。
「…なに?今の…声…。」「隣でも、やってる…のかな…?」「まさか…アレルヤさん?」
「だろうな…。でも相手はだれだろう…。」
「ほら、君が大きい声を出すから、隣の邪魔になってしまった…。
自分が邪魔してたら世話ないよね…。」首筋に吸い付く。
「あう…ッ…!」ティエリアはもう目を開けていられなかった。
自分の体の変化のせいで、人の行為を見て楽しむ余裕がなくなってしまっていた。
刹那に擦り上げられるペニスは爆発寸前だった。
「ティエリア、もうイキそうだ…。イってもいいよ…」
ぐいっと刹那が力を強めて、下から上まで一気に擦り上げた。快感が強まる。
「あああッ!!」背中が反り返り、勢い良く出た白濁が鏡まで飛んだ。
「…。隣、終わった…みたい…。」「うん。」
ロックオン達が、ティエリアの断末魔をはっきり聞いて、自分達も行為に戻る事にした。
「じゃ、続きやるぜ」「うん…あ…ああッ…!」
再開した行為をとろける頭で呆然と見つめるティエリアを、刹那とアレルヤが解放した。
ティエリアは脱力し、だらしなく足を広げたまま、後ろのアレルヤにもたれかかっていた。
「ティエリア。君のせいで隣がまるで見えないよ?」
鏡は、ティエリアの出した大量の精液でべったり汚れていた。
「う…」アレルヤの呆れたような物言いに、本来のティエリアなら恥じ入って即座に
拭き取るのだろうが、まだ充足感に酔ったまま鏡を呆然と見つめるのみだった。
白濁の間から覗く隣室で、ロックオンとフェルトが打ち付け合っているのが見えた。
その動きが不意に大きくなり、
「うあ…ッ!」ロックオンがうめいて、ずぼっと引き抜いたかと思うと、フェルトの腹に、射精するのが垣間見えた。
「俺たち、まだなのに…。」刹那が悔しそうに呟いた。
「まったくだよ、ハレルヤ…。」
アレルヤがそれでもティエリアの髪を優しく撫でてやりながら、同意した。
「まあ、今日はティエリアで楽しめたから、いいとするか…。うん?」
アレルヤが焦点をあわせて白濁の間を覗き込んだ。
鏡の向こうで、ロックオン達が、再び絡み合っている。
「刹那。2回戦だよ…。」「本当に?いつも一回で終わるのに…。」
「推測だけど、多分ティエリアのせいで中断されたから不完全燃焼だったんだろうね。
フェルトは最近いつも中でいってたのに、さっきはそうじゃなかった…。」
「…そうか。なるほど…。」
ティエリアは二人の冷静な会話をぼんやりと聞いていた。
「じゃあ、それ拭かないとね。全然見えない。」
「ティエリアにやらせたらいいのに…。」「……。」
アレルヤがティエリアをベッドに寝転ばせると、さっと身を起こしてティッシュで鏡をきれいに拭いた。
白濁がすーっと線を引いた後、もう一拭きできれいに拭いさられ、再び隣室が丸見えになった。
ロックオンが、大きく足を開いたフェルトの股に顔を突っ込んで、舌を動かしている。
ぴちゃぴちゃといやらしい水音が響いてきた。
「あ…ん…!やあ…ッ…だ…め…!」「気持ちいいだろ?」「あ…ああ…」
「クリがすごい勃起してるよ…?最初はちょっと触っただけで痛がってたのに…。」
「あん…舌…!そこだめぇ…!!」「ここか!?」
「やんッ!!いっちゃう…やあ…!!」
「フェルトすごいよね最近…。まだ子供だと思ってたのに…。」「ロックオンのせいだ…。」
「もうすぐいくだろうね。あの感じじゃ。」「うん…。」
アレルヤと刹那が寝転ぶティエリアの前で、自慰をはじめた。
二人の大きく勃ちあがったペニスの動きを、じっと見つめる。
もう、理性が完全に飛んでしまって、今から何が起こってもいいような気がしていた。
ロックオンが顔をあげて、舌を離すと、フェルトの中に指を埋め込んでいった。
「中はどうかな?」「あ…ああんッ…!」
「すげえ濡れてる。そんなにいいのかよ」
