二つ名:柔の魔王
名前:
詳細:
ふわふわでどこまでも伸びる体をもつ魔王。種族としては大変弱く、しかしその柔らかさから配下に恵まれていて、屈強な配下に囲まれ今日ものびのびと散歩をしている
ふわふわでよく伸びる魔王。肉体的に華奢であり、しかし柔らかである。このため鈍器には強いが刃物には弱い。
気まぐれに背中の翼で飛んだり、歩いたりする。
領土となる世界はは有しているが、公言したことはない。あるにはある。これに関しては後述することとする。
意思を有する生物嫌いな面があり、本人曰く『勇者は嫌い、魔王はそこそこ嫌い』
首に巻かれたり無理やり伸ばそうとするとかまれるので注意。
瞳は本人曰く『邪眼』
付き合い方は『寄らず、拒まず』自分から積極的によりたがらないが、寄られたら無理強いされない限りは拒まない。一方でお祭りやにぎやかな場所には足を運んでしまう習性がある。
魔王として邪神に見初められる前、柔の魔王はある世界に存在する魔法生物だった。
その魔法生物は知性があり、他人の好意や悪意を読み取って肉体に反映させる性質を有していた。
その世界において、運悪く悪意にばかり当たった魔法生物の一匹がいた。
生物は『像として永遠の姿を保ち続けることが幸福』とする面妖な貴族に買われており、溺愛されていた。
そして、貴族の場で起こる悪意を読み取るうちに、一つの決断を下す。
『この世界を像に変えることが本当の幸せ』と
魔法生物は邪神に力を前借りを願い、世界に向けて力を行使した。
人々は石になり、欲深き者は金となり、動物は樹木となり、かくして世界は静止した。
しかし、魔力を使い果たし、衰弱した生物は報われないでいた。
何故かはわからない虚無感に苛まれ、死にゆく生物に、邪神はこう告げた。
『もし、逆の立場だったらどうする?』と
魔法生物はそうでありたいと望んだ。
臨んだ結果、魔法生物は魔王となり、柔らかな体と時間の止まった領土を手に入れた。
特性も柔らかくなり、意思を強く汲み取り、肉体に反映させることもなくなった。
その体故に付きまとってくる人間や魔王・勇者も増え、守られることも多くなった。
それでも空虚な心と恐れは苛み続ける。
それは枯れ切ったはずの固化の魔力を、賦活させていくのであった。