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戦うための提案

月光が菓子を持って部屋に入ると、星は布団をかぶってうずくまっていた。
「…星殿、大丈夫がか?」
「…ああ、月光か。」
星は月光を見ると、かぶっていた布団をはらった。

「まだ、うなされるがか?」
「幾分ましにはなった。だが、まだやっぱりきつくてよ…;」
「…収穫はあったんがか?」
「ああ。過去の記憶があったから分かったこともあるしな。」
星は月光の持ってきた菓子をつまむ。
今でこそ笑顔を見せる余裕が出てきたが、記憶を返してもらった当時は、周りも気にできないほど苦しんでいた。

「記憶の「半分」でそのくらいなんじゃろ?もう半分は流石に危ないぜよ…。」
「それも考えてたんだ。返してもらった分で十分いけるなら、まだいいんだが…。」
証拠を探すどころではない、と星は言い、頭を抱えた。

「…なぁ、店長からの提案なんじゃが。」
月光はあずかったパンフレットを取り出した。
気分転換、せんがか?何人か呼んで、休息がてら旅行に行くそうじゃ。星殿もこもりきりで記憶と戦っとるんじゃし、せめてもの息抜きにどうがか?」
「…旅行ねぇ…。」
星はパンフレットを受け取ると、一通り眺めた。

レストランの方からも、夏香姉妹あたりがくるそうじゃし。その期間、あしが店長の手伝いに行くぜよ。」
「それは要するに、私は保護者役兼ねろってことだな?」
「…まぁ、そうなるぜよ;」
はは、と力なく月光は笑った。

「…そうだな。いこっかな。」
星はもう一度笑うと、パンフレットを月光に返した。
「お前らの気遣いを無駄にはできないし、放ってたら私の頭が本気で狂いそうだ。」
「星殿…。」
「腹いっぱい楽しんでくるさwそして、絶対左目を奪った主犯を見つけてやる!」
そう宣言し、力強く立ち上がった。


追記
「でも確か、入れ替える作業をしたのはクランケ殿なんじゃろ?」
「ああ。で、あいつに命令を下したのがこの前「狩った」やつ。」
「ということは、その上が更にいるってことがか?」
「…どういうつもりで、私の左目奪ったんだろうな。「重力操作」を与えてまで…。」

(星殿、あしは「重力操作」、先天性の能力じゃないとは思わんぜよ…。)

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最終更新:2011年03月06日 19:34