「だめ…だめぇ!!」フェルトが足を大きく震わせて身をよじった。
「ここだろ?いいだろ?Gスポットだよ?」
ロックオンが指を抜き差しさせながら、再び陰核に舌を這わした。
「あ…あああんッ!イク…ほんとにイク…!!きゃああああっ!!」
フェルトの背中が大きく反り返った。ロックオンが指を抜いて、顔を離した。
「あ~…いっちゃったよ…。もう少し粘って欲しかったな。」
アレルヤが手の動きをわずかに緩めて残念そうに呟いた。
「まだ入れると思う…。ロックオン、勃ってるし…」
刹那の言葉どおり、ロックオンがフェルトを抱き起こすと、対面座位で挿入した。
「本当だ…!あの体位初めてだよね…!!」アレルヤが興奮して叫んだ。
二人の手の動きにあわせて、ベッドが軋む。隣室から、フェルトの喘ぎが響き始めた。
その音と振動で、ティエリアに再び淫欲が戻ってきた。
「………。」無言で静かに体を起こし、刹那とアレルヤの真ん中で、鏡を覗いた。
「ああああん…!ああ…ああん…ッ!!」
「すげえ…すげえ締まってるぜフェルト!!」
ベッドを大きく反動させながら、座位で突き合う二人が見えた。
じっとピストンを見つめる。否応にも興奮が高まってきた。
「…はあ…ッ…」
ティエリアが自分でペニスを扱き始めたのを確認して、アレルヤと刹那が顔を見合わせた。
「ティエリア、2回目かい?さすがに若いね…。刹那なんか一回出すだけでヒイヒイ言ってるのに…」「俺は毎日フェルトで抜いてるから、いい加減刺激が足りないだけだ…。そっちこそ遅漏のくせに…。」
刹那がむっとして言い返すのにも気を止めず、ティエリアは今までの我慢の箍が
外れたかの様に、瞬きもせずにフェルトたちを見つめ、無我夢中で扱き続けた。
「すごい…ね。」アレルヤがティエリアのあまりの勢いに手を止めて見入った。
ティエリアの顔が汗ばみ、紅潮しているのが分かる。
さっきと同じような、か細い声が漏れ聞えてきて、アレルヤは妙な感覚に支配されていくのを感じた。
まるで、フェルトに抱いているような感覚だ。
恋愛感情なんかはまるでないが、欲情の対象としては、立派にその役目を果たす。
何考えてるんだろうね…。ティエリアは男なのに…。
そんな事を考えて小さく首を振った先で、ティエリアの上気した横顔を挟んで刹那と目が合った。
視線の交換だけで、同じ事を考えているのが分かった。
隣室で、ロックオンが寝転がって、騎乗位になった。
「フェルト、好きなように動いてみな。」「やッ……。できない…」
「大丈夫。支えてるから・・・。ほら、こうやって…。」
ロックオンがフェルトの腰を持って、くねくねと動かしてやる。
「あ…あ…っ…。きも…ちいい…」
「気持ちいいとこにあたるだろ?自分のペースで動いて…」
フェルトが体を上下し始めて、振動がリアルに伝わってくる。
「あ…ん…ああ…ッ…!すごい…奥まで…来る…よ…!!」
フェルトの腰つきと、ティエリアの手の動きがシンクロして、刹那とアレルヤは目だけで会話した。本能とは恐ろしいものだ。
(まさか、やるのかい…?)
(さっきのティエリア…。乳首触られて、すごい感じてた…。悦ぶと思う…。)
(でも…もし…)
(最初はあんなに怒ってたのに、今はすごい勢いでオナッてる…。絶対、好きだと思う…。)(そう…かな…?)(どうせ…)
二人の意見が一致した。
(やってることは、みんなおかしい…!!なら、徹底的にやるのが、マイスターだ!!)
「───!!!」ティエリアは、急に右手を止められて、
驚きと不満の入り混じった気持ちで、横の二人を交互ににらみつけた。
「──…?」二人の表情の雰囲気が違う。
何か不穏なたくらみを隠しているかのような野性味溢れる表情に、思わず背筋が寒くなった。
二人の下半身が、大きく膨張している。まさか、欲が自分に向かっているのか─?
