~おまけ~
此処はあらゆる時間・次元・事象を超越した世界セラフィックゲート。
そして此処に一つの犬小屋が存在する、これはあらゆる次元の中で起こりえる一つの可能性が詰まった小屋である。
だが決して…興味本位で覗くこと無かれ……
「特訓成果、クロスシフトC!行くよスバル!」
「おうっ!!」
スバルはカートリッジを消費すると、対象であるなのはに向けウィングロードを延ばし滑走、
しかしなのはは牽制にアクセルシューターを撃ち抜くが、
スバルは臆することなく突っ込むと、なのははシールドでスバルに応戦する。
すると遠くで構えていたティアナの姿が消え本物のティアナは、なのはの頭上に延びるウィングロードを走っていた。
そしてなのはの頭上まで上ると、クロスミラージュをダガーモードに変え飛び降りる。
「一撃必殺!てやぁぁぁ!!」
「…レイジングハート…モードリリース……」
次の瞬間、ティアナの一撃により周りは煙に覆われ、それが晴れると其処には……
右手で犬ティアナの攻撃を受け止め、左手で犬スバルの攻撃を受け止める犬なのはの姿があった。
そして犬なのはの右手は赤く汚れていた……犬なのはの足下にオムライスと蓋の開いたケチャップが置いてあるのは気のせいであろう…
「おかしいな?どうしちゃったのかな?模擬戦は遊びじゃないんだよ?
練習だけ聞いてる振りして本番でこんな危険な事したら、練習の意味無いじゃない?」
そう言って犬ティアナをつぶらな瞳で見上げる犬なのは、
そのチワワのような瞳に罪悪感を感じるも振り切るようにダガーモードを解除し
後方に延びるウィングロードに飛び移ると、デバイスを構え自分の胸の内を叫ぶ犬ティアナ。
「私はもう無くしたくないから!失いたくないから!!」
その魂の叫びともとれる言葉を見上げる形で聞く犬スバルと、オムライスを左手に持ち食べながら聞く犬なのは。
余程腹を空かしていたのだろう…見る見るうちに減っていっている。
「だから!!強くなりたいんです!!!」
「…ふほし…あはまひや……ひょっほまっへ」
そう言うと急いでオムライスを片付けに入る犬なのは、するとのどを詰まらせたらしくウィングロードを苦しそうに叩いていると、
何処からともなく犬スバルが水を持ち出し犬なのはに飲ませる。
「大丈夫ですか?!」
「あっありがとうね、やっぱり凡人と違って気が利くわ……ってそうじゃなくて次の台詞は、え~~~~っと
あっ!思い出した!ゴホンッ………少し頭冷やそうか?」
そう呟くように言葉を口にすると右手で犬ティアナを差す犬なのは………何故か手にはスプーンが握られているが…
しかし犬ティアナはそのプレッシャーに負けじまいと叫びあげる。
「うぁぁぁあああああ!!パンツめくれッ!!!」
「了解!ティア!!」
「えっ!?」
突然の犬スバルの応答に犬なのはは目を向けると両手を嫌らしい手つきで動かす犬スバル
その目は黄色く輝いており、本気であることを指し示していた。
その動きに犬なのはは後ずさりすると、犬スバルは近寄り更に一歩下がると一歩近づく。
そして犬なのはは走り出すと犬スバルは追い掛け、とうとうそのスカートに手が届いてしまう。
しかしスカートを下ろさせまいと必死に抵抗する犬なのは、
そんなやりとりをしながら二匹はウィングロードの上をぐるぐると走り回り続けていた。
その光景を見下ろす形で見つめる犬ティアナは優越感からか犬スバルを煽り、更に踊りまで踊っている。
「ちょっ?!ちょっと!は~な~し~てぇ~!」
「放しません!命令だから放しませ~ん!何色ですか!つうか中身どうなっているんですか!!!」
「行け行けぇ!めくれ~♪めくれ~♪パンツ~め~く~れ~♪」
そんなやりとりが続く中で思っていたよりノリノリな犬なのは、そして犬スバルを連れて走り回っていると何かに激突し転がり倒れる。
一体何にぶつかったのか起き上がり見上げてみると、其処には冷たい目線で指を鳴らす見つめるスバルの姿があった。
一方犬ティアナの所にもティアナが姿を表しており、その氷のような目線に思わず漏らす犬ティアナ。
「ティア、コイツ等……」
「うん、やっちゃっていいでしょう」
ティアナの一言を聞いた犬スバルと犬なのはは逃げ出すが、
スバルは戦闘機人モードとギアエクセリオンを起動させ、あっと言う間に二匹に追い付き、
ティアナは犬ティアナの額に銃口を向けるとファントムブレイザーを撃ち抜いた。
そしてスバル達はその場を去ると、現場にはこんがり焼けた犬三匹の丸焼きが転がっているのであった………
最終更新:2009年07月12日 13:48