「……何だ、こりゃ」
早朝から出て
アカノミとまた話した後、迷いに迷って事務所に戻って来ていた流也は、文字通り絶句していた。
事務所が……吹き飛んでいた。
「…………」
壁が吹き飛び、屋根が半壊していた。
いつか襲撃があるだろう事自体は予測していたが、これはさすがに度を越していた。ここまでするか?
それが正直な感想だった。
「とか言ってる場合じゃねぇよ!! 月光はどうした、星の姐さんはどうした!?」
ざっと見渡すが姿がない。包丁だの注射器だの、物騒な物ばかり散らばっている。
どこかに逃げたのか?
「何なんだ、次から次へと!!」
――――勇んで走りだしたはいいが、案の定流也はまたしても迷っていた。
「って、どこだよ、ここは!?」
ちなみに、ついさっき通った裏路地を、今しがた探し人の二人が通過して行ったのは彼の預かり知らぬこと。
嗚呼、すれ違い。
「ったく、人の手を煩わせるなよ……!」
普段自分が一番煩わせていることは、とりあえずおいておく。
なにはともあれ現状把握。問題、ここはどこでしょう?
「……あっちにいかせのごれ高校、んで向こう側にタコ焼き屋、こっちに本屋……ってことは、ここは大通りの真ん中あたりか」
とりあえずの場所を把握し、
「でぇぇい、どこ行ったんだあんたらはぁぁぁっ!!」
明後日の方向に走り出した流也が、月光からの連絡を受けて新事務所に到着したのは、それから7時間程あとのことだったとか。
―――そりゃあそうだろう、この男が真っ直ぐ目的地に向かえるわけがないのだから。
勢いで行動すべからず
(後先考えずに走り出すと)
(必ず迷うので、真似しないように)
余談。
「? 何してんだろう、あの人。さっきからおんなじところぐるぐる回ってる」(’’)
「三鷹先生、お願いですから仕事してください」(TT)
最終更新:2011年07月19日 22:08