アットウィキロゴ

とある父親と男の談話

「あ、おかえりシギ。」
「おう。」
「・・・?上着は?」
「いいから車出せ。」
「・・・はいはい。」
「・・・」
「・・・」
「・・・」
「煙草吸うなよ。」
「るせぇ。」
「車内がヤニ臭くなるんだって、せっかく消臭ポット置いてんのに。」
「増やせばいいじゃねぇか。」
「そういう問題じゃないっつーの。」
「・・・」
「・・・なぁ、シギ・・・もう」
「明後日、カルーアトラズに帰る。」
「え?」
「だから、明後日刑務所に帰るっつってんだよ。」
「・・・でも、それって期限より一日早いだろ?良いのか?」
「野暮があんだよ、あっちで。だから先帰るわ、俺。」
「・・・そっか・・・」
「お前はどうすんだ?」
「シギが帰るって言うなら、俺も帰るよ。」
「・・・本当か?」
「え、そこ疑うところ?酷いなぁ、唯一無二の親友に対してそんな・・・」
「嘘付け、目が泳いでんぞ。」
「・・・ち、違うよ、これは運転しながらだから仕方が無くて・・・」
「言い訳乙。」
「酷ぇ!」
「まぁ、用があんなら好きにしろ。別にお前が一緒だろうがなかろうが、
どうでもいいし。」
「それも酷い・・・」
「どうせお前が気にかけてんのは、あのクソガキ・・・の周りの奴等のことだろ。
特に火波スザクっつー女。」
「!?・・・あ、」
「おーおー、図星か?」
「くっそー・・・やっぱり俺この職合わねぇかも・・・
つか、なんでシギがあの子の事知ってんのさ?」
「さぁな?父親だからじゃねぇ?」
「・・・どーせデリカシーのないシギのことだから、
きっとトキコちゃんの・・・ぐへっ!?」
「その余計な一言もなきゃ、看守としては完璧だろうなー。」
「椅子蹴るな!地味に痛いし汚れんだろ!!」
「うっせー。」
「っく・・・シギのそういう図星を突かれたら蹴る癖もなきゃ、
看守長として完ぺ、あだだだ!!!やめ!!前が見えねぇ!!」
「このまま運転しろよ。」
「無理!!」









とある父親と男の談話





「あー・・・車が大破される前にやっと帰ってこれ、あだっ!?」
「・・・」
「シギ!なんだよ、まだ何か・・・」
「アルト、戻れ。」
「は?」
「いいから、さっきのところまで戻れ。」
「戻れって、・・・シギ?」

(彼の顔が僅かに強張っていたのは)
(気のせいか?)
(そんなことを考えながら)
(男はもう一度、車を走らせた)

タグ:

+ タグ編集
  • タグ:
最終更新:2011年04月29日 21:25