~おまけ~

 俺様の名前はバドラック、これでも昔はブイブイ言わせてた腕利きの何でも屋だ。
 何でも屋ってぇのは文字通り何でもやるんだよ、盗み、詐欺、人身売買、暗殺も手かけたなぁ……
 だがよ、その暗殺の対象が不味かった、俺はぁ管理局にとっ捕まってな、結局あれよあれよと言う間に懲役200年を食らっちまった。
 とは言え、管理局ってぇのは犯罪者に優しいんだぜ、
 奴らはな俺様が持つ独自の情報網に興味があるらしくてよぉ、協力してくれたら刑期を減らしてくれるってぇんだ。

 俺はぁ管理局ってのは大っ嫌いだ!だがよ、此処で200年も服役出来るわきゃねぇ。
 それより刑期を減らして両手を振って出所した方がよっぽどマシさぁ。
 んで頭の切れる俺様は管理局の申し出に応え、今、管理局の犬をしてる訳なのさ。
 まぁ…只で出してはくれねぇんだけどな、俺様の頭の中にはな、強力な電圧が流れるチップが仕込まれていてよ、
 下手な行動をとるとコイツが発動、しかも発動させたら刑期が増えるって寸法なのさ。
 全く…ホント管理局は犯罪者に優しいぜ、虫ずが走るほどな……

 「ったくよ!クロ助代理も人使い荒れぇよなぁ」

 んでもって今回の依頼はよぉ、クロ助の代理が持ってきた、エインフェリアに関する情報を集めろって来たもんだ。
 クロ助ってのは俺の雇い主でなぁ、いろんな調査を依頼してくるんだけど、これがまだ人使いの荒い奴なんだよ。
 しかも今回はソイツの代理、コイツもまた人使いが荒れぇ…ったく同じ穴のムジナって奴だな。

 まぁ、それはぁ良いとしてエインフェリアの情報を手にするために、まずは奴らが保存されていた場所に来たんだが、
 施設の電源はまだ生きているみたいで、俺は研究所らしき場所に置いてある端末を起動させるが情報は消されてあった、まぁ当然だわな。

 普通は此処で終わりになるんだが俺様には秘策があるのよ、それがこのディスクだ。
 コイツはな、俺様の知り合いが作った代物でよ、何でもそいつの話じゃあ、デリートした情報ってのは本当にデリートした訳じゃなく、実は残っているとか何とか、
 まぁ、取り敢えずこのディスクはデリートしたハズの情報を復活させる魔法のアイテムってな訳だ。
 えっ?その知り合いか?今頃仲間と仲良くやってんだろ……地面の中でな。

 まぁソイツは良いとして、俺様はそのディスクを入れてパスワードを打つだけ、後はコイツが勝手にやってくれる。

 「え~っとパスワードは確か…trickstarっと」

 ビンゴ!見事に大量のデータが復活しやがった、んで俺様はめぼしい情報を洗っていく。

 一般的にエインフェリアってのは古代ベルカのユニゾンデバイスの構成情報とミッドの魔導技術が使われている代物、まぁコイツはみんな知っている情報だよな。
 だがよ更にコイツにはロストロギアのダマスクス製法書で作り出した金属を材料に構成されているみたいで、
 小型化した魔導炉にはルーンだが何だかの文字そのものに魔力が宿っているアルハザードの技術を使っているらしい。
 つまりコイツはぁロストロギアとアルハザードの技術をふんだんに使った魔導兵器って事だ。
 しかし…ロストロギアを管理する管理局がロストロギアを使うとはなぁ、本末転倒にも程があるぜ。
 しかも失われた技術、アルハザードっちゅう伝説級の技術を使ってると来たもんだ。
 まぁ、取り敢えずこれらの情報をクロ助代理に渡す為のディスクにダウンロードをし始める。
 そん時だ、数ある情報の中で二つ気になる単語があったんだ。

 「ゆりかご……宮殿……なんだこりゃ?」

 何かの暗号か?だがこの時、俺様の勘が何かを告げていた。
 コイツには何かがある!何かとてつもねぇ事がな、取り敢えずこの事をクロ助代理に伝えると調べろって言いやがった!
 全く…気楽に言ってくれるぜ、だがよコイツが成功すればプラス-20年減らしてくれると言って来やがった。
 いつもケチ癖ぇ管理局の割には太っ腹じゃねぇか!俺様は俄然やる気になって次の仕事に付くことにしたのさ。



 当然、とんでも無く危険なハシゴを渡る事になんだろうけどな……





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最終更新:2009年06月09日 19:39