本能的に予知し、「あ…」小さく声をあげて、ドアを見た。
刹那が肩をがっちり抑え、アレルヤが両手を後ろ手にひねりあげた。
「く…ッ…」逃げ道を探す視線の先に、隣室で腰を跳ね上げるフェルトの姿が目に入った。
「…うらやましいよね?」
アレルヤが恐ろしく低い声でしゃべった。
「すごい、気持ち良さそうだよね?フェルトもロックオンも…。」
「何をする…あ…あうッ…!!」
刹那が、右手で肩を抑えたまま、左手でティエリアを握り締めていた。
そのまま、さっきと同じ様に擦りあげる。
左手とはいえ、ティエリアのお好みの強弱は知り尽くした刹那が、完璧な快感を
与えていって、ティエリアは悶絶した。
「あ…う…ッ!おれ…は男…だぞ…!?」
アレルヤが、右手だけでティエリアの両手を拘束したまま、カーディガンを脱がしていった。
「分かってるさ、そんな事…。でもね…?」
「…どうでもいいと思う。男か女かなんて」刹那が速度を速める。
「あ…あっ…あう…ああッ…」
ティエリアがフェルトにも負けないくらいの艶かしい声を出しはじめ、刹那とアレルヤは完全に勢いづいた。
そのまま二人がかりでティエリアを中腰にすると、鏡に顔を押しつける。
隣室のロックオン達がさらに近づき、耳元にもっとはっきり二人の淫声が聞えてきた。
「あ…ん…!も、だめ…あああんッ!」
「ほら、どうだ?いいか?フェルト…!!」
「あっ…!い…や…。すごい…なんでこんなに…!ぁああぁん!!」
「可愛いよフェルト…!!もっと気持ちよくなっていいんだぜ…!!」
「や…あぁぁぁああん…ニ、ニー・・・ル」
「ほら…。向こうもたのしんでる…。僕達も、一緒に楽しもうよ…!」
「あ…あ…フェル…と…」
ティエリアの目の前で、上で動きを止めたフェルトを、ロックオンが後背位にした。
「そう…フェルトと一緒だ…。一緒に気持ちよくなれると思う…。」
刹那が、ティエリアの前に刺激を与え続けたままで、
膝にかかっていたティエリアのズボンと下着を、完全に抜き取った。
「あ…あん…ッ…うう…なれる…のか?」
「うん。絶対気持ちよくなれると思うよ・・。
ティエリアの声、フェルトとすごく似てるからね…。」
ふっとティエリアの力が抜け、アレルヤが、ティエリアの両手を解放して
シャツとカーディガンを脱がした。
ティエリアは靴下だけを残し、全裸で壁に後ろから押し付けられていた。
鏡の向こうで、ロックオンがフェルトの腰を高く抱え込んで、突きこみをはじめた。
「あああん!やあああん!!」
フェルトの声が大きく響き、肉のぶつかる音が生々しく響いた。
「…たまらないね……。僕達も、やるよ…!!」
「あっ…!!」
ぐっと腰を引かれたかと思った矢先、熱いものが体内に入ってくるのを感じて、
ティエリアはのけぞった。
ずぶずぶと入ってくるソレが、ティエリアの内壁を抉っていく。
異物感が、たまらなく気持ち悪く、早く抜いて欲しいとしか思えなかった。
全部埋め込んだアレルヤが、早速激しいピストンをはじめる。
ティエリアの頭越しに、腰を打ちつけるロックオンの姿を確認し、
向こうのピストンに合わせて腰を使った。
「あああん…ああああんッ…きもちいい…すごく…いい…ニール…ぁ…あぁぁん!」
心底気持ちよさげなフェルトに対し、
「ああ…ぐッ…ああ…ッ…!」ティエリアの声には悲痛なものが混じる。
「フェルト、すごい気持ちいいぜ…!すげえ…すげえよ…!」
ロックオンがさらに昂ぶってフェルトを責める。
「ティエリア、痛いの…?しょうがないね。もしかしてはじめてなのかな?」
こちらはなんとも痛そうなティエリアを少しでも楽にしてやろうと、
優しい動きに移行していた。
「ううう…あ…あたり…まえだ…ぐう…!」
鏡に顔を押しつけながら、ティエリアがうめいた。
「そうなんだ…。ラッキーだね、ハレルヤ…。」
「ティエリア、心配らない。フェルトも最初はすごく痛がってた…。
ほんの10日位前の事だ。今は…あんなによがってるのに…」
刹那が、ティエリアの乳首とペニスを同時に責めながら、励ました。
「うう…いた…い…!痛い…!!」
「頑張って、ティエリア。もうイクから!」
アレルヤが、射精準備に入った。突きが思いがけず深く、激しくなってくる。
「ぐう…うううう…」
ティエリアは低くうめき声をあげながら、必死で耐えた。
「くッ…いくよ…ティエリア!!」
「うああああ!!」
ぐんと一突き大きく突き上げて、ティエリアの悲鳴を聞きながら、
アレルヤがさっと引き抜くと、ティエリアの腰辺りに出してしまった。
生温かい感触が、それでも温シップのように心地よく感じた。
「…。また…?」
隣室では、またしてもお隣の行為に気付いたロックオン達が、動きを止めて聞き耳を立てていた。
「…向こうも2回目…か。」「ねえ。あんなに聞えるなんて…。」
「まあ、俺たちのも丸聞こえかも…知れねえな…。」「ええッ?アレルヤさんに?」
