諦めんじゃねぇ

そんな事は言われたことなかったな。

苦しんでいるのに私は何も出来ない。

そんな風に思っていた時の言葉。

元気付けられた、励まされた。

だから、

だから

だから今はお前に託すぞカービィ。

星のカービィリリカル次元を超えた出会い

始まります。

クリスタルの球体へと捕まってしまった、ノーヴェとウェンディ。二人を救う為にカービィはヘビーロブスターと対峙していた。

「これから、本当の戦いって訳か。」

ワドルディはそう言うと、デバイスを握り直した。

「皆、いくでぇ!」
「おう!」

そう言うとデデデ達は突撃した。しかし、ヘビーロブスターの甲殻は堅い。並の魔法や攻撃で貫くことは、不可能である。

(ラケーテンでも貫くことが出来るかどうかやな。こうなりゃ、リミッターを外すしかないようやな。)

「ワドルディ、リミッター解除、いくで。」
「了解!」

そう言うとデデデの周りに魔力が集まり魔法陣を描いた。それは、以前高すぎるる魔力を抑制するためにクロノが取り付けたものであった。

「リミッター解除、プププランド国王デデデ大王、衛兵隊副隊長ワドルディ!リミッター、リリース!」

すると、デデデの周りからはSランクオーバーの魔力、ワドルディの周りからはSSランクオーバーの魔力が溢れだすていた。
(あるフェレットの話では「すごい、なのは並の魔力があるなんて」らしい。)

「いくでぇ、ギガントフォルム。」
「いきます、スピアフォルム。」

二人がそう言うとデデデのハンマーは巨大化しワドルディのデバイスは槍になった。

「カービィ、ワドルディ、連携いくデ。」
「ハイッ!」
「ポヨッ!」

「援護頼みますよ。」
「分かったよ。このアギト様に任せとけ。」「リボンちゃんとヴィヴィオちゃんはチンクさんのこと頼みます。」
「任しといて。」
「うん、分かった。」
「さてと、いきましょう。」
「おうよ、任しとき!」

「ギャアァ!」

ヘビーロブスターは唸りをあげると右手を振り下ろした。

「クッ。」
「クソッ。」

そう言うと、デデデ達は避けた。この威力である防ぐなど持っての他である。

「ウオォォッ!ギガントシュラァーク!」
「ハアァッ!メッサーアングリフ。」

二人が叫ぶとデデデはギガントフォルムのハンマーに魔力を込め叩きつけ、ワドルディは魔力を込めたスピアで切り裂いた。
しかし、爆風が晴れたその場には、無傷のヘビーロブスターがいた。
カービィもエリアルキャノンを撃つが全く効かなかった。

「ギャアァ!」

すると、ヘビーロブスターがハサミにエネルギーを溜め始めた。そして、最大までチャージするとデデデ達へと放ったのだ。
その威力はあの高町なのはの砲撃に劣らない威力であった。

「チイッ。アクセルフィン。」
「クッあかん。覚えたてやが、頼むで。」
《allright。airsail。》

ワドルディの背中からは青い羽が生え、デデデは金色の魔力に包まれながら、飛行した。
「陛下、その魔法…。」
「最近覚えたんや。魔法を使い始めて百年近くのベテランやで。」
「そうでしたね。」
「さて、どうしたもんか。」
「生半可な魔法は効きませんからね。」

二人が悩んでいると、カービィもその場に集まった。その時、声が響く。

「私がやる!」
「無理よ。傷も癒えてないのに!」

そこには満身創痍の体を引きずり立っているチンクと止めようとしているリボンの姿があった。

「私のISを使えば、あるいは。」
「無茶や!その身体でISを使えば、どうなるか分かっとるんか。」「お見通しという訳か。その通り只じゃすまないだろうな。だがなそれでもやらなきゃならないんだ。」
「チンク…。」

