単位(たんい)とは、大学などにおいて、卒業するために必要なポイントのようなものである。
本項では、まず単位とは何かを解説した後に当大学(武蔵大学)における単位システムを各学部毎について述べる。
日本の教育機関には2つの教育課程が存在する。
1つは学年制と呼ばれるもので、小学校や中学校などの義務教育に取り入れられている。この制度の下では、年度の終わりには、いかに成績が悪くても必ず修了することができ、進級でき、留年をすることは無く、一定の年数で必ず卒業できる。
そしてもう1つの仕組みがこの単位制である。日本では高校以上の教育機関で採用されている。この制度では、授業を受け試験に合格すると、単位を得ることが出来る。必要な単位を修得すれば卒業することが出来る。
しかし、努力を怠るなど、何らかの理由によって必要な数の単位を習得できないと、卒業できない。ここが学年制と単位制の大きな違いである。
これは、単位制が無学年制と言う性質を持っていることに起因する。高校や大学では、各学年に「必修科目」と言う科目を設けることで見かけ上の学年を形成しているが、実際には単位を積み上げていけば卒業となるため、事実上、学年という概念は存在しない。
この「必修科目」は、ステップアップのために設けられている=いきなり専門的な科目を学んでも理解できないため徐々に知識レベルを上げていくためのもの である。すなわち、無学年制という単位制をもってしても、学年制という概念を作り上げることは理に適っていることであるし、そしてそれは当然のものであるとも言える。
小難しいことを書いたが、簡単に理解されるように単位の概念を書き表すならば、「週1時間の授業を半期受ければ1単位が貰える」となる。高校の場合は1年間授業を受けないと単位を貰えない。
講義の授業は1コマを半期受ければ2単位が貰えるが、これについては「授業で1単位、予習復習で1単位の合計2単位」「大学の授業は1コマが2時間という扱いになっているため」など諸説あるが、詳しいことは不明である。
以下、当大学における単位のシステムを紹介する。
当大学では、卒業には124単位以上の単位が必要となる。ただ単位を積み上げていけばいいというわけではなく、各学部・学科・コース毎に卒業に必ず必要な科目を履修する必要がある。
理論上の単位の修得限界値は200単位である。これは1年間に50単位までしか履修を組むことが出来ないためで、4年間限界まで単位を履修しようとしても通常の方法ではこれ以上の単位は習得できない。
なお、1年間に50単位を履修することを「フル単」(フル単位の略)と呼ぶ。