名前:アロイス・ルイス
年齢:25
性別:男
所属:
第10小隊
容姿:細い目に茶色の髪をした、温厚そうな青年。引き締まった体躯をしているものの、身長が若干低く顔の輪郭が丸い為、小太りに見られがち。
第10小隊の中で唯一、マトモな協調性を持つであろう人物。
派手さは無いが地味で堅実な操縦を得意としており、常に機体の損耗率を低く保つことを心がけている。その性質は実生活に於いても顕著であり、機体の整備や書類作成等、パイロットと呼ばれる人種の大概が嫌う作業も苦とはしない。
エイヴァール・オラクスとは士官学校の同期であり、同時にその頃からの親友。真逆の性格ではあるものの、それ故にこそか彼らの友人関係は今も続いている。
尤も、彼が第10小隊に所属するコトになった理由に一端には、エイヴァール・オラクスの友人であった、という理由もあり、その事に関して彼自身がどう思っているのかは不明である。
……かつて、故郷で天才と呼ばれた少年が居た。
学問、運動、芸術。あらゆる方面に突出した才能を持った少年は、長じて政治に興味を持つようになり、その為の手段の一つとして軍人となることを決意。士官学校へと入学を果たす。
……しかし。かつて天才と呼ばれた少年は、其処で本物の『才能』と出会うこととなる。
努力を絶やさず、才を磨き、常に己に慢心せず、何処までも最善を目指す。
少年のそんな行為を嘲笑うかのように、一時の感情の爆発でいとも容易く少年を上回り、熟考の末辿り着いた答えを直感一つで導き出すような『才能』。
……士官学校の人間は言う。少年は秀才だが、『彼』は天才だと。
最初は、他人と自分を比べることは無意味だと思っていた。
しかし、次第に、その存在は無視できなくなり、やがては対抗を試みる。
けれど、どんなに努力をしても追いつけないことを悟れば、その無念は反発と否定を生み。
――そしてそれすらも過ぎ去った時。最後に残ったのは、ある種の感動だった。
エイヴァール・オラクスと言う人間と何故友人で居られるのかと問われた時、かつて少年だった男はこう答えることにしている。
「感動したからさ」
最終更新:2007年08月30日 02:41