皆が言う中、声が響いた。

「逃げろ、チンク姉。」
「そうッス。もう無理ッスよ。」

それは捕らえられているノーヴェとウェンディの声であった。

「ノーヴェ、ウェンディ!」

「私達は大丈夫ッス!何とかなるッス!」

誰が見てもそれは嘘である。今の状況を見る限り、二人だけで脱出は不可能なのだ。
誰もが黙るなか、デデデは口を開いた。

「お断りや。わいは、何もせんと、諦めるのが大嫌いや。だから、諦めるんじゃねぇ!そんなふうに考えるバカは、こん中には居らんのや!だから、ワイらが必ず助けたる!」

「もう少し、もう少しだけ待ってください。必ず助けてみせます!」

「ワイらを信じろ。」
その笑みを見た、ノーヴェ達はもう少し信じることにした。

「さて、問題はあの魔獣やな。」

「一点集中の攻撃しかないですが、動きを止めないと。」

その時、カービィの目の前に一本のナイフが突き刺さる。

「皆がお前を信じているように、私もお前を信じよう。頼む!」

それに答えるようにカービィは、ナイフを吸い込んだ。
すると、カービィは左目に眼帯を着け、ヘルムにはⅤの文字が刻まれた、《ナンバーカービィⅤ》となったのだ。

「おい、待て。お前の能力は重装甲の奴には効かないんじゃ。」
「まあみていろ。」

カービィは飛び上がり、ヘビーロブスターへとナイフを投げた。勿論その程度の攻撃は、このヘビーロブスターには効きはしない。
しかし、それは装甲の話、ナイフは次々と装甲の間接部へと命中していった。そして、カービィが指を鳴らすとその全てが大爆発を起こしたのだ。
もう一度言おう、当たったのは間接部、直接ダメージは相手に伝わるのである。つまり、動きが取れなくなったのである。

「今や、行くで、ワドルディ!」
「あぁ!」

デデデ達はそう言うと、ヘビーロブスターへと向かっていった。

「集中放火やぁ。ギガントシュラーク!」
「ディバィーンバスタァー!」
「ポヨォッ!」

ナイフにデデデとワドルディの魔法が重なり、ヘビーロブスターへと突き刺さる。

「もういっちょ。鋼の軛!」

すると地面から魔力の槍が飛び出しヘビーロブスターを貫いた。そこに次々とナイフが刺さり爆発していく。そして守るべき装甲は崩壊寸前となった。

「今や、ワドルディ!」

するとワドルディの周りに魔力が集まっていき、ワドルディのデバイスは砲撃用のカノンフォルムとなっていた。

「カートリッジ、オールロード。」

6発のカートリッジを全てロードし、ワドルディの目の前にはミッド式の魔法陣が展開され魔力が集まっていった。
そして、詠唱されるは管理局最強と呼ばれた白き魔王の最大の魔法。

「咎人達に、滅びの光を。星よ集え、全てを撃ち抜く光となれ。貫け!閃光!スターライト・ブレイカァー!」

詠唱と共に集められた膨大な魔力が集束され、放たれた。

「ギャアァァ!」

ヘビーロブスターを飲み込むとその存在を消し去ったのだった。

「ノーヴェ、ウェンディ!」

ヘビーロブスターが倒れたことでノーヴェ達が解放され、地面へとゆっくり降りていく、ノーヴェ達。
その姿を見て、チンクは二人へと駆けよった。

「ノーヴェ、ウェンディ。」
「チンク姉、ごめんなさい。戦ってたんだろ。」
「ノーヴェ覚えているのか。」
「何にもできなかった。自分を止めることも。ごめん、な、さい…。」
「ノーヴェ?ノーヴェ!」
「大丈夫、眠ってるだけです。」
「良かった。ウェンディは?」
「両方、眠ってるだけです。」

ワドルディにそう言われチンクはホッとしていた。

「しかし、まだこれで終わりじゃありません。」
「分かってる。本当の戦いはこれからだな。」


この先に待ち受ける、スバル達との戦い。決戦の時は刻一刻と迫っていた。カービィ達は勝つことは出来るのか誰も未来は解らない。

星のカービィリリカル次元を超えた出会い
第三話
「姉と妹」Bパート
~fin~


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第四話
「スターズブレイク」Aパート

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最終更新:2008年02月08日 10:33