ヤメナサラート錯体はAl – Y – Am – Y – Alの5原子の骨格を持ち、トリアルキルもしくはトリアリールアルシンとエチレンジアミンを特徴的な配位子にもつ。
通常の状態ではAl原子がLewis酸の中心として働き、そこにヒドリドが付加したジアニオンの形での存在が推定されている。そのジアニオンの塩としては二カリウム塩やアルカリ土類金属塩、さらに銅(II)塩や銀(I)塩も考察されている。
それぞれの金属原子はすべてIII価である。それぞれの原子周りの電子配置はAlが3電子を持ったsp2混成軌道(ヒドリド付加体では4電子を持ったsp3混成軌道)、Yが6電子を持ったsp3d2混成軌道で八面体型とみられている。Am周りはよくわかっていないが、Am3+の価電子は6個であるため、ここではYと同様にした。