とある巨木が語る出来事
白い闇
白い闇
貴方は何人
壊してきたの
追う幾人もの人間は
闇に裁きを下せるの
新たな友人となってくれた「東」に、僕はできる限り語った。
白い闇は間違いなくいかせのごれにいること。
何度もその舞台を失敗したこと。
そして、そのことに少なからず苛立っていること。
『本当に闇みたいに、気がつけばいなくなってしまう。でも、「そこにいた」という実感と恐怖は、強く根付く。』
「つまり、君も
ヴァイスに会ったんだね。」
『向こうは僕が「意思を持つ」事には気付いてなかった。だから、また此処に来るかもしれない。安らぎを求めて。』
「成程なぁ。」
「東」は腕を組み、真剣に僕の声を聞いてくれた。
なんだか不思議な気分だった。
今まで此方が何もせずに話を聞いてくれたのは友人だけだったから。
だから自然と、「東」にだけは僕の全てをいつか打ち明けたいと思いだしていた。
『僕に話せるのはこのくらいかな。』
「ありがとう。月光。直ぐに戻ってこれからどうするか考えるぞ。」
「わかったぜよ。…って、戻るも何も何処に;」
「とりあえず探偵事務所かな。」
「…分かったぜよ;」
「それじゃあ、またいつか来るよ。」
「東」はそういい、僕に笑いかけてくれた。
『あ、あの…。』
「ん?」
『もしよかったら、今度は「東」一人に聞いてほしい話があるんだ…。』
勢いに任せて言ってしまい、少し後悔したけど、彼は笑顔で返してくれた。
「勿論良いよ。俺にできることは何でもするから。そっちも協力してもらったんだし。」
二人の背を見送りながら、また独り言のように呟いた。
『…まだしんじられないや。友達が増えたなんて…。』
「まぁ、俺もあの能力を見たのは初めてだからな。でもよかったじゃねぇか、友達が増えて。」
友人が僕に笑いかけてくれた。
『それは、君のおかげだよ。ありがとう。』
「おいおい、俺は当たり前のことをしただけだぜ?」
舞台は整った?
脚本は完成した?
その用意周到ささえ
キャストは所詮人間だから
練習なしの本番は
あまりに危険であると
きっと「彼ら」は伝えてくれる
――…のか?
最終更新:2011年06月05日 00:17