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濃淡灰

「…案外打ち解けるの早かったな。」
「というか人見知りのアカノミがこんなに早く打ち解けるとは思わなかったんだが。」
遠巻きに見ながら幹久朗と流也が呟く。
ゲンブを含めた3人が見るのは、仲睦まじく会話するランカとスザクとアカノミ。
そのすぐ横からアカネがアズ―ルを抱えて微笑んでいる。

出会った所でなにをするか流也は勿論、幹久朗もアカノミも考えていなかった。
暫く考えようと思い、とりあえずアカノミをスザク達の方に押しやった。
もじもじとするアカノミにスザクやランカはとりあえず話しかけた。
ところが、今まで平原から動けなかったアカノミの知識は乏しいもので。
そこでいろいろ話しながら教えてあげているのである。

「よかったんだか悪かったんだか…。」
幹久朗の表情が複雑である。
「まぁ、これで少しは世界が見えるようになるだろうな。」

「…あ、そうだ。ゲンブさん、ちょっといいか?」
「ん?別にかまわないが、どうした。」
「それが…。」
幹久朗は、今朝眼を通した新聞について大まかにゲンブに説明した。

「うむ…そうだな。直ぐにでも現場を見てみる必要がある。」
「アカノミ達は俺が見ておくから、先にいってこいよ。」
「いいのか、流也?」
「ああ、任せとけw」
アカノミ達に端的に事情を説明し、幹久朗とゲンブは一度その場を離れた。

「そっか、アカノミさんはずっとここから動いたことがなかったんだね。」
「動けるようになったのはついこの間。だから、僕、何にも知らない。」
「これからだよ、これから。動けるようになったんだから、いっぱい知ることになるだろうさ。」
「うん、ありがとう!」


「…あ、これか。」
ストラウル跡地いついた二人は直ぐに「青い物体」を見つける事が出来た。
灰色の廃ビルの壁からひょこと顔を出すのはリボン。
かなり力を入れて引き抜くと、どこにでもある普通の栞だった。
ラミネート加工された、白いやや大きめの栞だ。柄は入っていない。

「…こんなん、普通壁にめり込むか。」
「無理だろう。確かに新手の能力者の可能性を考えた方がいいかもしれないな。」
とりあえずこれはウスワイヤにもっていこうと踵を返したその時。
「…?」
二人は、背後に気配を感じた。


濃淡灰


(…どしたの、由衣?)
(馬鹿、黙ってろ!「おかしな人」と勘違いされたらどうするつもりだ!)
(僕、おかしな人じゃないよ?)
(そういうことじゃなくて、後々面倒なんd)

「…そこでなにをしている?」
「!! げ、ゲンブさん…っ;」
(…「おかしな人」?)

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最終更新:2011年09月27日 10:29