287

問287

60歳男性。半年前より、咳及び痰が出現しているが、軽度であり放置していた。今回、会社の健康診断で肺の腫瘤陰影を指摘され、呼吸器内科を受診した。


【既往歴】

 特になし。

【喫煙歴】

 20歳頃より現在まで喫煙中。現在20本/日

【検査所見】

 胸部X線:右肺門部に径3 cmの腫瘤陰影が認められた。

 気管支内視鏡検査:右主気管支の圧迫像が認められた。

 気管支肺生検:小細胞肺癌の診断であった。



(実務)

上記の治療開始後に胸痛を訴えたため、CT及びPET検査を行ったところ、胸椎に骨転移が認められた。患者は胸痛が強く、痛みによる睡眠障害も出現していたため、疼痛緩和治療としてモルヒネ硫酸塩水和物徐放錠が処方された。
この薬剤の病院における取扱いに関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。

1 施設内で使用する麻薬処方せんであったので、麻薬処方せんに入院患者の住所を記載することを省略した。
2 施設に常勤している医師が処方したので、麻薬処方せんに麻薬施用者番号を記載することを省略した。
3 薬剤部において収納スペースが狭かったので、覚せい剤と一緒に施錠できる堅固な金庫内に保管した。
4 薬剤部の金庫内で保管中に不要になったので、都道府県知事に麻薬事故届を提出して適切に廃棄した。
5 病棟において残薬が生じたので、麻薬管理者に返却することなく回収困難な方法にて廃棄した。


最終更新:2013年06月20日 17:23