「・・・ふぅ・・・」
(資料室にて、女一人。)
「まったく、
ジングウという方もなかなか大胆なことをするものです。
もっとも、それは総帥の意志の元にあり、許されたからこその行為であると思いますが・・・
仮にも公的施設なのですから、明るみにならないわけがない。
それにジングウとて阿呆ではない、この行動の後の事も彼の想定内である、ハズ。」
(机の前には書類が数枚。)
「しかし情報を『改竄』するも、『偽造』するも限度があることを知って欲しいものです。
そういう能力に特化したものを此処に置くべきかとは思いますが、残念ながらこの場に置いて私しか適任がいません。
ロゼはロゼの役割があるから、彼女に無理強いをするわけにもいきません。」
(まったく同じものが隣に置いてあるが、文章の内容が変わっている。)
「一度、誰かを通して総帥に訴訟すべきか?要望が通る確立は?可能性は50にも満たないでしょう。
無謀、この提案は却下。」
(クリップを外し、手早く入れ替える。)
「次、」
(別の書類が机の上に置かれると、同じような動作を繰り返す。)
「・・・まぁ、こんなものでしょう。」
(出来上がった資料を棚に戻し、今度は元々あったものをビリビリと破り始める。)
「さて、次はどんな無茶をしでかすのか。そして、現実との改竄にどれほど私が悩まされるか。
ねぇ、どう思います?」
(机の上にはマスコットサイズの羊が一匹、破かれた資料を食べている。)
「・・・今は、ジングウという男の築き上げる
千年王国の行く末を、見届けさせて頂きましょう。」
~♪
(机の上に置かれていた携帯が光り、音を鳴らして震えている。)
「・・・はい、もしもし?・・・はい、今資料室です。・・・分かりました、すぐ行きます。
アヤセさん。」
ピッ
「・・・」
(首を傾げる羊。)
「どうやら、急な用件だそうです。行きましょうか。」
(立ち上がり、羊を携帯につけると、資料室を出る。)
(残されたのは、改竄された偽りの捜査資料。)
資料室にて。
最終更新:2011年11月01日 13:16