二つ名:蝕の魔王
名前:(現状不明)
詳細:
数々の街を襲い、尾から滴る毒は人々の心は壊し、壊れた心から情報や記憶を喰らう邪竜と伝説の残る魔王。昨今は機械だとか情報端末なるものが増えたので食べ物が増えてうれしい
基本形態は上半身が角の生えた人間、下半身が大きなサソリのような形をした、古くから存在するとされる魔王。
形状はサソリのものだが、伝説上では邪竜と呼ばれているので肉体は竜族の疑惑がある。真相は不明。
人間の心や記憶、情報端末などのデータといった記録類を主食としている。
姿や口調が不安定で、状況や気まぐれに応じて頻繁に使い方を変える。
元々は魔界に存在する巨大な記録媒体の核とでも形容すべき存在(固有魔族)で、データとして取り込み学習したものしか理解できなかったが、魔王の魂が人工知能のように機能したことで現在は見聞きなどで得た情報も学習・記憶できるようになった。
正常なデータよりもどこかおかしくなったデータを好むため、そういった味付けとして毒の力を用いる。
毒に冒された人間は内なる狂気(多くの場合抑圧された欲望やマイナスの感情など)を爆発させ、人々の言う「狂人」になってしまうことが多い。
それ以外の狂人になるパターンもあるが、大抵はそうしておかしくされた心を食べ、殆どの人間はそのまま大きな感情に蝕まれた心の大半を食い尽くされて廃人となってしまう。
しかし、人間として生きられるだけの心は残り、爆発したマイナス面だけを食われて心の穴が空いただけの人間は、「心のつっかえが取れた」とか「晴れやかな気分になれた」などと言って、しまいには「あれは心の闇を浄化してくれる女神様の使いだ」とまで言い出す者もいるとか。
実際、蝕の魔王の現状は「心の狂気」や「世界の不具合」を好んで食べるために「バグ取り虫」として無自覚に益虫の働きをしている部分が大きい。
不安定なように見えるが、だいたいいつも上機嫌で、情報端末からもデータを食べられるようになった現在は穏やかで友好的。
といっても、結局は人間と常識の異なる魔王なので、気まぐれに食事をし、気まぐれに知的生命体に構い、気まぐれに毒針を刺す。
身体中にあるラインや文様は、よく見ると流れるように光る。
(仮)
蝕の魔王のもので主な能力として挙げられるのはやはりその「毒」の力だろう。
便宜上毒としているが、本質は既存の毒類とは全く違った、魔王固有の特殊な力の塊であるとされている。
この毒に冒された生物は、たちまち心の中の狂気とも呼ぶべき衝動を増幅され、正常な状態ではいられなくなる。
詳細な効果は生物や個々人によって様々だが、大抵は心の中に引っかかり続けている過去の何かに起因する衝動が湧き上がってくるとか。
直接針を刺して注入する以外にも、圧縮してビームのように噴射したり、霧状にして周囲にばら撒いたりと様々な応用が利く。
霧状のものは注入よりも効力が劣るが、吸い込まずともおかしなものが見えたり聞こえたり、本来とは違う物が見えたりと、環境自体に影響を及ぼす。
この毒にはまだ解明されていない部分が多く、様々な効果を秘めているとされるが、蝕の魔王本人は多くの場合「味付け」にばかり使用している。
秘められた効果の一つとして、蝕の魔王を「蝕」たらしめている奇怪な力を液状化したものとしてとらえ、量を調節しながら他者に注入することで一時的または恒久的に他者に対して蝕の魔王の特殊能力を付与・貸与・移植などすることができる可能性がある。
当然、調節して尚身体への負担は非常に大きく、大抵の場合は器が壊れて肉体は痕跡も無く散り散りに、壊れた心は魔王の糧となって終わることになるだろうが……。
また、蝕の魔王は食性のせいかどこか異常な存在であり(簡単に言うとなんだかバグっている)、あり得ないところから突然現れたり壁を抜けたり、見えている姿と存在している場所がズレていたりと、妙な挙動をすることが多い。
ただしそれは、通常のゲートを通り抜けようとしたら弾かれたり、道を歩いていたら突然床が抜けたりと、正常な動きができないという側面もある。
本人には「自分にしか見えないルート」が常に見えているため、自分が困ることはあまりないらしいが、誰かと関わるときには困ったり困らせることも多そうだ。
この妙な挙動は、世界の不具合とも呼べる奇妙なデータを多く食べた際によく発動しており、そういった蓄積がない日は通常通りに動けている。
(ざっくり言うと、バグをため込むと挙動がバグりやすい。)
一説によると、この能力の発端は「赤い森」に取り込まれかけた際に獲得したものであり、魔王の力をもって「森の狂気の力を制してしまった」可能性があるらしい。
つまり、本来はサソリ型をした他と同じ一般的な魔王だったものが、森の狂気と融合した結果現在の「蝕の魔王」として新しく生まれ変わったとする説である。
大本の魔王のものらしき記録は残っておらず、本人も取り込まれかけていたとはいえ今はその力を我が物として使いこなしているのだから不自由はしていなそうだ。
もしこの「蝕む力」が無ければ、今とは全く違った世界や能力を持つ魔王になっていただろう。ひょっとしたら、性格などももっと違っていたかもしれない。
魔王に取り込まれた狂気の力は、今現在も魔王や世界を乗っ取ろうと侵蝕し、広がり続けている可能性がある。
蝕の魔王が真の力を解放したとき、そこに在るのは蝕の魔王なのか、それとも解放された森の力なのか、それはまだわからない。
(仮)
巨大な無機物が無数に並び、黒いビル街のような見た目をした都市部が存在する。(ゲーミングPCやそのパーツが巨大化して沢山並んでいるようなモチーフ。)
建物や地面、空中など様々な箇所に魔王の身体と同じ光のライン・紋様が走っており、全体的にサイバーな印象。
都市部に住む住人達はホログラムやデータの概念として浮かんでいる姿が多く、あまり生物的ではないという噂。
一際巨大な建造物は天高くそびえるタワー。その最重要部には蝕の魔王の部屋がある。
魔王の部屋は、広大な空間の中央に穴が開いており、周囲からそこへ向かって世界各地に見られる光のラインが集まっている。
休眠中の蝕の魔王は中央の穴から上半身だけを出し、普段サソリ型の下半身を建物と一体化させるように接続しているらしい。
この蝕の世界でも最重要な場所は、都市部あるいは世界自体を巨大な記録媒体としたとき、魔王をUSBのように扱って外の情報を取り込むための場所とされている。
都市部から離れると、どこにでもあるような未開拓の土地や森の名残のようなものがあると噂されているが、基本的に外から訪れる者は黒く複雑な都市部に現れてしまうため、あまり目にする機会はないだろう。
意図的に外縁へ向かおうとするならタワーを目印にすればよい。
都市部と外縁部の境界は、無機質に角張った都市部の基盤が、土などを上から覆うように、「世界を塗り替えようとしている」かのように被さっているらしい。
現在でも都市部の拡張は続けられており、境界は安全のため通行禁止ホログラムとガードロボが数体配置されているらしい。