「あのー…」
「ん?」
「ミ、ミミ…?」
焦りと葛藤に苛まれていたユウイ、その原因である
フミヤの元に、突如現れたのは同級生の
悠里 ミミだった。
「おお! メガネちゃんじゃないか!」
「あ、そっちか。こんにちはフミヤさん」
「え、知ってんの?」
「時々インタビュー受けてるから…」
「あー」
意外とされてんだなと思ったユウイ。
「で、えっと……インタビューしてるの?」
「まあね!
火波 スザクについてを!」
「だからそれは…」
「……だったら相談が、あるんだけど…」
「相談?」
固唾を飲む様な顔つきで、ミミはフミヤを見つめる。
「相談というより、取引に近いけど…あの、わたしの秘密を話す代わりに、スザクさんの事については諦めてくれるかな?」
「!?」
ミミの口から出た言葉にユウイは瞠目した。
目が不自由な事以外、ごく平凡な少女にこの男が食い付く様な秘密など、とても思えない。
「え~……君の秘密が聞けるのはいいけどねえ…」
「お願いします。それに、もうそろそろチャイムが…」
「えっマジ? もうそんなに経ってた?」
「うん。…フミヤさん、お願い!」
頭を下げる(ただ少し方向ズレてる)ミミ。
フミヤは頬をかきながら思案していたが、渋々こう言った。
「仕方ないなー、今回だけは見逃すよ。その代わり」
「分かってるよ。帰り際、学校近くの公園で話すね」
「オッケー! じゃあバイバイ数学少女にメガネちゃん!」
「だから変なあだ名付けんな!」
と突っ込むユウイだったが、フミヤは既にそこからいなくなっていた。
「あ、あれ…?」
「ユウイさん、大丈夫?」
「ミミ。…ありがとう」
「いいよ、ちょっと怖かったでしょ? 面白い人なんだけどなあ…」
「……あのさ、さっきの…」
「わたしの秘密? …ごめんね、フミヤさんにだけ話す約束だから」
「そっか……うん、別にいいよ。ところで何でここに?」
「スザクさん達の後をつけてたの。ほら、スザクさん…いつもと様子違ってたでしょ?」
「やっぱり…か」
現にその理由を知ってしまったユウイだが、他言しないと誓った傍ら、話すことはしなかった。
「もうチャイム鳴るし、早く戻らないと」
「あっ、そうだな」
スザク達にバレないよう、二人はそっとその場から去った。
(…あれ? ミミって視覚障害あるのに、何でここまでついて来れたたんだ…?)
尾行の末に
(一方黒猫は)
「………クロ、はん…どすか?」
「………咲埜子?」
(半妖の娘と鉢合わせしていた)
最終更新:2012年08月26日 19:39