アオは、何もないとき、いつも公園にいる。
公園で、人を見たり、見なかったり、している。
「………」
今日は、公園のぶらんこに乗った。
アオが動くと、ぶらんこがきぃ、きぃ、と音を立てる。
不思議。
「……?」
空を見上げると、空が赤くなってた。
ずっと、ずっと見上げていたら…
「………あ」
ぐるん、と空が回って、ごつん。って音がした。
…アオ、ぶらんこから落ちた、みたい。
「………」
きぃ、きぃ、って、ぶらんこが揺れてる。
アオの目の前に、ぶらんこと、空。
真っ赤な、空。
「…赤いな」
さっきよりも、たくさん赤い空が、見える。
空も、雲も、赤い。
……これを『きれい』っていうのかな。
「ちょっと、君!」
「………?」
空を見ていたら、声をかけられた。
声のしたほうに、人がいた。空の色と同じ、赤い人。
「大丈夫?立てるかい?」
「……うん」
『大丈夫』は、『しんぱい』する時の言葉だって、聞いた。
赤い人は、アオを『しんぱい』したんだね。
アオが起き上がったら、赤い人はアオの服をぱんぱんって叩いた。
「…これでいいかな。危ないこと、しちゃ駄目だからな?」
「……うん」
アオは、『あぶない』って、分からない。
でも、きっといけないことだから、駄目って言ったんだね。
……赤い人は、きっと、『やさしい』んだね。
「!!君、血が出てるじゃないか!」
「……血……?」
「大丈夫か?痛くないか?」
「……いたいって、何?」
「え………」
赤い人は、顔をきゅうってさせて、何も言わなくなっちゃった。
……変なの。
最終更新:2012年02月01日 14:21