「ちなみにあっち側の隣はティエリアだ。」
「ティエリアさんは…こういうの無視して寝てそうだけど…アレルヤさんは…大人だし…。」「ま、今更気にしてもしょうがねえよ。向こうも楽しんでるみたいだし。」
「でも…」
「フェルト。俺はお前が好きだからこうしてるんだぞ?誰にも恥ずかしくなんかねえよ。
年の差も関係ない。本当に、大好きだといつも思ってる。」「……。」
部屋には確かに愛が漂っていた。
一方、もう一部屋のほうでは
「ティエリア、我慢しろ…」「ぐあああッ…!!」
刹那が、血の滲むティエリアの後ろにねじ込んでいった。
「ティエリア、刹那もすぐいくから頑張って!僕より全然はやいんだから…。平気だからね。」
アレルヤが刹那と入れ替わって、なんとか勢いを保ったままのティエリアの前を
擦りあげながら、励まし続けた。刹那が動き始める。
「うううう…いたい…いたい…いたい…」
涙混じりに呟き続けるティエリアを、アレルヤがさらに励ます。
「ほら、マイスターでしょ?ティエリア。こんなの戦闘での負傷に比べたらたいしたことないよね?」
「ううう…」
刹那の振動が、ロックオンに伝わった。
「隣、またはじめた・・・。すげえな、アレルヤ…。よし、俺たちもやるか…!」
「きゃああッ…!!」
ロックオンが再び後背位で突きはじめ、そのまま激しいピストンに移行した。
「あああああんんッ!待っ…ちょ…待って…!」
「またねえよ…!フェルト…!!」
ロックオンが手を前に伸ばし、突きながらフェルトの淫核を擦りあげた。
「きゃ…やあ…ああんん─ッ!!やああッ!だめえ─!!」
フェルトが大きくのけぞった。
「すごいな…。ロックオンにフェルト…。よし、こっちも…。アレルヤ…。」
刹那が、鏡の二人に目をやり、腰の動きを強めながらアレルヤを促した。
「うん。分かったよ。」
アレルヤが、ティエリアのペニスを握る手に力をこめ、更に素早く動かした。
痛みに耐えるティエリアに、わずかに快感が戻ってきた。
「あ…あああ…う…あッ…。」声に淫らなものが混じる。
「いいかい?ティエリア?」
「う…あ…あう…」ティエリアが快感にのけぞった。
隣室では、ロックオンがラストスパートに入っていた。
ぐんぐんと強く腰を押し出し、フェルトに快感を植え付けていく。
「やああん…!!あぁああん…!!もうだめ…だめ…え…!!!」
「イキそうか!?フェルト、どうなんだ?」
ずんずん…。振動が、壁からティエリアの体に伝わり、中の刹那に敏感に伝わった。
隣の動きにあわせて、刹那が腰を振りアレルヤがティエリアの前を責めた。
「ぁああぁあん…ぁあぁああ…う…ああぁぁ…」
ティエリアの喘ぎが大きくなって、はっきりロックオンたちの耳に届いた。
フェルトと、ティエリアの声がシンクロし、刹那とロックオンのピストンもまた、同調した。
「ああ…うう…イ…きそ…も…きゃやあああんん!!!」
「ぁああ…!も…だめ…アレル…イク…ッ!」
フェルトとティエリアが大声を上げ、絶頂を迎えた。
ティエリアの精がアレルヤの手をすり抜け、壁を汚した。
「ああああッ!!」
大きく叫んでロックオンがまた引き抜き、今度はフェルトの背中に出した。
そのまま、荒い息を吐いて、二人一緒にベッドにくず折れた。
同じ時、刹那はティエリアの中に出してしまった。
刹那が静かに後ろから去り、ティエリアが膝を折って、ベッドに屑折れるのを、
アレルヤが抱きとめた。
「隣、すごかったね…。」
「まあ、な。でも、俺たちのほうがよっぽど良かったに決まってるさ。」
ロックオンがフェルトに優しいキスをした。
「今日は、すごく良かったよ…。フェルト、本当に君は素敵な女の子だ…。大好きだよ。」
「ありがと…。ニール。すごく、好き…。」
ロックオンとフェルトが、優しいキスを何度も交わし、そのまま静かに眠りに落ちて行った。
「相変わらず、ロックオンは激しいね…」「ああ。今日はすごかった…。」
「きっとこっちの音に気付いて興奮したんだろうね…。」「明日もやるのかな…」
「さあ?ま、それならそれもいいさ。」「そうだな。」
刹那とアレルヤは、ティエリアの後始末をしながら、淡々と話し続けた。
「ティエリア、どうだった?」
「…。痛かった…。」寝不足も加わった混濁する意識で、体を拭かれるままに答えた。
「最初は仕方ない…。そのうち良くなる…。」
「そうかな…?そうは思えんが…」
「なんでも慣れは必要だよ。またやる気があるなら、いつでも付き合うよ。ねえ刹那?」
「ああ。もちろんだ。」
「…。明日の事は明日考える。今日は疲れた。もう寝る。」
ティエリアはぐったり横になって、裸のままアレルヤのベッドで寝入ってしまった。
「ふ…可愛いね。ホントに…。」アレルヤが刹那と軽く笑いあって、寝転がった。
結局三人は狭いベッドで川の字になり、抱き合うようにして穏やかな眠りについたのだった。
最終更新:2008年02月09日 01:27